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「お墓で聞こえないと思うが、ザーメン」3.11東日本大震災の犠牲者をからかう動画投稿した高校生が炎上

篠原修司ITジャーナリスト/炎上解説やデマ訂正が専門
問題の発言箇所。削除された動画よりキャプチャ。モザイクは筆者加工。

 東日本大震災が発生した3月11日に、犠牲者をからかって笑う動画を投稿した高校生がいたことがわかり、本人や通っている高校のアカウントが炎上する事態が起きています。

「お墓で聞こえないと思うがwwほんとに悔しいです ザーメン」

 問題の動画はインスタグラムに3月11日に投稿されたものです。

 動画の内容は高校生とみられる人物が「東日本大震災のこれを観てる方 生きていてとても嬉しいです また死んでしまった人は お墓で聞こえないと思うがwwほんとに悔しいです ザーメン」と笑いながら東日本大震災の犠牲者をからかうものでした。

 これを見た人物がタレ込んだのか、翌12日に炎上系インフルエンサーの滝沢ガレソ氏が取り上げた(現在は削除済み)ことから高校生は炎上状態に。

 本人はインスタグラムのアカウントを削除しましたが、本人が通っているとみられる埼玉県内の高校のTwitterアカウントには現在も批判が殺到しています。

SNS投稿、全世界に発信している意識を持って

 投稿した人物がどういった考えでこのような動画を投稿したのかはわかりませんが、おそらくは「面白い」と思ったのでしょう。もしくは仲間内でウケを狙ったのかもしれません。

 しかし、SNSに投稿するという行為は、全世界にメッセージを発信する行為です。

 仲間内では「面白い」「つまらない」といった感想ですむかもしれませんが、世界に向けて発信しているわけですから批判する人も出てきます。

 仮に1%の人しか批判しなかったとしても1万人に視聴されれば100人の批判がきます。

 滝沢ガレソ氏の投稿は記事執筆時点で1,700万件以上も表示されているため、批判の数は膨大なものになるでしょう。

 とくに今回の件は「地震が起きた3月11日に犠牲者をからかっていること」、「被災者やその関係者が多くいること」を考えれば、SNSにからかう動画を投稿する行為は自ら炎上しに行っているようなものと言えます。

 繰り返しますが、SNSに投稿することは全世界への発信にほかなりません。

 仮に鍵をかけて見られる人を限定していたとしても、一度、デジタル情報として世に出してしまった場合、それが保存され再投稿される恐れもあります。そのせいで起きた反応は、すべて最初の発信者に降りかかってきます。

 子供にスマホを持たせるときは飲食店での迷惑行為や、事故や事件の被災者・犠牲者をからかうような動画を撮影したり、ましてや投稿したりしないよう強く言い聞かせることをおすすめします。

3月13日15時32分追記

 炎上した高校生が通っている埼玉栄高等学校が謝罪文を発表しました。

ITジャーナリスト/炎上解説やデマ訂正が専門

1983年生まれ。福岡県在住。2007年よりフリーランスのライターとして活動中。スマホ、ネットの話題や炎上などが専門。ファクトチェック団体『インファクト』編集員としてデマの検証も行っています。最近はYouTubeでの活動も。執筆や取材の依頼は digimaganet@gmail.com まで

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