ハマス イラン製の神風ドローンでイスラエル空爆:ネタニヤフ首相「イランは世界のテロのパトロン」と批判
イラン軍「ハマスによるドローンでの攻撃は適確」
イスラエルとハマスの紛争で、お互いの激しい攻防が行われている。特に両者からの攻撃ドローンによる空爆が目立っている。
ハマスは「Shehab」と呼ばれるイラン製の神風ドローンで攻撃と空爆を行っているとイスラエルのメディアが報じている。イラン軍は2021年1月に徘徊型の攻撃型ドローンを開発し、テストを行っていた。
イスラエルとは天敵の関係にあるイランのゴドス軍のコマンダーのエスマイル・ガーニー氏はハマスによるイスラエルへの神風ドローンによる攻撃を「適確な攻撃だ」と称賛していた。ハマスの政治局長のイスマーイール・ハニーヤ氏は「攻撃こそがエルサレムを奪還する最短コースだ」と語っていた。
ネタニヤフ首相「イランは世界のテロリストのパトロン」
イスラエルではハマスからのロケット弾や攻撃ドローンに「アイアンドーム」と呼ばれるミサイル迎撃システムで対抗している。2011年に完成したアイアンドームで5月10日から約3000発のハマスからのロケット弾や攻撃ドローンの9割を迎撃している。イスラエルのネタニヤフ首相も「イラン製の攻撃ドローンを迎撃した」と宣言し「イランは中東地域と世界のテロリストのパトロンだ」と語っていた。
攻撃ドローンは「Kamikaze Drone(神風ドローン)」、「Suicide Drone(自爆型ドローン)」、「Kamikaze Strike(神風ストライク)」とも呼ばれており、標的を認識すると標的にドローンが突っ込んでいき、標的を爆破し殺傷力もある。日本人にとってはこのような攻撃型ドローンが「神風」を名乗るのに嫌悪感を覚える人もいるだろうが「神風ドローン」は欧米や中東では一般名詞としてメディアでも軍事企業でも一般的によく使われている。2020年に勃発したアゼルバイジャンとアルメニアの係争地ナゴルノカラバフをめぐる軍事衝突でもトルコやイスラエルの「神風ドローン」が紛争に活用されていた。「神風ドローン」の大群が上空から地上に突っ込んできて攻撃をしてくることは大きな脅威であり、標的である敵陣に与える心理的影響と破壊力も甚大である。