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レゴランド・ジャパン・ホテルの満足度やいかに?子どもと一緒に泊まってみた!

大竹敏之名古屋ネタライター
レゴランド・ジャパン・ホテルはレゴランドの目の前。1人5千円台~で宿泊できる

2018年4月28日に開業したレゴランド・ジャパン・ホテル。1年前に名古屋港にオープンしたレゴランド・ジャパンをより楽しむための宿泊施設として期待されています。隣には水族館のシーライフ名古屋もオープン。パーク、水族館、ホテルを合わせた総合レジャー施設「レゴランド・ジャパン・リゾート」としてグランドオープンした格好になります。

メインターゲットは2~12歳の子どもとその家族。ホテルも同様で、子どもをVIPと位置づけています。

ターゲットど真ん中の子どもの誕生日祝いに家族でレゴホテル泊

自宅から近いこともあり、子どもの学校の授業が終わってからチェックイン。これが、後になって後悔をもたらすことに
自宅から近いこともあり、子どもの学校の授業が終わってからチェックイン。これが、後になって後悔をもたらすことに

筆者の子どもは小学校低学年男子でターゲットど真ん中。初年度、そして今年と年間パスポートを購入し、くり返し来園して楽しんでいます。そして先ごろ、誕生日のお祝いのため家族でホテル泊することにしました。

レゴランド・ジャパン・ホテルは、外観はもちろん館内の柱や壁など、すべてレゴブロックを積み上げたようなカラフルでポップな仕様。さらに3~8階の客室は各フロアが「パイレーツ」「アドベンチャー」「キングダム」「レゴニンジャゴー」「レゴフレンズ」とテーマ別になっていて、廊下から客室までそれぞれの世界観が徹底的につくり込まれています。

筆者家族がリザーブしたのは、「パイレーツ」。ベッドのシーツは赤白の海賊旗、枕にはドクロのマーク、じゅうたんには宝の地図と、世界の海をまたにかける海賊船に乗り込んだかのよう。子どもが真っ先に歓声を上げたのが二段ベッド。扉側に子ども専用のスペースがあり、テレビではレゴムービーチャンネルが見放題。「ここ、僕の部屋!」と上のベッドによじのぼり、早くもテンションが上がります。

客室にはすべて子ども用二段ベッドがついている
客室にはすべて子ども用二段ベッドがついている
大人用のベッドもご覧の通り。正直ちょっと落ち着かないが、キッズファーストの施設なので子どもが喜べばそれでOK
大人用のベッドもご覧の通り。正直ちょっと落ち着かないが、キッズファーストの施設なので子どもが喜べばそれでOK
トレジャーハント。部屋の中に隠された数字をミッションシートに書き込み、その番号に合わせると宝箱の鍵が開き、中に隠されたレゴブロックなどのプレゼントをゲットできる
トレジャーハント。部屋の中に隠された数字をミッションシートに書き込み、その番号に合わせると宝箱の鍵が開き、中に隠されたレゴブロックなどのプレゼントをゲットできる

続いてのお楽しみはトレジャーハント。室内に隠された謎を解いて宝箱を開けると、プレゼントがゲットできます。ミッションの答えはすべて室内の様々な絵に隠されていて、カニは何匹? ドクロマークは何個?と部屋そのものがゲームの要素になっているのです。宝箱のふたを開けるとプレゼントは袋入りの「レゴブロック」。「やったー!」と歓声を上げる息子は早速ベッドの上にブロックを広げて組み立て始めます。できあがったのはいかにも男の子が喜びそうな飛行機。レゴブロックで遊ぶ、という施設で一番のコンセプトへ誘導する仕かけになっているのです(プレゼントは部屋や日にちによって内容が異なり、ブロック以外のグッズなどもあるそう)。

ホテル内でのイベントも多彩。遅めのチェックインだと楽しみきれない(!?)

館内ではワークショップなど様々なイベントプログラムが用意されています。ここでひとつ残念だったのが、誕生月の子ども対象のバースデーパーティー。予約はホテル内インフォメーションで当日のみの受付で、人数が限られるため、チェックイン時には既に定員に達していて参加できませんでした。チェックインは午後にゆっくりという宿泊者も多いでしょうから、電話やネットでの予約も可能にしてもらいたいと思いました。

クリエイティブワークショップは14時~19時までの1日6回、1レッスン30分
クリエイティブワークショップは14時~19時までの1日6回、1レッスン30分

このようにホテル内でも様々なイベントがあるので、1日目もできるだけ早く現地へ到着し、かつまずホテルのインフォメーションに立ち寄るのが得策です

私たちが予約したのは夕方のクリエイティブワークショップ。インストラクターのレクチャーにしたがって、レゴブロックで課題のモデルを組み立てます。日頃からレゴが大好きな息子は真剣な表情で取り組み、30分でネズミを組み立てて満足気。同世代の子どもたちと一緒に課題に取り組むのは、普段自由にブロックを組み立てるのとは違った達成感を得られるようです(組み立てるものは随時変更あり)。

レゴブロックを組み立てたりアスレチック的要素もあるプレイコーナーや、ゲームコーナーなど子どもが夢中になれるスペースがいたるところにある
レゴブロックを組み立てたりアスレチック的要素もあるプレイコーナーや、ゲームコーナーなど子どもが夢中になれるスペースがいたるところにある

他にも館内には無料で利用できるプレイエリアやゲームコーナーが。レゴブロックを組み立てたり、海賊船を模したアスレチック風遊具の中を駆け巡ったりと、子どもが遊ぶスポットには事欠きません。

子どもが喜ぶバイキングレストラン、大人はバーで飲み直し

バイキング形式のブリックス・ファミリーレストラン。台が低く子どもでも料理を取りやすい
バイキング形式のブリックス・ファミリーレストラン。台が低く子どもでも料理を取りやすい

夕食は館内のブリックス・ファミリーレストランへ。ディナーは大人4000円、子ども2000円となかなかの値段。価格や選択肢重視なら隣のメイカーズ・ピアへ行くという手もあるのですが、今回は誕生祝いなのであくまでキッズファーストでここを利用することに。メニューはバイキングで、子ども向けのパンケーキやドーナッツ、デザートなどが充実しています。これらのメニューの置台は子どもが取りやすい高さになっているので、自分でメニューを選ぶ楽しみを満喫していました。ただし、酒好きの私たち夫婦は、この料金ならアルコール類もフリー、もしくはせめてファーストドリンクだけでも込みにしてほしい…と思ってしまいました。

スカイラインバー。内装はやはりレゴ仕様だが、アルコールやおつまみ類も多く、大人だけで飲み直すのにも使える
スカイラインバー。内装はやはりレゴ仕様だが、アルコールやおつまみ類も多く、大人だけで飲み直すのにも使える

夕食後は、まだ遊び足りないという息子は、レストラン前のプレイエリアへ。もう一杯飲みたい、と思っていた私たちは、すぐ隣のスカイラインバーで飲み直し。2階のスカイラインバーはゆったりしたソファ席もあり、ブリックス・ファミリーレストランよりも落ち着いた雰囲気。目が届く場所にプレイエリアがあるので、そこで子どもを遊ばせながらつかの間の夫婦水入らずの気分を味わうことも可能です。

誕生日のサプライズはレゴブロックのケーキ!

サプライズはレゴブロックのバースデーケーキ。食べられないけどうれしい!
サプライズはレゴブロックのバースデーケーキ。食べられないけどうれしい!

宿泊は基本的に朝食付き。翌朝もバイキングのファミリーレストランへ。ここでちょっとしたサプライズが。スタッフが息子の誕生日を店内中に知らせてくれ、ハッピーバースデーの合唱をプレゼント! さらにレゴブロックでできたバースデーケーキを渡してくれたのです。実は同じ日に義兄家族も宿泊していて、息子の誕生日であることをフロントに伝えてくれていたそう。息子はちょっと照れくさそうでしたが、カメラを向けるとケーキをかじるポーズをしっかり決めてくれました。

ちなみに義兄家族は、ディズニーランドの大ファンで現地へ行くのが年中行事。「TDLのホテルと比べて、ホテルそのものがレゴランドの一部みたいでテーマパークとして楽しめる」と評していました。

朝食後は予約をしておいたウォータープレイエリアへ。水深約60cmのプールを中心にレゴブロック型のソフトブロックやすべり台などがあり、子どもたちは大はしゃぎ。ごはんの後の腹ごなしにもうってつけです。定員30名で1時間ごとの入れ替え制なので、朝食前に予約しておかないと希望の時間に押さえられない可能性があり、また同伴の大人も水着着用が条件で、レンタルはないので要注意です。

ウォータープレイエリアは朝8時~で1時間1セッションの予約・入れ替え制。朝食の前に予約しておきたい
ウォータープレイエリアは朝8時~で1時間1セッションの予約・入れ替え制。朝食の前に予約しておきたい
誕生月の子どもは胸に「HAPPY BIRTHDAY」のステッカーを貼ってもらえ、おもてなし度がいっそうアップする
誕生月の子どもは胸に「HAPPY BIRTHDAY」のステッカーを貼ってもらえ、おもてなし度がいっそうアップする

チェックアウトの後はホテルのすぐ前にあるレゴランドへ。息子は何度も来ていて勝手知ったるレゴランドですが、この日は誕生月ならではの特典が。ホテルで胸に「HAPPY BIRTHDAY」のステッカーを貼ってもらったため、園内のスタッフが「おめでとう!」と声をかけてくれたり、キャラクターたちの方から近寄ってきて記念撮影してくれたり、いつも以上のおもてなしで誕生日を祝ってくれるのです。おかげで、普段よりもさらに満足度がアップしたようでした。ちなみにステッカーは、レゴランドでも異なるデザインのものを貼ってもらえるそうです。

さらにショップでは誕生月特典として2割引のサービスも。誕生日プレゼントをお得に買ってあげることができました。ただし、店舗では基本的に誕生月であることを証明する身分証明書を求められるので、保険証などを携帯しておいた方がいいでしょう。

ここがよかった&ここが残念 レゴランド・ジャパン・ホテル

実際に泊まってみて感じたよかったところ、残念だったところを列挙してみます。

【ここがよかった!レゴランド・ジャパン・ホテル】

エレベーターに乗るとミラーボールが回りダンスミュージックが流れてディスコティックに。細々な演出も楽しい
エレベーターに乗るとミラーボールが回りダンスミュージックが流れてディスコティックに。細々な演出も楽しい

〇レゴの世界観に終始ひたれる!

〇ホテル丸ごとテーマパーク。レゴランドで遊びすぎずにホテルで遊ぶ体力と時間をとっておきたい

〇客室で謎解きするトレジャーハントが楽しい

〇レストランでのバースデー・サプライズケーキにびっくり!

〇バーで大人の時間も楽しめる

〇「HAPPY BIRTHDAY」ステッカーでレゴランドでもVIP気分

【ここが残念・・・!レゴランド・ジャパン・ホテル】

〇イベントの予約受付は当日、館内インフォメーションでのみ。楽しみにしていたバースデーパーティーは、夕方にチェックインした時には既に満席で参加できず。ネットや電話で事前予約できるとよかった

〇レストランの大人料金はちょっと割高。アルコール込みなら納得できそう

〇プールは大人も水着着用でなければ同伴不可

〇「HAPPY BIRTHDAY」ステッカーの特典への対応が店舗によってややバラつきがあった

〇車寄せがあると知っていたら荷物の積み下ろしが楽だったのに

残念な点については、事前にHPなどをしっかりチェックしておけば確認できたところもあり、十分に情報収集しておけば不満を感じることもなかったかもしれません。

こうした細かい点以上に注意したいのは、レゴランドには休園日があること。直近では2019年1月第2~4週の月~水、4月第2週の火・水、5月第2週の火・水が休園日となっています。レゴランドで遊べなければホテルの魅力も半減してしまいますから、開園日に合わせて宿泊しましょう。

年パス所有者なら1泊1人5000円台~。2DAYパスプランは1人1万円少々~

アメニティの石けんもレゴブロック型
アメニティの石けんもレゴブロック型

さて、気になる料金です。大人2人・子ども2人の4人家族の場合、平日1泊で2万1700円~(朝食付き ※客室料金のため3人でも料金は同じ)。年間パスポートを持っていれば、1人あたり5000~7000円台で宿泊してレゴランドもたっぷり楽しめるのでなかなかお得に感じられるのではないでしょうか。ただし、年パス所有者は比較的近郊在住が多いので、お得さよりも、日帰りできるところをあえて泊まる、というぜい沢さを享受する気持ちのゆとりが必要になりそうです。

一般的に主流となるのはパスポート付きプランでの宿泊です。2DAYコンボパスポート(レゴランドとシーライフ名古屋両方利用でき、何度でも再入場可)プランの場合、大人2人・子ども2人の家族だと4万3700円~(1人あたり約1万900円)大人2人・子ども1人の場合は3万9100円~(1人あたり約1万3000円)。2DAYコンボパスポートは、通常の1DAY用と同じ価格で2日間利用できる宿泊者限定の特別優待チケットで、1DAYコンボパスポート(再入場は1回のみ)の料金が大人5500円(週末などのピークは7400円(レゴランドだけは6900円))、子ども4200円(同5000円(レゴランドだけは4500円))であることを考えるとこれまたお得感があります。

出費自体は大きくなりますが、ホテルに泊まった方がレゴランドだけ行くよりもコスパという点ではむしろ高くなるという印象を受けました。(※料金はそれぞれ事前予約すればさらに値引きあり。料金プランについては10月31日現在発売中の年内キャンペーン適用価格。期間、予約日により異なる)

子どもの笑顔こそがプライスレス!
子どもの笑顔こそがプライスレス!

料金に対する“高い・安い”の感じ方は個人差が大きいので、上記の料金を高いと思う人も当然いらっしゃるでしょう。事実、金額だけを考えれば、安いといえるものでは決してありません。それでも、既にレゴランドに行ったことがあり、満足できた人であれば十分に納得できるのではないでしょうか。また、初めてレゴランドに行こうという人にとっても、特に子ども連れの場合は、移動のストレスがなく、かつレゴの世界にどっぷりひたれて満足度が大きく高まると思います。

ただし、ホテルとレゴランドでとにかく楽しみが盛りだくさんなので、できるだけ2日間目いっぱい満喫することをお薦めします。チェックインは夕方頃にのんびり、あるいは名古屋観光と合わせて1泊・・・と考えていると、遊びきれずにちょっともったいない気がします。2日間はずっとレゴランド・ジャパン・リゾート内で遊ぶ、名古屋観光もするならもう1泊、と十分にゆとりを持って過ごすのが、レゴランド・ジャパン・ホテルを存分に楽しむための一番のポイントになるでしょう。

(写真撮影はすべて筆者)

名古屋ネタライター

名古屋在住のフリーライター。名古屋メシと中日ドラゴンズをこよなく愛する。最新刊は『間違いだらけの名古屋めし』。2017年発行の『なごやじまん』は、当サイトに寄稿した「なぜ週刊ポスト『名古屋ぎらい』特集は組まれたのか?」をきっかけに書籍化したもの。著書は他に『サンデージャーナルのデータで解析!名古屋・愛知』『名古屋の酒場』『名古屋の喫茶店 完全版』『名古屋めし』『名古屋メン』『名古屋の商店街』『東海の和菓子名店』等がある。コンクリート造型師、浅野祥雲の研究をライフワークとし、“日本唯一の浅野祥雲研究家”を自称。作品の修復活動も主宰する。『コンクリート魂 浅野祥雲大全』はその研究の集大成的1冊。

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