Google、インドで「Google Play Music」提供:最大のライバルはYouTube?
Googleインドは2017年4月から音楽配信サービス「Google Play Music」をインドで提供開始した。毎月89ルピー(約150円)で、英語、ヒンディー語の他にインドのローカルのタミール語、マラヤーラム語、カンナダ語など多言語の音楽が4,000万曲以上楽しむことができる。
「Google Play Music」最大のライバルはYouTube?
インドの音楽配信市場の競争も激しい。Apple Musicの他にも現地のSaavn、Airtel Wynk、Gaana.comなどが乱立しており、更に今後はAmazonも進出してくると報じられている。 インド人は音楽が大好きだ。イヤホンをしながらスマホで音楽や動画を楽しみながら歩いている。特にボリウッド(ハリウッドとボンベイの造語でインドの映画産業)関連の音楽や動画は大人気だ。
だがインドでは音楽や動画などは有料で課金をして聴いたり、見たりするのではなくほとんどの人が無料の音楽や動画を楽しんでいる。たとえ月150円程度であったとしても、毎月コンテンツに課金して利用する人は非常に少ない。それでも人口12億を超えるインドは各社にとって魅力的な市場なのだろう。
インドでは音楽や動画のほとんどがYouTubeにアップされている。それらが非合法でアップされたものであったとしても、それらのコンテンツをスマホで楽しんでいる。YouTubeだと音楽以外にもミュージックビデオや歌番組の動画もアップされているので人気がある。皮肉にもGoogleが提供する音楽配信サービス「Google Play Music」の最大のライバルはGoogle傘下のYouTubeということになりかねない。
Googleはサムスンから新たに販売されるスマホ「Galaxy S8」と「Galaxy S8+」のデフォルトの音楽プレイヤーが「Google Play Music」となることを2017年4月に明らかにした。インドで販売される機種が対象かどうかは不明だが、インドのスマホ市場ではサムスンのシェアが1位で人気がある。今後、サムスンの他の廉価な機種でもデフォルトの音楽プレイヤーが「Google Play Music」がデフォルトになれば、インドでも「Google Play Music」の利用者が増加するかもしれないが、それでも当面は多くのインド人は無料の音楽を楽しむのだろう。