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NHK「北海道の人にメール・SNSで情報を伝えて」 「斬新な呼びかけ」と話題

岡田有花フリーランス記者
NHKはニュースをネットで同時配信している(NHK NEWS WEBより)

 6日未明、北海道で最大震度6強の地震が発生し、大きな被害が出ている。北海道全域で停電が起きており、被災者はテレビなどを通じて情報にアクセスしづらい状況だ。

 そんな中、NHK総合テレビが、道外の視聴者に対して、「北海道に知り合いがいる人は、メールやSNSでNHKが報じる情報を伝えて」と呼びかけており、「斬新な呼びかけだ」と話題になっている。

 NHKは地震発生後からニュース番組の放送を続けており、Webサイト「NHK NEWS WEB」や、スマートフォンアプリ「NHKニュース・防災」で放送の同時配信も行っている。ただ、6日正午時点で道内全戸が停電しており、復旧の見通しは立っていない状態。道内の被災者がテレビで情報収集することは困難な状況とみられる。

 そんな中、NHKのニュース番組でアナウンサーが、道内に知人がいる道外の視聴者に対して、「北海道内はテレビなどで情報収集することが難しい状況。友人・親族がいる方は、比較的つながりやすいメールやSNSなどで NHKが報じる情報を伝えてあげてください」といった内容を、定期的にアナウンスしている。

 この呼びかけについてネットでは、「新しいアナウンス」「21世紀だ」「なるほどなと思った」「視聴者を信頼してくれている」などと話題に。高く評価する声が多い一方で、「受信側の通信環境が不安」「携帯電話の充電もしづらいんだから、被災者はバッテリーを大切にしないと」などと批判的な意見もある。

 今回の呼びかけには賛否両論あるものの、NHKがネット時代に対応した新たな形の情報提供にチャレンジしていることは間違いないようだ。

フリーランス記者

1978年生まれ。京都大学卒。IT系ニュースサイト記者、Webベンチャーを経て、IT・Web分野を軸に幅広く取材、執筆するフリーランス記者。著書に「ネットで人生、変わりましたか」(ソフトバンククリエイティブ)。

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