2023年5月にウクライナ軍が小型ドローンからロシア軍の塹壕に火炎瓶を投下して引火して爆発していた。2022年2月にロシア軍がウクライナに侵攻。ロシア軍によるウクライナへの攻撃やウクライナ軍によるロシア軍侵攻阻止のために、攻撃用の軍事ドローンが多く活用されている。

ウクライナ軍、ロシア軍ともにドローンごと標的に突っ込んでいき爆発する、いわゆる神風ドローンを多く使用して敵の軍事施設や戦車などを攻撃している。ロシア軍はイラン製軍事ドローン「シャハド」やロシア製の攻撃ドローン「Lancet」といった神風ドローンでウクライナ軍を攻撃している。また小型民生品ドローンに爆弾を搭載して敵軍に投下して爆発させている。

そしてウクライナ軍、ロシア軍ともに、標的に突っ込んでくる神風ドローンの攻撃や爆弾投下から防御するためにプラスチックの金網（ネット）を戦車や大砲、軍事施設の上に張っている。

神風ドローンが標的の戦車や大砲に突っ込んできても金網（ネット）にぶつかって戦車などを防衛している。金網（ネット）は手作りのものがほとんどだが効果があり、神風ドローンからの攻撃や爆弾投下による爆発を防いでいる。だが、全ての神風ドローンの攻撃を防衛できるわけではなく、金網（ネット）を突破して戦車や大砲を破壊してしまうこともある。

金網（ネット）での防衛は戦車や大砲などだけではなく、塹壕の上などにも張って防衛をしている。神風ドローンだけでなく小型民生品ドローンからの爆弾投下からの防衛にも貢献している。

そんななか、ウクライナ軍ではロシア軍の金網（ネット）で防御されている塹壕にドローンからプラスチックボトルに入った火炎瓶を投下した。小型ドローンから投下された火炎瓶は、塹壕の金網（ネット）にぶつかり、その衝撃でプラスチックボトルが割れて、燃料が飛散して発火して爆発していた。この爆発によるロシア軍の被害は明らかにされていない。動画を見る限りだと塹壕の周囲と中にはロシア兵はいなかったようだ。

プラスチックボトルなので正確には"瓶（びん）"ではないだろうが、ウクライナ国内外の報道でも「Molotov Cocktail（火炎瓶）」と報じている。

▼ウクライナ軍のドローンからロシア軍の塹壕の金網（ネット）に火炎瓶を投下して爆発（英国メディアのザ・サン）

▼ロシア軍の塹壕に張られたドローンからの爆弾投下対策の金網（ネット）（2023年3月）