コンゴ民主共和国、再びエボラ出血熱:新学期に向けて学校での手洗いなど衛生教育

(C) UNICEF

1976年に初めて感染が報告されて以来10度目のエボラ出血熱

 2018年8月1日、コンゴ民主共和国政府が、北キブ州における新たなエボラ出血熱の集団感染の発生を発表。コンゴ民主共和国における今回のエボラ出血熱の集団感染は、1976年に初めて感染が報告されて以来10度目。2018年5月半ばに始まった西部の赤道州での集団感染の終息宣言から僅か数日後に発生している。

 ユニセフ(国連児童基金)は感染拡大予防と子どもたちを守るために現地にチームを派遣している。 またユニセフでは、影響を受けている地域での感染予防のために、現地の人々の健康状態を測る体温計300本や浄水剤2000キログラムなど保健、水と衛生、啓発活動分野の物資を送り届けている。特に感染予防のために、学校に行って手洗いの習慣づけをするための教育、啓発活動を積極的に行っている。

エボラ出血熱の感染予防の重要性を伝えるため、正しい手洗いの方法を学校で子どもたちに伝えている。(C) UNICEF
エボラ出血熱の感染予防の重要性を伝えるため、正しい手洗いの方法を学校で子どもたちに伝えている。(C) UNICEF

学校で手洗いの習慣づけをするための教育

 ユニセフのコンゴ民主共和国事務所代表のジャンフランコ・ロティグリアーノ氏は「今回のエボラ出血熱の集団感染の影響を受けている地域での緊急支援は、武力紛争や治安が悪いことにより、困難になることを危惧している。ユニセフの支援は、コミュニティに情報を提供し感染から予防するための啓発活動を中心に行っている。感染の拡大を防ぐために、安全な水の使用、適切な衛生環境や衛生習慣を促進し、病気の影響を受ける子どもや家族への心理社会的なケアも提供している」と述べている。

 現在、エボラ出血熱の集団感染の影響を受ける地域で、82500人の子どもたちが新たな学年の始まりを迎えようとしている。コンゴ民主共和国政府は、エボラ出血熱の集団感染の影響を受ける北キブ州およびイツリ州において、エボラの影響を受ける保健区内にある250校も含めて、計画通り新年度を開始することを決定。

エボラ感染予防のポスターを250校に配布

 ユニセフは、学校が子どもや教員に対して保護された学習環境を提供できるよう、教育、保健、および水と衛生分野でのプログラムや研修を拡大している。特にエボラ出血熱の感染予防対策のために、衛生習慣を子供たちに教育していくための1750人の教員向けの研修も提供。さらに、ユニセフは、非接触型の体温計(各学校に2本、合計500本)、手洗いキット(各学校に6セット、合計1500キット)、およびメガホンを含む保健および水と衛生分野の物資、ならびにエボラ感染予防のポスターを250校に配布。

学校で正しい手洗いの方法を習う子ども (C) UNICEF
学校で正しい手洗いの方法を習う子ども (C) UNICEF

「教育は、すべての子どもにとって権利であり、彼らが持っている能力を発揮するために必要不可欠なもの。特にエボラ出血熱の集団感染のような危機が発生したときには、学校は子どもたちにとって、安定した日常があり、感染予防対策を学び、心理社会的ケアを受けることができる大切な場所。新しい学年の始まりが、確実に順調かつ安全なものになるために、あらゆる努力をするべき」とジャンフランコ・ロティグリアーノ氏は述べている。