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フランス軍、ドローン迎撃レーザー砲を2024年パリ五輪に向けて試験:1キロ先の上空のドローンを撃破

佐藤仁学術研究員・著述家
(シーラス提供)

フランス軍は2024年に開催されるパリ五輪で、ドローンによる偵察や攻撃を防衛するために、レーザー砲でドローンを爆破するシステムを2021年7月に試験した。レーザー砲はフランスの企業シーラスが開発。

3キロ以内のドローンを検知して、1キロ以内に入ってくるとレーザー砲でドローンを空中で撃破する。

フランス軍のスポークスマンは「フランス軍は2024年のパリ五輪の安全な開催に向けて完璧なオペレーションを実施していきます。ドローンに登場によって脅威の在り方が変わってきていますが、どのような脅威にも対応していく必要があります」とコメントをしている。

最近では安価な攻撃ドローンの開発が進み、テロリストなど非国家組織でも簡単に購入が可能であり、上空からの脅威が高まっている。攻撃ドローンの大群が上空から地上に突っ込んできて攻撃をしてくることは大きな脅威であり、標的である敵陣に与える心理的影響と破壊力も甚大である。そのため紛争でも攻撃ドローンが多く利用されている。

今回、フランス軍は2024年のパリ五輪の安心な開催のためにドローン迎撃のレーザー砲を導入するとのことだが、紛争時や平時でも活用できる。

▼フランス軍のドローン迎撃の紹介動画

(シーラス提供)
(シーラス提供)

学術研究員・著述家

グローバルガバナンスにおけるデジタルやメディアの果たす役割に関して研究。科学技術の発展とメディアの多様化によって世界は大きく進化してきました。それらが国際秩序をどう変化させたのか、また人間の行動と文化現象はどのように変容してきたのかを解明していきたいです。国際政治学(科学技術と戦争/平和・国家と人間の安全保障)歴史情報学(ホロコーストの記憶と表象のデジタル化)。修士(国際政治学)修士(社会デザイン学)。近著「情報通信アウトルック:ICTの浸透が変える未来」(NTT出版・共著)「情報通信アウトルック:ビッグデータが社会を変える」(同)「徹底研究!GAFA」(洋泉社・共著)など多数。

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