本日夜からフジテレビ系列で始まるドラマ『シグナル 長期未解決事件捜査班』。俳優の坂口健太郎がテレビドラマ初主演することで注目を集めているが、同作は韓国ドラマのリメイクである。

韓国版の吉瀬美智子の役柄は“セクシー女優”の代名詞

韓国では2016年1月から3月までエンターテインメントチャンネル『tvN』で放映。ケーブルチャンネルながら最高視聴率12%を記録し、映画とテレビ番組の両方が対象になっている“韓国唯一の総合芸術大賞”である第52回百想(ペクサン)芸術大賞では、TV部門ドラマ作品賞を受賞した。

また、日本では吉瀬美智子と同じ役どころの女性刑事役を演じたキム・ヘスは、百想芸術大賞のTV部門の女子最優秀演技賞に輝いている。“韓国のセクシー女優”の代名詞でありながら確かな演技力にも定評のあるキム・ヘスにとっては3年ぶりのドラマだったが、そのブランクも感じさせないほどの好演だった。

(参考記事:アンチはゼロ!? セクシー&ゴージャス女優、キム・ヘスの知られざる凄さとは)

そんなヒット作が日本でリメイクされることになっただけに、「シンドロームを起こしたドラマ『シグナル』、日本でも通用するか」(『Ohmynews』)など、韓国メディアも注目している。日本版の主題歌を、K-POPグループの防弾少年団が歌うこともニュースになる状態だ。

韓国でも日本ドラマのリメイクが増えている

もっとも、韓国ドラマが日本でリメイクされるのは今回が初めてではない。

2007年に『ホテリアー』、2008年に『魔王』、2011年に『美男ですね』が日本でリメイクされているし、2016年夏には同じくフジテレビ系列の日曜ドラマ枠で『HOPE~期待ゼロの新入社員~』がリメイクされた。

坂口健太郎繋がりで言えば、彼が昨年夏に出演したTBSの日曜ドラマ『ごめん、愛してる』も、もとは韓国のヒット作のリメイクだった。

また、韓国でも『星の金貨』『春の日』『LAIR GAME』に『深夜食堂』など、日本ドラマが多数リメイクされている。昨年夏には『最後から二番目の恋』がリメイクされたし、今年1月には前出のtvNで、かつて日本テレビで放映されたドラマ『Mother』がリメイクされている。

(参考記事:韓国でリメイクされた日本のドラマを一挙紹介。最近はあのドラマまで!?)

韓国では5月に『リッチマン・プアウーマン』

今年5月9日からは、小栗旬と石原さとみが主演したドラマ『リッチマン・プアウーマン』のリメイク版が韓国のケーブルチャンネルであるMBNとDRAMXの2チャンネルで同時放映されることも決まっている。

ちなみに小栗旬が演じたIT会社の社長役にはEXOのスホが扮し、石原さとみ演じたヒロイン役には、日本でもモデルとして活動経験があり、日本時代は“イネちゃん”の愛称で人気だったハ・ヨンスが務める。

坂口健太郎を主役に抜擢した『シグナル』日本版同様に、フレッシュなキャスティングが話題になっているが、日韓で活発化するドラマのリメイクの成功のカギを握る重要ポイントのひとつは「現地化」だろう。

オリジナルのエッセンスを生かし、作品の世界観を壊さない状態でいかにその国にあった特性や状況、情緒を盛り込むかによって作品の成否がかかってくる。視聴者たちが感情移入しやすいような工夫と演出のローカライズ(現地化)が必要不可欠なのだ。韓国でも最近、日本映画『いま、会いにゆきます』がリメイクされ、成功を収めた。

(参考記事:日本を感動させた『いまあい』も韓国で再解釈。日本映画の韓国リメイクは成功しているのか)

実際の未解決事件をモチーフにした韓国オリジナル版

その点で注目したいのが『シグナル』リメイク版だ。というのも、オリジナル版は実際にあった未解決事件をモチーフにしている。

もともと韓国ではおぞましい“3大未解決事件”などがこぞって映画化されてきたが、『シグナル』オリジナル版でも華城連続殺人事件や新亭洞連続誘拐事件など、実際に起こった複数の未解決事件が、物語や登場人物たちの謎とも微妙にリンクし、それが視聴者たちを釘づけにした。

果たしてリメイク版でもそうした工夫がなされているのだろうか。モチーフにしている場合、どんな未解決事件が取り上げられることになるのだろうか。

韓国でヒットしたドラマのリメイク版が発する“メッセージ”に注目したい。