アマゾン、2016年の年間売上15兆円:北米のPrimeとAWSが貢献で安定してきた黒字経営

(写真:ロイター/アフロ)

アマゾンは2017年2月2日、2016年第4四半期(10~12月)の決算を発表した。売上高は前年同期から22%増の437億4,100万ドル、営業利益は13%増の12億5,500万ドル。クラウド事業AWSが絶好調で、かつてのような赤字決算を脱し、7四半期連続の黒字となり、アマゾンの経営が安定してきた。

売上はアメリカ、利益はAWS。年間売上は15兆円

アマゾンの売上高構成比は、北米市場(特にアメリカ)での売上が約60%である。この構成比はここ何年間も大きな変更はない。海外市場はイギリス、ドイツ、日本、フランス、中国、イタリア、スペイン、インド、メキシコ、ブラジル、オーストラリアの11か国を合わせても売上高構成比は30%程度だ。また海外市場は売上高としては前年同期比18%増の139億6,500万ドルと売上は伸びているものの、営業損失は4億8,700万ドルの赤字だ。スタートアップのストアLaunchpadをカナダ、日本、インドに拡大するなどまだ投資費用の方が多い。

アマゾンの黒字転換にも大きく寄与し、成長が著しいのは、クラウド事業のAmazon Web Services(AWS)だ。売上高は前年同期比47%増の35億3,600万ドル、営業利益は同60%増の9億2,600万ドル。アマゾン全体の売上構成は10%以下だが、営業利益は北米市場よりも大きく、アマゾンの重要な収益の柱に成長した。

2016年の年間(1~12月)の売上高は前年27%増の1,359億8,700万ドル(約15兆円)で、純利益は298%増の23億7,100万ドル、営業利益は87%増の41億8,600万ドルと黒字安定経営になってきた。

2016年第4四半期の売上と売上高構成比率と特徴 (アマゾン発表資料を元に作成)
2016年第4四半期の売上と売上高構成比率と特徴 (アマゾン発表資料を元に作成)

充実してきたPrimeサービス

アマゾンのCEOのJeff Bezos氏は今回の決算でのコメントではAmazon Primeに言及。「この1年間で数千万人がAmazon Primeの有料会員になった。Amazon Primeは5,000万以上の商品を2日以内に無料で配送できる。商品数も2015年から73%増加している。さらにPrimeビデオは200か国以上で利用可能となり、Prime Nowは新たに18都市が加わり、そこでは数百万人に1~2時間で配送できるようになっている」とコメント。2016年にはAmazonはアメリカ市場ではPrime Reading、Twitch Prime、Audible Channels for Prime、Prime Photo Family Vaultなど多くのPrimeサービスを提供開始した。

アマゾンは2017年1月12日に、今後1年半でアメリカ国内で10万人以上の従業員を雇用する計画を発表した。2018年半ばまでに28万人にまで拡大し、本社のあるシアトルだけでなく、テキサスやカリフォルニア、フロリダ、ニュージャージーに建設中の配送センターに配属される予定。トランプ大統領が新規雇用創出を訴えているのに応じているのだろうが、アマゾンのPrimeサービスを支えている配送センターや物流システムが新規雇用者によって強化されていくことだろう。

2017年1月末に公開されたばかりのAmazon Primeの最新の広告動画