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美女ゴルファー揃いの韓国女子ツアーがピンチ!? 新たな“スター選手”は現れるのか

慎武宏ライター/スポーツソウル日本版編集長
(写真提供=カン・ミョンホ)ユ・ヒョンジュ

韓国女子ゴルフツアーの“国内開幕戦”が迫っている。

韓国女子ツアーは今季、「韓国投資証券チャンピオンシップ」(3月9~11日)、「ブルネイレディースオープン」(3月17~19日)とすでに2試合を消化したが、それぞれベトナムとブルネイで行われた大会だった。

そんななか4月5日から韓国で「ロッテレンタカー女子オープン」が始まる。韓国女子ゴルフの本格的な“開幕”といえるだろう。

右肩上がりだった大会数、賞金規模が縮小

とはいえ、例年ほどの盛り上がりはないかもしれない。

今季の韓国女子ゴルフツアーは、昨年より1大会減った全30大会。賞金総額は190億ウォン(約19億万円)台と報じられており、2016年の212億ウォンから20億ウォンも減っている。昨季、総賞金12億ウォンだった「BMWレディースチャンピオンシップ」も、今季は10億ウォンに縮小される見通しで、新しいスポンサーを探している状況だという。

全30大会のうち、賞金が増えたのはわずか2大会だけだ。

韓国メディア『文化日報』は、「毎年、賞金を競争的に上げていたスポンサーの大部分が昨年と同じ水準で賞金を凍結、女子ゴルフ人気がピークを過ぎたという懸念が出ている」と解説していた。

原因はスター不在?

原因のひとつには、スター選手の“不在”が挙げられるかもしれない。

イ・ボミやキム・ハヌル、ユン・チェヨンら美女ゴルファーがこぞって日本に進出しているし、昨季からは“セクシークイーン”ことアン・シネも日本ツアーに参戦した。

(参考記事:写真21連発!! レッドのミニスカ姿で登場したアン・シネが、強烈すぎる!!

日本だけではなく、アメリカにもキム・ヒョージュやチョン・インジ、パク・ソンヒョンといったスター選手が相次いで渡っている。

以前、インタビューをしたKLPGAの主席副会長カン・チュンジャ氏は「一部では有名選手の海外進出を憂慮する声がありますが、私たちはむしろ肯定的に捉えています。彼女らの活躍によって国内でもゴルフ熱が盛り上がるんです」と語っていたが、スター選手の海外進出の影響がゼロとはいえないだろう。

さらにスター候補の選手たちがドリームツアー(2部ツアー)に降格するという不運も重なっている。

“次世代セクシーゴルファー”も2部に降格

例えば、“次世代セクシーゴルファー”として圧倒的な支持を集めているユ・ヒョンジュは、昨季の賞金ランクが100位となり、昨年11月に行われたシード戦でも結果を残せず、今季は2部ツアーへの降格が決まっている。

(参考記事:【画像あり】“次世代セクシーゴルファー”ユ・ヒョンジュは、アン・シネを超えられるか

また、ベビーフェイスなのにグラマラスボディを持つという意味で、韓国女子ゴルフ界屈指の“ベーグル女”と呼ばれるアン・ソヒョンも、賞金ランク122位に終わり、1シーズンで2部ツアーに逆戻りとなっている。

昨年の「KLPGAアワード」で平均ストローク、最多勝、賞金女王、大賞(MVP)に加え、“KLPGAウィナーズ・クラブ”、さらにはファン投票で選ばれる“人気賞”も受賞した別名“ホット・シックス”ことイ・ジョンウンなどもいるが、前出の選手たちほどのスター性があるかといえば疑問符がつくだろう。

ニューヒロイン誕生を期待

とはいえ、スター選手が去れば新たなスター選手が生まれるのも韓国女子ゴルフのおもしろいところだ。

先日発表された「KLPGA広報モデル」に3年連続で選ばれたパク・キョルなどは、スター選手不足とされる現状があるだけに、さらにその存在感を高めていきそうだ。

(参考記事:韓国女子ゴルフ界が注目!! パク・キョルに、ニューヒロイン誕生の予感

いずれにしても、大会数や賞金総額が前年より縮小された韓国女子ツアー。韓国女子ゴルフの人気はピークを過ぎてしまったのか、それとも一時的な停滞なのかを占う意味でも、今季は正念場のシーズンになりそうだ。

ライター/スポーツソウル日本版編集長

1971年4月16日東京都生まれの在日コリアン3世。早稲田大学・大学院スポーツ科学科修了。著書『ヒディンク・コリアの真実』で02年度ミズノ・スポーツライター賞最優秀賞受賞。著書・訳書に『祖国と母国とフットボール』『パク・チソン自伝』『韓流スターたちの真実』など多数。KFA(韓国サッカー協会)、KLPGA(韓国女子プロゴルフ協会)、Kリーグなどの登録メディア。韓国のスポーツ新聞『スポーツソウル』日本版編集長も務めている。

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