レタスクラブ「毒メシ」のニセ科学記事に批判殺到。「唐揚げ否定してごめん」と意味不明な謝罪でごまかしへ

レタスクラブニュースが紹介した「毒メシ」。根拠は示されていない。筆者キャプチャ

 生活情報雑誌『レタスクラブ』のWebサイト『レタスクラブニュース』が、「毒メシを食べている子供は学力が下がる」と根拠もなく不安を煽るニセ科学記事を公開し、批判が殺到しています。

「体から栄養を奪い取り、毒を与える」と脅す内容

 批判されているのは、『レタスクラブニュース』が9月17日に掲載した「健康的な頭脳は正しい食生活から! 子どもが天才になる食事」という記事です。

 記事は漫画形式になっており、漫画のなかで

  • 現代の子どもたちが食べているものの多くが「毒メシ」
  • 「毒メシ」を食べていたら学力アップは難しい

 と訴えながら、中学受験専門塾を運営している人物の著書『子どもが天才になる食事』を記事の冒頭で宣伝。

 また、「毒メシ」とは

  • 腸や脳に炎症を引き起こす
  • 血糖値のコントロール機能を破壊する
  • 体から栄養を奪い取り、毒を与える

 というものであり、「こんな食べ物を食べさせていいんですか?」と子育てをしている読者を脅し、不安を与えています。

 しかし、その「毒メシ」について漫画のなかで科学的な根拠は一切示されていません。

「科学的根拠のない記事を掲載するな」と批判殺到

 こうしたニセ科学的な内容から、問題の記事には批判が殺到します。

 とくに漫画のなかで毒メシの例として唐揚げが取り上げられていたことから、「唐揚げを悪者にするな」と言った声も出ていました。

レタスクラブ「唐揚げを否定して申し訳ない」と明後日の方向へ

 こうした批判を受けて、『レタスクラブニュース』は「唐揚げを否定するようなコンテンツを掲載してしまったこと、多くの方に不快な思いをさせてしまったことを深くお詫び申し上げます」との謝罪を9月18日にツイートしました。

 しかし、これは明後日の方向の謝罪です。

 問題は「唐揚げを否定したこと」ではなく、「ニセ科学記事を掲載して本を宣伝したこと」です。

 さらに『レタスクラブニュース』は「改めて、栄養の観点から「唐揚げ」について取材し、記事をアップすることでメディアとしての見解をお伝えしたいと思います」ともツイートしています。

 繰り返しの話になりますが、問題は唐揚げではなく、「毒メシ」というニセ科学です。

 とくに「毒メシ」がもたらすとされている「腸や脳に炎症を引き起こす」、「血糖値のコントロール機能を破壊する」、「体から栄養を奪い取り、毒を与える」の科学的根拠は何なのか? 掲載元として説明すべきでしょう。

 唐揚げは「毒メシ」の例として挙げられただけであり、炎上した理由とは関係ありません。

 「唐揚げは美味しい食べ物だよ~♪」と持ち上げてごまかすのではなく、ニセ科学を紹介して子育て中の親の不安を煽ったことについてきちんと対応するべきだと思います。

本の著者は炎上商法の流れへ

 なお、問題の記事の冒頭で宣伝されていた本の著者は、今回の炎上のあとに「毒メシで炎上しているアカウントはこちらです。興味を持っていただけたらぜひ読んでみてください」と宣伝するツイートをしています。

 その後もお店に唐揚げを食べにきた写真つきで「唐揚げさんに謝罪に来ました。悪者にしてゴメン」と、いわゆる「炎上商法」の流れを見せ始めました(炎上商法のためツイートへのリンクは貼りません)。

 「科学的な根拠はなにか?」という指摘と批判に対し、炎上商法につなげるような人物の記事を載せたことについて、『レタスクラブニュース』の責任が問われます。

雑菌を繁殖させた「豆乳ヨーグルト」も紹介

 このほか『レタスクラブニュース』は、この「毒メシ」記事を掲載した翌18日にも「材料は発芽玄米と豆乳だけ!種菌から作る「豆乳ヨーグルト」」という記事を掲載。

 こちらは2016年におたくま経済新聞が危険性を指摘した「雑菌で腐敗して固まった豆乳」です。

 豆乳ヨーグルトと言えば2019年にもFNNプライムオンラインに「「豆乳にアボカドの種を入れて放置すると“ヨーグルト”」危険なデマがネットに拡散…食中毒の可能性も」と取り上げられており、その正体は「乳酸菌ではなく雑菌が繁殖したことで固まり食べられなくなった豆乳」だと製造メーカーから否定されています。

第二の『WELQ(ウェルク)』問題か?

 「毒メシ」だけではなく、発芽玄米から作る豆乳ヨーグルトといったニセ科学や読者が食中毒になる危険性のあるものを気にせず紹介している『レタスクラブニュース』を見ていると、第二の『WELQ(ウェルク)』がやってきたのかと思います。

 『レタスクラブニュース』の編集者は、PVとそれがもたらすお金に目がくらんでニセ科学記事を量産し始める前に、もう一度「メディアとは何か?」を振り返ってもらいたいものです。