米国コネチカット大学、ニュルンベルグ裁判をVRで再現:歴史教育とホロコーストの真実を伝える
米国のコネチカット大学の研究者らが、ニュルンベルグ裁判をVR(バーチャルリアリティ:仮想現実)で再現させた。ニュルンベルグ裁判は、第二次世界大戦でのナチスドイツによって行われた戦争犯罪を裁く国際軍事裁判。
「VRを通じて歴史教育とホロコーストの歴史を学習」
コネチカット大学は全米人文科学基金(National Endowment for the Humanities:NEH)からの25000ドル(約270万円)の資金援助を得て、VRでニュルンベルグ裁判を再現するデジタルプロジェクトに取り組んだ。コネチカット大学のKen Thompson准教授は「ニュルンベルグ裁判をVRを通じて再現することによって、ナチスドイツが戦争中に行ったことを知ってほしい。特にミレニアル世代の5人に1人はホロコーストは存在しなかったという『ホロコースト否定論』を信じているので、ホロコーストの真実も知ってほしい。このデジタルプロジェクトは教育的にも非常に重要な体験を提供することができる。VRを通じて歴史教育とホロコーストの歴史を学習することが目的だ」と語っている。
「学習方法も従来のやり方から変わっていく」
コネチカット大学図書館のGreg Colati氏は「ニュルンベルグ裁判をVRで再現することで、誰もがいつでもVRを通じて歴史やホロコーストを学習することができるようになり、学習方法も従来のやり方から変わっていく」とコメント。Clarissa Ceglio氏も「VR技術を活用して、インタラクティブに学習することができるようになり、難しいと思われていたニュルンベルグ裁判の歴史やホロコーストの真実や倫理的な側面を知ってもらうこともできるようになる」と語っている。