【KTM 1190アドベンチャー】 標準モデルにして最もスポーティかつベストバランスな1台
KTMアドベンチャーファミリーの国内プレス向け試乗会が開催されました。
最近、国内外の各メーカーから多くのモデルが投入され注目を集める『トラベルエンデューロ』のカテゴリー。ダカールラリー14連覇を達成するなど、このジャンルで常に世界をリードしてきたKTMが放つ最新モデル4機種の試乗インプレッションをリアルな動画解説付きでモーターサイクルジャーナリストのケニー佐川がお伝えします。
【1190 Adventure】
標準モデルにして最もスポーティかつベストバランスな1台
KTMアドベンチャーファミリーの中核となるSTDモデルが1190アドベンチャーである。2003年に初登場した950アドベンチャー以来、12年をかけて進化熟成を重ねてきた水冷Vツインエンジン、通称「LC8」はピーク150psものスペックを掲げながらも、実際に乗ってみると拍子抜けするほどスムーズで穏やか。出力特性とトラコン介入度を選べる4つの走行モードや3つのABSモードを備えるコンバインドブレーキ、そして3種類の減衰力とプリロード設定が可能なサスペンションシステムなど、高度な電子制御に支えられながら安心して存分にスポーツライディングを楽しめる。
軽快なハンドリングと正確なコーナリングライン、俊敏に吹け上がるエンジンなど、走りの質はまさにアドベンチャーの形をしたスーパースポーツと言ってもいい。KTMと聞くとアグレッシブでとかく手強いイメージがあるが、そんな先入観を見事に払しょくしてくれるベストバランスな一台だ。