アジア最強クラブを決めるAFCアジア・チャンピオンズリーグ(以降、ACL)が始まった。例年だとグループリーグからホーム&アウェイで行われてきが、今季は新型コロナによって国家間の移動が事実上不可能となったため、各クラブが1か所に集まってグループリーグが集中開催されている。

Jリーグ勢はグループGの名古屋グランパスがタイで、グループHのガンバ大阪とグループIの川崎フロンターレがウズベキスタンでACLを戦っているが、Jリーグ勢との対決に鼻息を高めているのが韓国のKリーグ勢だ。

韓国ではACLでのJK対決は「ミニ韓日戦」と呼ばれ、毎年のような注目を集めてきた。

Kリーグ勢はACLのための出国前に各クラブ別のオンライン記者会見を開いているが、そごでかならず言及されたのがJリーグ勢についてだ。

例えば本日、名古屋グランパスと対戦する浦項(ポハン)スティーラーズのキム・ギドン監督は、「多くの方々が我々のグループでは名古屋が最も強いと見ているようだが、ACLに強いも弱いもない」と、対抗心を示した。

6月27日に川崎フロンターレと対戦する大邱(テグ)FCのイ・ビョングン監督は「初戦の川崎戦で勝ち点を確保できれば、我々が望む結果を実現できると思う」とコメント。

イ・ビョングン監督が水原三星でコーチを務めていた頃、チームのGKは現在は川崎の守護神であるチョン・ソンリョンだった。そんなこともあって、「チョン・ソンリョンはセットプレーの状況で上手く出られないことがある。我々には高さに強みを持つ選手が多くいる。セットプレーの状況を積極的に活用したい」と川崎の攻略法を語っていた。

極めつけは6月29日にガンバ大阪の対戦する全北現代のキム・サンシク監督だ。「“韓日戦”はたとえジャンケンであっても負けてはならない。選手たちもそれを理解しているはずだ」と強い対抗心を示している。

注目すべきは、Kリーグが「ミニ韓日戦」に挑むクラブの援護射撃役に回っていることだ。それがKリーグのTSG(技術研究グループ)だ。

昨年に新設されたTSGは、韓国代表コーチや中国の延辺富徳で監督経験があるパク・テハ氏を筆頭に、プロ監督経験など 12人で構成されたKリーグの技術委員会のようなもので、ACL出場クラブの対戦相手の戦力分析支援業務も受け持っている。

今回も、グループ別に対戦相手に対する戦術的特徴、主要な選手紹介などを詳細にまとめた報告書を作成し、ACLに出場する4クラブに提供したそうだが、その中には対戦チームの個人評価もあるという。

例えば全北現代と対戦するガンバ大阪の宇佐美貴史については、「主に左ウィングでプレーするが、中央とサイドどちらでもプレーできる。試合中に攻撃が上手くいかない場合、ボールを受けるために積極的に動く」との内容が記されていたらしい。

(参考記事:ガンバ大阪FW宇佐美貴史の分析も…ACL出場のKリーグ勢をサポートする「TSG」とは?)

はたして、その報告書がKリーグ勢とJリーグ勢による「ミニ韓日戦」にどのような影響を及ばすだろうか。

ちなみにKリークTSGの報告書ほどではないが、ACLに挑むKリーグ勢のチーム別最新情報や警戒選手などをまとめた記事を『サッカーキング』に寄稿しているので、Kリーグ勢の情報を詳しく知りたい方はそちらのほうをぜひチェックしていただければと思う。

【ACLグループG展望|浦項】最多3度の優勝を誇るも、今季は勢いに陰りが