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Wanna Oneの追撃、迫るEXO…超人気BTSの韓国での「最近の評判」は?

慎武宏ライター/スポーツソウル日本版編集長
BTS(防弾少年団)(写真:ロイター/アフロ)

日本でも人気を集めるK-POPボーイズグループBTS(防弾少年団)。

2013年に韓国でデビューした7人組ヒップホップ・グループは、昨年日本で行った全国ツアーに20万人以上を動員。現在放送中の坂口健太郎主演ドラマ『シグナル 長期未解決事件捜査班』で主題歌を担当するなど、ファンを拡大している。

また、昨年5月には『ビルボード・ミュージック・アワード』で、K-POPアーティストとして史上初めて「トップ・ソーシャル・アーティスト賞」を受賞。

最近も、米国経済誌『フォーブス』が選ぶ韓国のパワーセレブリティ40人の中で1位を記録するなど、その人気は今や世界規模に広がっている。

(参考記事:BTSこと「防弾少年団」が、日韓のみならず世界で通用した理由は

そんなBTSが本日18日、本国・韓国で、ニューアルバム『LOVE YOURSELF 転 ‘Tear’』を発売する。

昨年9月に発売した『LOVE YOURSELF 承 ‘Her’』以来、約8カ月ぶりのリリースとなる今作には、韓国メディアも大きな関心を寄せている。

「“5月にカムバック”防弾少年団、シリーズ毎に込める“共感のストーリーテリング”」(『スポーツ・ソウル』)、「防弾少年団、5月18日に3集でカムバック“別れの痛みを込めた”」(『聯合ニュース』)、「防弾少年団、5月18日に正規アルバム発売確定…新記録“また”作るか」(『スポーツ朝鮮』)といった具合だ。

このアルバムに収録される最新曲の初披露は、発売2日後の20日にラスベガスで行われる『2018ビルボード・ミュージック・アワード』で行われるというが、その模様は韓国のケーブルテレビ局Mnetで生中継もされるという。

日本では海外での人気に注目が集まりがちなBTSだが、韓国でも絶大な支持を得ていることが伝わるだろう。

BTSは昨年末から今年初めにかけて、「ソウル歌謡大賞」での自身初となる大賞受賞をはじめ、韓国の音楽賞を席巻して話題を呼んだが、その人気ぶりは現在も衰えていない。

3カ月連続でトップを奪われる

ただ、最近は熾烈な競争にもさらされている。

それは、韓国企業研究所が毎月発表している韓国ボーイズグループの「ブランド評判指数」を見れば一目瞭然だ。

「ブランド評判指数」とは、消費者のネット習慣が消費に大きな影響を与えるという観点から、ビッグデータ分析を通じてメンバー個人の肯・否定評価、メディア関心度、消費者たちの関心度や疎通量などを測定したもの。

すなわち、アイドルたちのブランド価値を数値化したものと言えるのだが、この「ブランド評判指数」で、BTSは昨年1~2月にトップを走っていたが、3月以降は3カ月連続で2位にとどまっているのだ。

BTSを抑えて首位を走っているのは、昨年8月にデビューしたWanna Oneだ。韓国で社会現象を巻き起こしたアイドルオーディション番組『プロデュース101 シーズン2』の最終合格者11人によるグループだ。

彼らはデビュー当初から「第2のBTS」と騒がれていたが、今や「Wanna One、BTSを下して盤石不動のボーイズグループ1位」(『韓国経済』)とまで言われている。

3月にはネット番組の生放送中に「収入不満暴露事故」を起こして物議を醸したが、それでもファンの支持は揺らいでいない。韓国におけるその人気ぶりは、BTSに追いつけ追い越せといった感じだろうか。

EXOとはファン同士の対立も

もっとも、BTSを猛烈に追撃しているのはWanna Oneだけではない。

BTSと同様、世界中でファンを獲得しているEXOとも、長らくBTSとはライバル関係にあるとされてきた。

実際、2つのグループはこれまでデータ比較を基に勝敗を判断されたこともあったし、今年はじめには、ファン同士が感情的に対立したこともあったほどだ。

(参考記事:ライバルグループのメンバーを「イモ」と侮辱…防弾少年団・EXOファンの“仁義なき戦い”

5月の「ブランド評判指数」でも、EXOの順位はBTSに次ぐ3位。Wanna Oneに追撃され、EXOも迫りくる状態だけに、BTSにとっては韓国では気が抜けない状況にあると言えるだろう。

ただ、それも仕方ないところがある。BTSは2月にはアメリカでのプロモーション活動を積極的に展開し、3月には日本のテレビやラジオに多数出演。4月には日本でファンミーティンングを行なうなど、海外での活動も多かった。韓国での活動に本腰を入れられなかったという事情もあったかもしれない。

そんな中で今日のニューアルバム発売は、彼らの人気にどのような影響を与えるか。韓国で始まっているK-POPボーイズグループの覇権争いには注目だ。

ライター/スポーツソウル日本版編集長

1971年4月16日東京都生まれの在日コリアン3世。早稲田大学・大学院スポーツ科学科修了。著書『ヒディンク・コリアの真実』で02年度ミズノ・スポーツライター賞最優秀賞受賞。著書・訳書に『祖国と母国とフットボール』『パク・チソン自伝』『韓流スターたちの真実』など多数。KFA(韓国サッカー協会)、KLPGA(韓国女子プロゴルフ協会)、Kリーグなどの登録メディア。韓国のスポーツ新聞『スポーツソウル』日本版編集長も務めている。

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