阪神タイガース・横田慎太郎選手 2年目の誓い 

鹿児島に帰省中の横田選手。「雪めっちゃ降って、ばり寒いっす!」というお正月です。

早いもので、新しい年が始まってもう3日。帰省先や旅行から戻って5日の初出に備える、という方も多いでしょうね。野球選手は今月いっぱいがオフシーズンですが、のんびり休んでいる人はいません。阪神タイガースも2日の植田海選手(ドラフト5位、近江高校)を皮切りに、新人選手たちが次々と自主トレを公開する予定。例年にも増して強烈な寒さと雪に見舞われ、選手も取材陣も大変だと思います。

さて、2015年最初の小虎日記は『○○選手に聞いてみました』シリーズ。1年目を終えた選手にルーキーイヤー回顧と今季の抱負、また野球以外の質問などもしています。シリーズと言いながら今年度は3人しかできないかもしれませんが…。きょうは、昨年のルーキーで唯一の未成年だった横田慎太郎選手編です。もうすぐ後輩がやってきて、どんなお兄さんぶりを見せてくれるのかワクワクしますねえ。

横田選手 1年目の成績

まずは昨シーズンの振り返りです。自己採点はどれくらい?と聞いたら「点数とか無理です!無理ですよー!」と、なぜか必死に拒否されました。いや、そんな大層な話ではないんですけどね。わかりました。ではどんな1年目だったでしょうか?「最初は打てないし、試合に出られないし…。でも後半に出場できるようになって、少しは結果を出せたかなと思います」。後半の活躍は“少し”ではないかも。「いや~ダメですね。まだまだ打てると思った。あれが最初から出ていればよかったのに」

【ファーム公式戦】

79試合 打率 .225

173打数 39安打 23打点

本塁打 6 三塁打 2 二塁打 5

三振 62 四球 10 死球 2

盗塁 6 犠打 4 失策 0

【春季キャンプ練習試合】

6試合 打率 .150

20打数 3安打 0打点

本塁打 0 三塁打 0 二塁打 0

三振 5 四死球 0

盗塁 0 失策 0

【春季教育リーグ】

5試合 打率 .100

10打数 1安打 0打点

本塁打 0 三塁打 0 二塁打 1

三振 1 四死球 0

盗塁 0 失策 0

【育成試合】

6試合 打率 .143

21打数 3安打 1打点

本塁打 0 三塁打 0 二塁打 0

三振 5 四死球 0

盗塁 0 失策 0

C今村からのヒットが印象に

印象に残っている試合は?「全部!」。はいはい。そんな中で、しいて挙げるとしたら「広島の今村さんからヒットを打ったことです。高校の時から、ずっと憧れていたピッチャーでした。甲子園でも優勝していて、すげー!と思っていたので。そんな人の球を打てたことが嬉しかった」と話してくれました。憧れの人、長崎・清峰高校のエースで広島にドラフト1位で入団した今村猛投手(23)からのヒットだそうです。

昨年11月、初めての契約更改交渉。
昨年11月、初めての契約更改交渉。

その試合は、昨年9月17日のウエスタン阪神‐広島26回戦(鳴尾浜)。1回に先頭の横田と俊介が連打して、北條の四球で無死満塁となり4番の森田が走者一掃のタイムリー二塁打を放って3点。さらに原口の内野安打に続く黒瀬の3ラン。一挙6点を奪いました。2回にまた先頭で回ってきた横田は6号ソロ!投手陣は秋山が7回1失点、榎田と小嶋の無失点リリーフにより8対1の快勝。チームは広島戦3年ぶりの4連勝で締めくくったもの。

「前にあった今村さんとの対戦はスライダーで三振していたから。しかも、この日は初めて1番で使ってもらった試合だった。2本打てて本当によかったです」。そういえば、試合後に聞いた話を思い出しました。1番を打つのはプロ初だけど、高校でもなかった?と尋ねたら「高校は4番です」と真顔で返事が。そりゃそうですよね、失礼な。また6号ホームランで相変わらずバシバシと叩かれる祝福に「もう、そろそろ…痛いです」というコメント。大爆笑した記憶もよみがえってきました。

他に、1試合3本塁打(8月31日の中日戦、姫路球場)って快挙もあったでしょう?「あっ、ありましたね。そっちの方がいいですか?あれはたまたまです。ほんとに、たまたま打ち方がきれいだっただけ」。あの8月、9月の勢いは目を見張るくらいで、だからこそ試合にも使い続けてもらったわけです。それが不運にも19歳の体に疲労を蓄積させ、9月下旬の腰痛へとつながったのかもしれません。評価がうなぎ上りだっただけに、本人と周囲にとって非常に残念な離脱でしたね。

ことしの目標を聞くと「数字とか置いといて、まずはケガをしないこと。ケガしたら何にもならないので。健康第一!ケガをしなければ、結果も出ると思います」と、それだけを繰り返した横田選手。そのためにやるべきことはわかっているはずです。

プロへと導いてくれた1発

横田選手が野球を始めたのは「父親(横田真之さん)がプロ野球選手だったから、自分もなりたかった。自然と好きになった」という理由で、まずは小学校3年生の時に東市来町湯田ソフトボール少年団に入りました。最初のポジションは外野だったみたいですよ。その後の変遷を聞くと「ピッチャー、ピッチャー、ピッチャー、ピッチャー、ピッチャー、ピッチャー、外野」という答え。この“ピッチャー”を6つ続けたわけは…よくわかりません(笑)。

プロを意識した時期っていつですか?「小学校の時は、行きたい。中学校は、まあ行きたい。高校1年と高校2年は、マジこれ無理かな…と思いました。自分的に、パッとしなかったんです。でも高校2年の夏に柿澤さん(神村学園から楽天に入った柿澤貴裕選手)からホームランを打って、もしかしたら行けるかな、と」。なるほど。それで気持ちが動いたんでしょうね。「足も、小学校の頃は速かったのにスピードが落ちていて。プロに行くならもっと速くないと!ってランニングも一生懸命やって、そこからまた上がっていった。あのホームランから少しずつ意識が変わったなと思います」

秋季キャンプにて。メニューの制限はありましたが、久しぶりの屋外打撃練習に笑顔。
秋季キャンプにて。メニューの制限はありましたが、久しぶりの屋外打撃練習に笑顔。

プロ野球選手の他にやりたかったことなんて、おそらくないですよね。「バレーボールが好きなんですよ~。クラスマッチとか、やばかったですもん!」って、かなりのドヤ顔。でも確かにバレーボールのイメージはありますね。違和感なく受け入れられる。そう言うとニコニコしていました。

好きなタイプは「清楚系スレンダー美人」

好きな食べ物は?「スパゲティ。ミートソースとかカルボナーラではなく、和風です」。へえ~それこそミートソースやカルボナーラ好きな男子は多いのに。明太子は?「違いますねえ」。じゃあキノコの和風しょうゆ味みたいな?「はい!あとは、お寿司も好きです」。あっさり好みなんですかね。嫌いなものは?「レーズン。以上です。食べられなくはないけど」

さらなる“慎太郎ワールド”へお誘いしましょう。好きな女性のタイプを教えてください。まず見た目は?「清楚系」。清楚ではなく清楚系。それから?「白い顔」…色白って意味かな。「手足の長い人、背が高い人。いわゆるスレンダー美人っす」。性格は?「僕、シャイなんで」と3回繰り返してから「話してくれる人がいいですね。明るくて頭のいい人」とのことです。

タレントさんでいいなと思う人はいますか?「いやーもう全員好きなんで、誰とは言えません。みんな可愛いし、みんなキレイし決められない」。結構多くの選手に同じ質問をしてきましたが、こういう回答は初めてですね。なかなか言い得て妙だと思いますよ。はい。

最後に、好きな色を聞いてみました。「黒とピンク。今年はこれでいく予定です!」と宣言。用具に取り入れるのかも。楽しみにしています。

1年間、ケガしない体を作る!

11月下旬に行われた体力測定で、背筋力の数値が1年前に比べて50キロくらいアップしたと以前ご紹介しました。参加した野手の中でほぼ全種目トップの数値を出し、伊藤1軍トレーニングコーチも権田トレーナーも絶賛。伊藤コーチは「いやーもう大きくなったよ!背筋や三頭筋がひと回りもふた回りも。すごい体してるねえ。腰を痛めたのはバランスの悪さが原因。左が強すぎるんですよ。右との差が大きすぎた。これは右が弱いんじゃなくて、左が驚異的に強い。そのバランスを整えるのが今の課題です。それにしても、やればやるだけ大きくなってる。まだもっともっと大きくなるよ~。ほんと、すごいよ~」と非常に楽しげです。

ただし本人は「まだまだ。全種目で5段階評価の5でなければダメ」と不満な様子。その成果について「特に意識はしていませんが、プロに入ってウエートをやり出したからですかねえ。腹筋とか背筋とか、高校では重りなしでやっていたので」と涼しい顔で言います。入団前から高校生離れした身体能力と評価された体格は、マシンで鍛えたものではないってのがすごいですよね。そこに負荷をかけてやればもう効果てきめん!

昨年5月、まだ18歳ながらTシャツ越しにわかる大胸筋に驚きましたね。
昨年5月、まだ18歳ながらTシャツ越しにわかる大胸筋に驚きましたね。

プロに入ってマシンを使ったトレーニングができることを「嬉しくて、楽しくて仕方ない」と横田選手。ウエートも走ることも大好きだそうです。今は帰省中で母校・鹿児島実業へ行ったり、実家近くのジムに通ったりしています。プロ入り前にはジムへ行ったことがなく「初めてですよ。初参入?初潜入?(笑)」と言っていました。聞いてみると、帰省後すぐに潜入…じゃなくて通い始めたものの「31日から4日までは休みなので悲しい」とか。

山下トレーナーが「横田は0か100しかないんですよ。間がない。こちらが止めてあげないと、いきすぎてしまう。でもこれで加減を知ったでしょう。それがプロですからね」と話していた言葉の意味もよくわかります。頑張りすぎて離脱を余儀なくされた昨秋のことを忘れず、とにかく今は「1年間ケガなくできるようにしたい」と、もっと強靭な土台作りに励む、初めてのオフ。鳴尾浜には8日に戻ってくるそうです。