Yahoo!ニュース

東方神起に“チャングム”イ・ヨンエも!! 韓流スターたちの“寄付リレー”がスゴい

慎武宏ライター/スポーツソウル日本版編集長
(写真:Lee Jae-Won/アフロ)

去る11月15日に発生した韓国の浦項(ポハン)地震から1週間以上が経った現在、同国では寄付活動が活発に行われているという。特に韓流スターによる“寄付リレー”が連日のように報道されている。

韓流スターが続々と寄付活動に参加していく“寄付リレー”は、2014年4月に起きたセウォル号沈没事故のときにも見られた。

(参考記事:多額の“現金”で追悼!! セウォル号沈没事故で実現した韓流スターたちの「寄付リレー」

彼らの善行は被害者はもちろん、韓国社会全体に力を与えてくれているわけだが、浦項地震への寄付リレーを行っている有名人を具体的に挙げてみよう。

まず、ドラマ『宮廷女官チャングムの誓い』で知られる女優イ・ヨンエだ。

彼女は地震が起きた浦項とイランの被害を助けるため、韓国障害人財団に1億600万ウォン(約1060万円)を寄付したという。イ・ヨンエは財団を通じて「地震で負傷し生活の基盤を失った浦項市民や『チャングム』を愛してくれたイラン国民が、苦痛を受けているという話を聞いて、心がとても痛く、被害が広がっている状況が残念です。少しでも役に立ちたかった」と話したそうだ。

また、俳優チャン・ドンゴンも1億ウォン(約1000万円)を寄付。11月22日、チャン・ドンゴンの所属事務所関係者は韓国メディアに「チャン・ドンゴンとコ・ソヨン夫婦が最近、希望ブリッジ全国災害救護協会に寄付金を伝達した」と明かした。 チャン・ドンゴンがいつまでも愛されている理由のひとつだろう。

ソル・ギョング&ソン・ユナ夫婦も寄付リレーに参加。大韓赤十字社を通じて5000万ウォンを寄付しており、関係者によるとその寄付金は、今回の地震で被害を受けた浦項と近隣住民のために使われる予定だという。

また国際救護団体・飢餓対策は、同団体の広報大使を務める女優パク・シネが被災地の子供たちのために5000万ウォンを寄付したと伝えている。その寄付金は子供たちの住居環境の改善や怪我の治療費などに使われる予定だという。

俳優や女優ばかりではない。

日本でも絶大な人気を誇る東方神起は、児童福祉専門機関・緑の傘子供財団に5000万ウォンを寄付している。彼らの寄付金は浦項地域の子供たちの生計費として支援されるという。今夏、完全復活したスーパーグループの善行は、大きな力になったに違いない。

(参考記事:復活した東方神起、彼らはなぜ長く愛されるのか。そして、これから待ち受けるものは?

また、男性アイドルグループSEVENTEENのメンバー、ウジのファンたちは、彼の誕生日を祝うために集めた300万ウォンを地震被害者のために寄付したという。こういったファンによる寄付活動も韓国では珍しくないのだ。

上記のような“寄付リレー”に参加した有名人は枚挙に暇がないほどで、浦項地震への寄付は、地震発生から5日間で64億ウォンも集まったと報じられている。

振り返れば、韓国スターたちの寄付リレーは、東日本大震災当時も行われていた。 “永遠の韓流スター”ペ・ヨンジュンの10億ウォンをはじめ、イ・ビョンホンの7億ウォン、JYJの6億ウォンなど巨額の寄付が続々と集まり、その心意気に勇気付けられた人もいたはずだ。

東日本大震災、セウォル号事故、そして今回の浦項地震などからもわかるように、近年、韓国では寄付文化が確実に根付いてきている。これまでに計200億ウォンを寄付した芸能人もいるほどだ。

(参考記事:総額20億円以上も!? 韓国で最も寄付額が多い“寄付天使”TOP7は?

いずれにせよ、有名人の“寄付リレー”をひとつのきっかけに、被災者たちの日常が一日も早く取り戻されることを願うばかりだ。

ライター/スポーツソウル日本版編集長

1971年4月16日東京都生まれの在日コリアン3世。早稲田大学・大学院スポーツ科学科修了。著書『ヒディンク・コリアの真実』で02年度ミズノ・スポーツライター賞最優秀賞受賞。著書・訳書に『祖国と母国とフットボール』『パク・チソン自伝』『韓流スターたちの真実』など多数。KFA(韓国サッカー協会)、KLPGA(韓国女子プロゴルフ協会)、Kリーグなどの登録メディア。韓国のスポーツ新聞『スポーツソウル』日本版編集長も務めている。

慎武宏の最近の記事