Yahoo!ニュース

パク・ソジュン、キス職人からハリウッド俳優へ!? マーベル映画と韓国の親密関係

慎武宏ライター/スポーツソウル日本版編集長
パク・ソジュン(写真:Lee Jae-Won/アフロ)

韓国ドラマ『梨泰院クラス』の主人公パク・セロイ役で知られる俳優パク・ソジュンがハリウッド進出するという報道が出ている。

複数の韓国メディアの報道によると、映画『キャプテン・マーベル』の続編『ザ・マーベルズ』(原題:The Marvels)への出演オファーを受けたらしい。現在撮影中で名優イ・ビョンホンと共演する新作映画『コンクリート・ユートピア』(原題)がクランクアップを迎える今年の下半期に渡米する予定だとか。

この報道を受け、パク・ソジュン側は肯定も否定もせず「ノーコメント」を貫いているが、業界ではポジティブに捉えているようだ。マーベルとの秘密保持契約のため、今は言及できない状況とも推測されている。

昨年、『ザ・マーベルズ』を手がけるニア・ダコスタ監督が自分のSNSでパク・ソジュンのことを「私の新しいドラマ彼氏」と表現していたことも、パク・ソジュンがマーベル・シネマティック・ユニバース(以下、MCU)のプロジェクトに参加する可能性を示唆している。

韓国では「キス職人」と呼ばれ人気を集めたパク・ソジュンだが、最近は海外でも評価が高い。

(参考記事:「キス職人」パク・ソジュン、“歴代名キスシーン”はメイキングまで胸キュンだった!)

主演ドラマ『梨泰院クラス』『キム秘書はいったい、なぜ?』のNetflix配信や、特別出演ではあるがアカデミー賞作品賞に輝いた映画『パラサイト 半地下の家族』などで今や海外でも高い人気を誇っているだけに、ハリウッド進出も遠い未来ではない。

マーベル映画に出演してきた韓国人俳優たち

もし報道内容が事実なら、パク・ソジュンはMCUに参加する3人目の韓国俳優として、新たな挑戦に挑むことだろう。

MCUに参加した1人目の韓国俳優は、2015年公開の『アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン』でヘレン・チョ役を演じた女優スヒョン(英語名はClaudia Kim)だった。

同作がハリウッドデビュー作にもかかわらず英語のセリフを難なくこなし、制作陣からの信頼も厚かったという。

それから『ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生』のナギニ役に抜てきされ、2018年には日本・六本木で開催された「ワールドツアーファイナルプレミア in JAPAN」にも出席した。

2人目は、日本でも注目の俳優マ・ドンソク(英語名はDon Lee)。

韓国俳優として初めてMCUの主演に起用された彼は、11月に公開予定のマーベル新作『エターナルズ』でギルガメッシュ役を務める。3月に公開された『エターナルズ』のプロモーションアートでは強靭な肉体を披露し、大きな話題を集めた。

映画『犯罪都市』や『新感染 ファイナル・エクスプレス』『悪人伝』などで多くの映画ファンを魅了したあの“韓国最強の鉄拳”は、ハリウッドでも通用すると信じている。

韓国におけるマーベル映画人気

ちなみにマーベル・スタジオの親会社であるディズニー(Disney)は、自社の動画配信サービス「Disney+」を今秋、韓国でローンチする計画だとも言われている。

Netflixがほぼ独占しているOTT(Over The Top/オンラインでのコンテンツ配信サービス)業界に遅ればせながらの参戦となる。

Netflixがアジアでの成長を牽引するために韓国を戦略的な投資先として定めたように、ディズニー(マーベル)も似たような戦略で韓国俳優を積極的に起用すると予測する関係者も少なくないようだ。

韓国映画振興委員会によるボックスオフィス(映画ランキング)で歴代洋画興行ランキング1位を占めているのは、2019年に公開された『アベンジャーズ/エンドゲーム』(観客動員数1397万人以上)。

すでに韓国におけるマーベルの人気は証明されているため、マーベルにとっても韓国俳優とのコラボは悪い話ではないはずだ。

いずれにしても、パク・ソジュンがMCUに参加するとなれば韓国で大きな話題になることは確かだ。

いや、韓国だけではなく、『梨泰院クラス』や『キム秘書』がヒットした日本でもファンが喜ぶことだろう。正式発表となる続報を楽しみにしたい。

ライター/スポーツソウル日本版編集長

1971年4月16日東京都生まれの在日コリアン3世。早稲田大学・大学院スポーツ科学科修了。著書『ヒディンク・コリアの真実』で02年度ミズノ・スポーツライター賞最優秀賞受賞。著書・訳書に『祖国と母国とフットボール』『パク・チソン自伝』『韓流スターたちの真実』など多数。KFA(韓国サッカー協会)、KLPGA(韓国女子プロゴルフ協会)、Kリーグなどの登録メディア。韓国のスポーツ新聞『スポーツソウル』日本版編集長も務めている。

慎武宏の最近の記事