米国「コロナ政策とホロコーストの比較」反対を歌でアピール「ユダヤ人は困難をユーモアで乗り越えてきた」
ホロコーストに例えられやすい新型コロナウィルス対策
世界規模で新型コロナウィルスの感染拡大が続いているが、欧米では「ロックダウンで外出が制限されたり、マスクの着用を義務付けられたり、ワクチン接種を強要されたりといった、不自由な生活=ホロコースト時代のユダヤ人がゲットーに閉じ込められて迫害された不自由な生活」、「政府による強制的なロックダウンやマスク着用、ワクチン接種の強要=ナチスドイツの全体主義」というイメージを持っている人が多い。
欧米ではワクチン接種を希望している人も多いが、政府からワクチン接種を強制されることに反対している人も多い。ナチスドイツ時代にユダヤ人に強制的に着用させた黄色い星で、ユダヤ人を差別・迫害していたように、ワクチン接種をしていない人に対して「ワクチンを接種していない」ことが外見からもわかるようにバッチをつけさせられることに例えて、ワクチン接種の強制を反対している。
このように新型ウィルスに関する政策をホロコーストに例えるたび、当時のユダヤ人の悲惨な境遇や生活とは異なると、「ホロコーストに例えることは犠牲になったユダヤ人に失礼だ」「迫害されていたユダヤ人とは状況が違う」などと言われていつもネットで炎上している。
「ユダヤ人は長い歴史の中で差別や迫害の対象になってきました。そしていつも困難に直面するとユーモアで切り抜けきました」
コロナの政策をナチス時代のホロコーストのユダヤ人に例えられることがあまりにも多いことから、そのような状況に反対してアメリカのニューヨーク在住のマイケル・シック氏とナオミ・ワインバーガー氏が「The Anti-Vaxxer’s Lament」という歌を作って「パンデミックでの政府の政策をホロコーストのユダヤ人と比較することには意味がない」とアピールしていた。
ワインバーガー氏の曽祖父はナチスから逃れた経験がある。カフェでナチスが入ってきて逮捕されそうになった時にも、テーブルにコートを置いてカフェにいるふりをして間一髪に逃れて命を救われたこともある。シック氏は「ユダヤ人は長い歴史の中で差別や迫害の対象になってきました。そしていつも困難に直面するとユーモアで切り抜けきました」と語っている。
▼「The Anti-Vaxxer’s Lament」