緊急事態宣言発出下 スイミングキッズスクールや長水路の動きはどうなるか

(写真:アフロ)

【東京都の休業要請先に水泳場(遊泳場)が入りました(4月9日19:08追記)】 

 これにより、4月11日午前0時からこの要請に従うスイミングキッズスクールばかりでなく、一般のプール入場もすべてこの要請に従うものと思います。日頃から衛生管理をしっかりしている水泳プール(遊泳場)も、接触の機会を防ぐために協力することになるでしょう。

 新型コロナウイルスの感染拡大を抑えるために緊急事態宣言が発出された状況下、水泳プール(遊泳場)は衛生管理が徹底されているとは言え、東京都や大阪府のスイミングキッズ(子供向け)スクールは4月8日からほぼ休校となりました。全国的には長水路(50 m)プールは営業している施設が多いものの、「最低7割、極力8割、人との接触を減らすこと」を達成するとなれば、社会情勢によっては今後の営業状況に大きな影響を与えるかもしれません。

東京都内のスイミングキッズスクール営業状況

 東京都内のスイミングキッズスクールの営業状況を調査しました。地元密着型の有名スイミングスクール62施設を対象にして、調査方法は4月9日現在の各施設のホームページを確認し、そこに記載されている内容を忠実に拾い上げ、まとめました。

 図1では緊急事態宣言が発出される前の4月6日の状況と4月9日の状況を比較しています。前回調査では営業中が46施設で74%、休業中が16施設で26%、割合はおおよそ3対1でしたが、4月9日現在営業中であるか、休業中であるかで分けますと、全体62施設のうち、営業中が3施設で5%、休業中が59施設で95%となります。都内のスイミングキッズスクールは、ほぼ休業状態であると言えます。

図1 東京都内スイミングキッズスクールの営業状況(上4月6日、下4月9日、筆者作成)
図1 東京都内スイミングキッズスクールの営業状況(上4月6日、下4月9日、筆者作成)

大阪府内のスイミングキッズスクール営業状況

 大阪府内のスイミングキッズスクールの営業状況を調査しました。ほぼ全てのスイミングスクール96施設を対象にして、調査方法は4月9日現在の各施設のホームページを確認し、そこに記載されている内容を忠実に拾い上げ、まとめました。

 図2に4月9日現在営業中であるか、休業中であるかで分けてグラフを示します。全体96施設のうち、営業中が10施設で10%、休業中が86施設で90%となります。営業中の施設でも、施設によっては、「社会情勢をにらみながら、休業に踏み切る場合がある」としています。

図2 大阪府内スイミングキッズスクールの営業状況(4月9日、筆者作成)
図2 大阪府内スイミングキッズスクールの営業状況(4月9日、筆者作成)

キッズスクール再開のタイミングは

 緊急事態宣言に従いほぼ休業状態にある中、スクールの再開のタイミングが気になるところです。「協力があって1ヶ月でこの緊急事態宣言を脱出することが可能となる」(安倍総理大臣 緊急事態宣言の発出を受けての会見より)との予測から、基本的には5月の連休明けから営業再開を予定しているスクールがほとんどでした。休業終了予定日とその施設数を次に示します。

東京都内

 4月21日 1箇所

 4月30日 3箇所

 5月3日 1箇所

 5月4日 1箇所

 5月5日 2箇所

 5月6日 39箇所

 5月7日 3箇所

 当面の間 9箇所

 

大阪府内

 4月11日 1箇所

 4月29日 1箇所

 4月30日 13箇所

 5月4日 1箇所

 5月5日 5箇所

 5月6日 43箇所

 5月7日 1箇所

 5月8日 2箇所

 当面の間 19箇所

 連休前後で休業終了日がばらけている理由は、もともと連休中に休業が予定されていた施設と連休中に営業する予定だったというカレンダー上の都合があります。また「当面の間休業」としている施設の多くは、「社会情勢を見ながら連休前に再開できるようであれば検討する」ようです。

長水路(50 m)プール営業状況

 全国にある長水路公共プールに限定して調査しました。大きいプールですから、人の密集が避けられるのと、利用者がある程度限定されるという特徴があります。なお、刻々と状況が変化します。最新の営業状況につきましては、ご自分でお調べいただくことをお勧めします。

 開館+限定開館26(30)箇所、休館26(22)箇所。この情報は4月9日朝の各施設のホームページ記載内容で確認しています。カッコ内は4月1日現在の状況で、緊急事態宣言発出後は開館施設が減りました。東京都とその周辺、愛知県、大阪府、福岡県ではもともと休館していたため変わりなく、地方都市にある施設の休館が増えました。

 休館している施設の休館終了予定日を記載します。休館は5月6日までとする施設が多いようです。

 4月12日 3箇所

 4月15日 3箇所

 4月30日 1箇所

 5月6日  9箇所

 5月7日 1箇所

 5月10日 3箇所

 5月13日 1箇所

 当面の間 5箇所

今後の推移を注意深く見る必要がある

 緊急事態宣言発出後、今は感染拡大を抑えるために休業する時期だと考える施設が多数となりました。ただ、これから夏を迎えるにあたり、水の事故にかかわるいくつかの問題点が挙げられます。

夏の屋外での運動が制限されるときの水泳の役割

 身体を冷やしながら行うことができる運動が水泳です。熱中症を防止しながら健康づくりすることができますが、5月以降も制限される事態になると夏の運動の選択肢がなくなる恐れがあります。

水の事故を防ぐ水泳の役割

 暑い時期に安全管理のされたプールに子供たちが向かうによって水難事故を予防していた側面があります。安全対策なしに水辺に向かう子供の数が増えれば、それに従って水難事故が増えることが十分予見できます。

救助員養成講習会の中止

 日本赤十字社では毎年水上安全法救助員養成講習会を行い、プール監視員のリーダー的役割を担う人材を育てています。ところがこの講習会は今年に限り5月31日までに計画された分まですべて中止になっています。中止期間の延長となれば、今年の夏の全国各地のプール監視業務に少なからず影響を与えます。

さいごに

 緊急事態宣言が発出されている間、安倍総理大臣は「皆様の御協力があって初めて1ヶ月でこの緊急事態宣言を脱出することが可能となる」と緊急事態宣言の発出を受けての会見で国民に語りかけています。その想定以上の期間にわたり緊急事態が続けば、水の安全において今年の夏、人の命にかかわる影響が出かねません。