入場者14万7,000人で過去最高を記録!「東京モーターサイクルショー」次の課題とは

15万人の大台に迫る

先週末の3/22(金)~24(日)にかけて東京ビッグサイトで開催された第46回「東京モーターサイクルショー」は大盛況のうちに幕を閉じ、先週の「大阪モーターサイクルショー」に続き東京でも過去最高の入場者数となった。

公式発表によると、3日間の入場者数の合計は149,524名と前回2018年の146,823名を若干だが上回る結果(前年比102%)となった。曜日別に見ると、3/22(金)が32,930名、3/23(土)が60,529名、3/24(日)が56,065名と土曜に最も多くの入場者を集めているのは昨年どおりで、年次で見ても2015年(132,294名)、2016年(132,575名)、2017年(146,495名)と毎年着実に伸ばしてきている。出展社数も一昨年並みの153社と昨年の135社と比べると戻しており、概ね大成功と言っていいだろう。

昨年と比べると土曜の入りが下回っているのが気になるが、これは当日朝から冷たい雨が降ったことも影響していると思われ、もし3日間とも晴天であればより多くの来場が見込めた可能性もあるだろう。来年は15万人の大台に乗せられるか期待が膨らむ。

若者層は増えたが実像とはギャップも

現在、二輪車購入者の平均年齢は53歳というデータもあり、ユーザー層の高齢化が進む中、若年層をいかに取り込むかが二輪業界の課題となっているが、会場内を見渡してみると半分以上は20代~30代の比較的若い層で占められている印象だった。あくまでも肌感覚ではあるが、ここ数年は特に来場者の“若返り”傾向が顕著なような気がする。実際に出展したメーカー担当者にも感触を聞いてみたが異口同音な感じだ。その意味では東京と大阪も含め、モーターサイクルショーは成功しているように見える。それは来場者数の増加という形でデータにも表れているし、明るい兆しと見ていいだろう。

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新車販売は依然足踏み状態が続く

ただ、実際の二輪車の販売台数推移を見てみると花見酒に酔う気分にはなれない。JAMA(日本自動車工業会)のデータによると、ここ数年の新車の動きは依然足踏み状態だ。バブル崩壊、リーマンショックなどにより壊滅的な打撃を被った新車販売の低迷はここにきてようやく底を打った感もあるが、それでも原付二種(51cc~125cc)以上のクラスで微増傾向。二輪車販売全体の約半数を占める原付一種(50cc以下)はジリ貧のまま、全体としてなんとか35万台前後をさまよっている状況だ(※2017年ベース)。

二輪業界の低迷を表す表現として、出荷台数で「80年代最盛期の8分の1に縮小」と言われるが、その多くは200万台あった原付一種が20万台以下まで減ったことが原因となっている。原付二種以上で見れば大雑把には2分の1程度にシュリンクしたというのが本当のところではあるが、いずれにしてもここ数年は横這いが続く。モーターサイクルショーの活況から比べるとやや寂しい数字である。この状況に対して各メーカー担当者からも「モーターサイクルショーの活気がセールスに結び付いていない」と嘆く声が聞かれた。

やっと灯った“いい雰囲気”を続けていくこと

モーターサイクルショー自体は毎年増員しているし、バイクに興味を持つ若者層も増えてきた。良い兆しであることは間違いない。では、次の一手はどうしたらいいのか……。

業界関係者の努力もあってようやく巡ってきたこの“いい雰囲気作り”を根気よく続けていくしかない、というのが自分の考えだ。長い苦労の末、やっと灯った火種を絶やすことなく大事に育てていくことが今は大事。すぐには売りに結びつかないかもしれないし、まだまだ種まきの時期は続くだろう。だが、バイクは趣味の乗り物であり究極の贅沢品であることを忘れてはならないと思う。ブランドを育てるには時間がかかるものだ。若者たちも今は買えないかもしれないが、心には響いているはず。あの時に見たマシンの輝きやカッコ良さ、洗練されたイメージはきっと記憶に深く刻まれるに違いない。そして、彼らの憧れが現実になる日を我々はじっと見守っていかなければならないのだ。

少子高齢化に拍車がかかる未来。さらなる知恵と努力、忍耐が求められるだろうが、愛情を持って諦めずに継続していくこと。それが世界に冠たるバイクメーカーを擁する日本の二輪業界の務めではないかと思えるのだ。

出典:Webikeバイクニュース