「相模原19人殺害事件の犯人の本名は韓英一」デマ広がる。根拠とされる記事に名前の記載なし

当初3桁RTだったがじわじわ拡散しているデマ。モザイクは筆者加工

 2016年7月に相模原市の知的障害者施設で入所者19人が殺害された事件で、「犯人の名前は韓英一だ(在日韓国人だ)」とするデマ(1月7日17時45分追記:削除を確認)が『Twitter』で広がっています。

 このデマ、2016年当時にも流れました。というか2016年のデマが初公判の予定が報道された2020年になって復活したかたちです。

 いい加減インターネットから消えて欲しいので調べたことを全部書きます。

根拠とされる記事に本名や国籍の記載なし

 デマを広めている「ds-bl-osaka(@bl_osaka)」を名乗る人物は、根拠このツイートだとしています。

 ツイートには「本名は韓英一みたいです。在日韓国人だったみたいです」と書かれており、ダイヤモンド・オンラインの記事「相模原障害者殺傷事件、犯行直前の「貧」と「困」」が案内されています(ツイートに掲載されているURLはYahooニュースのため削除されている)。

 けれどもこの記事に出てくるのは「U容疑者」という匿名化された名称のみで、「U容疑者」の本名だとか、国籍だとかは書かれていません。

 つまり根拠ゼロ。ツイートの内容だけで事実かのように言っているわけです。

「韓国のメディアで報道されていた」説も根拠なし

 このデマについては2016年当時、「韓国のメディア(TV)で報道されていた」との話もありました。

 この説の根拠は『ニコニコ動画』にアップされていた「【韓国メディア】韓国人証言!相模原19人殺傷事件の犯人は在日帰化人」というタイトルの動画です。

 もう消えているのですが、なぜか『YouTube』には残っています。そこで動画を確認しましたが、内容はヘイトスピーチで、まあ見られたものではありませんでした。

 一応、動画に出演している人物が「大阪維新の会の30代後半のS議員が『神奈川18人殺傷事件は在日韓国人だ』と認めていた」と喋っていました(3:52あたりから)。

 ただ、これでは「韓国のメディアで報道されていた」のではなく、「ヘイトスピーチ団体が街頭演説で喋っていた」だけです。

 念のため韓国語のニュースサイトで「相模原 障害者」といった韓国語のキーワードで検索もしましたが、それらしい記事は見当たりませんでした。

「日本人になるか韓国籍を残すか悩んでいる」説は釣りの可能性大

 最後に画像で出回っている「容疑者は日本人になるか韓国籍を残すか悩んでいるときに支えになった大切な友人たちです。↓どうかそっとしておいてください」という下記のツイートです。

 こちらは容疑者の同級生がツイートしたかのように見せかけています。

 しかし、この「@gekikawa_kj」を名乗るユーザーは、このツイートの後に「後日にならないとわからないとかリテラシー猿以下かな」や「石井孝明か上念司にRTされたら勝ちな」とツイートしたり、とくダネ!スタッフの問い合わせを画像で晒したりしています。

 その後のツイート内容を見るかぎりでは完全に「釣り」であり、この情報も根拠のないデマだと言えます。

 というわけで「犯人の本名は韓英一」デマの根拠とされそうな3つの主要な説についての解説でした。騙されないように注意してください。