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“感動セクシー”マッスル美女イ・ヨンファが明かした「魅惑の美ボディ」のヒミツ

慎武宏ライター/スポーツソウル日本版編集長
イ・ヨンファ(写真提供:SPOMAX/MUSCLE MANIA KOREA)

韓国で“マッスル・ブーム”が高まる中、大注目を集めているイ・ヨンファ。突如襲い掛かった聴覚障害を乗り越え、『マッスルマニア』でグランプリを受賞した姿は人々に大きな感動を与えた。

(参考記事:障がいを乗り越えてマッスル大会のグランプリ!! 次世代マッスル美女イ・ヨンファの感動セクシー!!

 ただ、ハンディキャップを抱えながらの『マッスルマニア』挑戦には困難も多かったという。

「私が患っている耳管開放症は、有酸素運動ができません。ですから、主に筋力トレーニングをたくさんしました。大会直前には一日中トレーニングをして。ジムで1~2時間ほど集中的に鍛えた後、家でも運動ばかりしていました」

彼女は韓国にマッスル・ブームを巻き起こした“奇跡のDカップ女神ボディ”ユ・スンオクと同じトレーナーからコーチを受けているのだが、トレーニングは時間との戦いだったという。

「大会まで時間が限られていたので、短所を補うよりは、長所を伸ばすことに重点を置きました。長い間トレーニングをしてきた人々と肩を並べるためには、そうするしかなかったんです。私はもともと肩幅が広くてお尻が大きいので、鎖骨のラインや肩のトレーニング、それからヒップラインのトレーニングに集中しました」

(参考記事:写真20連発!! “マッスル美女”イ・ヨンファの一日に密着…筋トレから本業、シャワー室まで!?)

自分自身を知ることが大切

韓国では、“デコルテ”の美しさにも注目が集まる。デコルテとは、首から胸元にかけた部分を指す言葉で、胸元の開いた服を着こなすためには、デコルテ部分の美しさが不可欠。韓国ではメディアが選定する“デコルテ美人”まであるほどだ。

イ・ヨンファはそうしたデコルテ部分も鍛えて、見事に『マッスルマニア』受賞を果たしたわけだが、彼女には目指すべき健康美の理想像があるのだという。

「単純に筋肉の量が多いからといって、それが健康美ではないでしょう。自分自身にフィットした肉体こそがもっとも健康的だと私は思います。

皆さんがSNSにアップされている写真を見ても、腹筋が美しい人もいれば、ヒップがきれいな方もいますよね。それぞれ自分だけの筋肉の形があるのです。

その上で、自分の長所を適切にアピールしたり、ボディラインを丁寧に整えたりすることが大切なのではないでしょうか。実際に韓国でも、自分自身の良さを知り、長所が際立つように表現している方たちがフィットネス界でスターになっていると思います」

たしかに韓国で話題を呼んでいるマッスル美女たちは、自分自身の肉体について知り尽くしている。

例えば「アップルヒップ」が注目されている“新鋭マッスル美女” ソン・ソフィは、パンツのサイズは27インチに固定してあり、サイズがオーバーしたと感じたらすぐに運動に取り掛かると話しているほどだ。

マッスル大会で着る極小ビキニには抵抗感も

そんな理想を掲げる彼女は、『マッスルマニア』の現場でもほかの出場者から多くの刺激を受けたそうだ。

 

「直接的な交流はありませんが、ステージに上がると、お互いに尊敬を込めて視線を送りあっていますね。この部位は鍛えるのが大変なのにここまで鍛えたのか、すばらしいな、といった感じで、互いを讃え合うムードがありました。

選手たちにはもっと競争心のようなものが漲っていると想像していましたが、むしろ応援してくれる方たちが多かったです」

ただ、『マッスルマニア』では、ほとんどの選手が露出度の高い衣装を着用しており、イ・ヨンファも面積の小さいビキニを初めて試着したときは抵抗感もあったという。

(参考記事:写真20連発!! 今年のマッスル美女は誰だ? 韓国で行われたマッスル大会の熱い現場を見よ!

「でも、大会当日に会場に着いてみると、羞恥心が消えたんです。本当に一生懸命努力して作り上げたボディラインだから、何も恥ずかしいことはないと感じました。

これをいやらしい目で見る人々は、単にトレーニングの経験がないのでしょう。実際にきつい運動をしてみると、ビキニを着ていても、露出が多くても、その人のトレーニングに思いを馳せるだけです。“衣装が過激だ!!”とは思いません。

実際、私も体を鍛えるまでは、衣装をいやらしいものだと捉えていました。だから試着したときは恥ずかしく感じたのでしょう。でも、トレーニングをしてみて初めて見えてくるものがあるんです」

体を鍛えることで、内面も変化したということだろう。彼女はトレーニングによって自分自身の考え方に様々な変化があったと続ける。

「自ら何かを克服するという体験を通じて、自分自身を見つめなおすことができました。これまで私は、健康には関心を持たず、富や名声ばかりを追い求めていました。

でも、トレーニングをしてみて、表面的にどれだけ取り繕っても意味がないとわかったんです。体も心も健康であってこそ、人々を魅了するオーラを手に入れられることを知りました。

そして、運動を通じて強く感じたのは、私の人生の主人公は私自身だということ。仕事や周囲の物事よりも、まずは自分自身に対する達成感を得ることが重要だと思いました。

トレーニングはきついですが、嘘をつきません。やった分だけかならず何かを得られます。運動に興味のある皆さんも、そう信じてトレーニングに打ち込んでもらえたらうれしいですね」

美ボディにかける彼女の思いが伝わってくる言葉だ。そんな彼女が韓国で勢いを増す“マッスル・ブーム”の現在と未来についてどう思っているか、知りたくなった。

ライター/スポーツソウル日本版編集長

1971年4月16日東京都生まれの在日コリアン3世。早稲田大学・大学院スポーツ科学科修了。著書『ヒディンク・コリアの真実』で02年度ミズノ・スポーツライター賞最優秀賞受賞。著書・訳書に『祖国と母国とフットボール』『パク・チソン自伝』『韓流スターたちの真実』など多数。KFA(韓国サッカー協会)、KLPGA(韓国女子プロゴルフ協会)、Kリーグなどの登録メディア。韓国のスポーツ新聞『スポーツソウル』日本版編集長も務めている。

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