ロシア、遠隔操作型の無人戦車「Vikhr」公開:進む戦場の無人化
ロシア軍の遠隔で操作できる最新型の無人型戦車「Vikhr」の動画が公開されたことを欧米のメディアが報じている。
長さ6.7メートル、高さ3.3メートルで14.7トン。30mm自動火器搭載で陸上では時速60キロ、水上は時速10キロで走行可能。
以下が公開された動画。
科学技術の発展で進む戦場の無人化
ストックホルム国際平和研究所(Stockholm International Peace Research Institute:SIPRI)が2017年4月に発表した資料によると、2016年の世界各国の軍事費支出額はアメリカが圧倒的に多く6,112億ドル、次いで中国2,152億ドル、ロシア692億ドルだ。ロシアは3位だがアメリカに比べると、米中に比べると非常に小さい。
ロシアはドローンなど無人型の戦闘機やロボットの開発に積極的だ。英国Daily Starは第三次世界大戦に備えていると報じている。第三次大戦が勃発するかどうかは不明だが、確実に戦場の無人化は進んできている。既に無人ドローンで空中からの爆撃は戦争の常識となっており、戦争に向けたロボットの開発も各国で進んでいる。特に冷静後は急速な科学技術の発達で、戦場の「3D業務」(単調dull、汚いdirty、危険dangerous)の役割は無人機やロボットが担うようになっている。実際に戦場では市民が殺されることがあるかもしれないが、攻撃する側の人間は遠隔で無人機やロボットを操作するだけで良くなっている。
無人機やロボットによる攻撃であれば、兵士の精神的な負担も軽減できる。かつてナチスドイツがユダヤ人を大量に虐殺する際に効率的な殺害方法としてガス室を開発した。最初はトラックに装備し、後にアウシュビッツなどの絶滅収容所で稼働した。これもドイツ兵がユダヤ人を銃殺する際の若いドイツ人の精神的負担が大きいことが1つの要因と言われている。科学技術の発展によりこれからも戦闘機の無人化やキラーロボットは進化していき、非人間的な大量破壊と虐殺が容易になってくる。人間の倫理と想像力が試されてくる。