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レゴランド開業3年目。新エリアオープンで人気アップなるか?

大竹敏之名古屋ネタライター
レゴニンジャゴー・ワールドはミクスチャー・オリエンタルなムードに包まれる

名古屋のレゴランド・ジャパン・リゾート(以下、レゴランド)に7月1日、新エリア「レゴニンジャゴー・ワールド」がオープンしました。2017年4月の開業以来、敷地拡張は初となります。

レゴニンジャゴーは2011年のテレビアニメから誕生したキャラクター。日本でも2012年からアニメが放映されて人気を得ています。日本の忍者というよりも、中国のカンフーなども取り入れたミクスチャー・オリエンタルな世界観が特徴で、同エリアも東洋の架空の街のような雰囲気で統一されています。“忍術修行”がコンセプトで、アトラクションもアクティブに楽しめるものばかりです。

最大の目玉である「フライング・ニンジャゴー」をはじめ、「ロイド・スピン術・スピナー」、「カイ・スカイ・マスター」はいずれも自分で操縦・操作することができるアトラクション。技を修得してレベルアップを目指せたり、乗るたびに異なる動きを体験できたり、何度でもくり返し乗りたくなる魅力があります。

一番の目玉、フライング・ニンジャゴー。レゴランドには今までなかったタイプのアクロバティックな動きを体験できるアトラクション
一番の目玉、フライング・ニンジャゴー。レゴランドには今までなかったタイプのアクロバティックな動きを体験できるアトラクション

筆者は小学3年生の息子と一緒に体験。「フライング・ニンジャゴー」は左右の羽根を操作して旋回させられるのが特徴。うまく回るにはかなりコツがいり、筆者は宙返りできませんでしたが、高さ20mの空中を時速50kmで飛び回る感覚は爽快。息子は終始「楽しい~ッ!」と連呼していました。「ロイド・スピン術・スピナー」は自分たちでボタン操作してライドを前後にぐるぐる回転させられるのが楽しい、でもちょっと頭がくらくらするアトラクション。「カイ・スカイ・マスター」は得点を競い合って熱くなれるシューティング型ライド。筆者父子は命中率が低く、リベンジしたい気にさせられました。

「ロイド・スピン術・スピナー」は自分たちでライドを操作してぐるぐる回転させられる
「ロイド・スピン術・スピナー」は自分たちでライドを操作してぐるぐる回転させられる
「カイ・スカイ・マスター」は同時に乗り込む6基(×4人)の得点が電光掲示板に表示され、得点を競い合える。後部座席でジェットの操作をするのだが、筆者父子は横並びに乗り込んでしまうミスで得点が伸びず
「カイ・スカイ・マスター」は同時に乗り込む6基(×4人)の得点が電光掲示板に表示され、得点を競い合える。後部座席でジェットの操作をするのだが、筆者父子は横並びに乗り込んでしまうミスで得点が伸びず

身長制限、入場制限に注意

ライドに乗れない子供たちが写真撮影しながらパパ・ママを応援する姿もほほえましい
ライドに乗れない子供たちが写真撮影しながらパパ・ママを応援する姿もほほえましい

注意したいのは3つのアトラクションはいずれも身長制限があること。フライング・ニンジャゴーは125cm以上、ロイド・スピン術・スピナーは105cm以上かつ4歳以上(130cm未満は付き添いが必要)、カイ・スカイ・マスターは90cm以上(130cm未満は付き添いが必要)。息子は無事に3つとも乗れましたが、フライング・ニンジャゴーは小学校低学年では乗れない可能性が高く、ロイド・スピン術・スピナー、カイ・スカイ・マスターも未就学児は乗れないケースも少なくなさそうです。

メインターゲットを2~12歳としているレゴランドのコンセプトとは合致しないのではないか? そんな疑問に担当者はこう答えます。

「家族で来園されるお客様が多いので、小学校高学年以上でも満足できるアトラクションを導入することになりました。キッズのためのテーマパークということはすなわちファミリーのための施設ということですから、対象年齢が高いアトラクションを充実させることで、幅広い年齢層のファミリーの満足度を高めることができる。そういう意味で、レゴランドのコンセプトから決して外れているものではありません」(レゴランド・ジャパン広報・平野由紀子さん)

もうひとつの注意点は入場制限です。園内の混雑状況に応じてレゴニンジャゴー・ワールドは入場制限が設けられます。ミニランドで整理券を配布するので、混雑時にはまずはこれを確保する必要があります。また出費はかさみますが、スキップパス3(4枚3000円)を購入すれば、パーク内3つのアトラクションに加え、フライング・ニンジャゴーもしくはカイ・スカイ・マスターのどちらかを入場制限なし+待ち時間なしで乗ることができます。

また、3つのアトラクションは定員が12~24名と少なく、回転があまりよくありません。「フライング・ニンジャゴー」「カイ・スカイ・マスター」では、行列が順番待ちスペースの半分程度でも30分ほど待たされました。待ち時間の表示をしっかりチェックしてうまく時間配分しないと、お目当てのアトラクションを回り切れなくなるので要注意です。

レゴニンジャゴーのキャラクター7体が1日数回登場するフォトオポチュニティー。7体が勢ぞろいするのは世界中のレゴ関連施設の中でもここだけ
レゴニンジャゴーのキャラクター7体が1日数回登場するフォトオポチュニティー。7体が勢ぞろいするのは世界中のレゴ関連施設の中でもここだけ

キャラクター・フォトオポチュニティーも外せない楽しみの一つ。エリア内にレゴニンジャゴーのキャラクター7体が勢ぞろいし、記念撮影したりコミュニケーションを取れるのです。こちらも参加するには整理券が必要。開催は1日数回(筆者が訪れた土曜日は12時と15時30分の2回)で、直前に現地(イートインコーナーのニンジャキッチン横)で発表されるので、エリア内で遊びながら発表に目を光らせておく必要があります。

キッズ向けのコンセプトが浸透し、ネガティブな風評は沈静

「レゴランドに対するお客様の理解が深まり、応援してくれる仲間が日々増えていると感じます」と広報の平野由紀子さん
「レゴランドに対するお客様の理解が深まり、応援してくれる仲間が日々増えていると感じます」と広報の平野由紀子さん

レゴランドがオープンして2年あまり。当初はネットを中心にネガティブな声が飛び交ったことも事実ですが、来場者の反応に変化はあったのでしょうか?

「開業前から“TDRやUSJと並ぶテーマパークができる”と期待が膨らみ、日本3大テーマパークというイメージとのギャップが厳しいご意見につながってしまったのだと思います」と前出の広報・平野さん。しかし、現在ではこうした声はほとんどなくなったといいます。「キッズのための施設というコンセプトへの理解が深まり、来園者アンケートでは満足度は約90%と非常に高い。ネガティブなコメントが寄せられることはゼロに近い状態となっています」(平野さん)。

園内で来場者の声を拾ってみたところ、「子どもたちがレゴが好きで、もう10回目。新しいアトラクションではカイ・スカイ・マスターにこれから乗ろうと思っています」(静岡の小学2年生、年長の男の子連れのファミリー)、「フライング・ニンジャゴーはちょっと怖かったけど、眺めがよくて楽しかった!」「コンパクトなので回りやすい」(石川県の小学4年生の男の子とお父さん)、「USJが大好きでレゴランドは初めて。どっちも楽しい!」(大阪の小学3年生の女の子のファミリー)と、特に子どもたちの充実した表情が印象的でした。

エリアに入って最初にあるプレイコーナー「ジェイ・ライトニングドリル」。点滅するボタンを早押しし動体視力を鍛える。親子で得点を競い合ったり、協力し合って高得点を狙うのも楽しい
エリアに入って最初にあるプレイコーナー「ジェイ・ライトニングドリル」。点滅するボタンを早押しし動体視力を鍛える。親子で得点を競い合ったり、協力し合って高得点を狙うのも楽しい
「コール・ロッククライミング・ウォール」は小さな子どもでも楽しめる
「コール・ロッククライミング・ウォール」は小さな子どもでも楽しめる

筆者家族は初年度から2年続けて年パスを購入。子どもが小学高学年になったら年パスはそろそろ買うのを控えようかと考えていましたが、レゴニンジャゴー・ワールドの新設で再検討することにしました。大人でも存分に楽しめるアトラクションが多く、しかも操作の難易度が高いことで、くり返しチャレンジしてこそ面白みはアップするという印象を受けたからです。

子どもを対象としたエンタメは、ある程度の年齢に達したら“卒業”することが避けられません。レゴランドもターゲットを2~12歳とうたっていて、つまり最も楽しめるのは小学生まで、と想定しています。しかし、あえて対象年齢を引き上げたアトラクションを導入したことで、ターゲットの世代の幅が大きく広がりました。レゴニンジャゴー・ワールドは、新たな来場者獲得というだけではなく、既存のリピーターをつなぎとめる役割も担うことになりそう。地元を中心としたリピート需要を喚起すれば、人気の下支えにつながりそうです。

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(写真はすべて筆者撮影)

名古屋ネタライター

名古屋在住のフリーライター。名古屋メシと中日ドラゴンズをこよなく愛する。最新刊は『間違いだらけの名古屋めし』。2017年発行の『なごやじまん』は、当サイトに寄稿した「なぜ週刊ポスト『名古屋ぎらい』特集は組まれたのか?」をきっかけに書籍化したもの。著書は他に『サンデージャーナルのデータで解析!名古屋・愛知』『名古屋の酒場』『名古屋の喫茶店 完全版』『名古屋めし』『名古屋メン』『名古屋の商店街』『東海の和菓子名店』等がある。コンクリート造型師、浅野祥雲の研究をライフワークとし、“日本唯一の浅野祥雲研究家”を自称。作品の修復活動も主宰する。『コンクリート魂 浅野祥雲大全』はその研究の集大成的1冊。

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