Yahoo!ニュース

IDCクラウドセキュリティゲートウェイ2017発表。リーダは、SkyhighとNetskope

大元隆志CISOアドバイザー

 現在、働き方改革や、グローバル化、市場環境への対応等、様々な観点から企業におけるクラウド活用が進んでいる。日本国内においてももはやクラウドを利用していない企業の方が「少数派」となっており、クラウドは定着したと言っても過言では無い。

 しかし、企業ネットワークやシステム、コンプライアンスの多くは「オンプレミスのみの時代」に造られたものであり、クラウドを活用するようになり、様々な「見直し」が必要となっている。こういった企業のクラウド化への長い道のりを旅に例え、「クラウドジャーニ」と表現されるようになっている。

 そんな「クラウドジャーニ」において必ず通過するポイントが、クラウドに適応するセキュリティの見直しである。

 クラウドサービスに対してセキュリテイを適用する、CASBやクラウドセキュリティゲートウェイが注目を集めているが、今回IDCから「クラウドセキュリティゲートウェイ」に関する市場調査レポートが発表された。

■リーダはSkyhigh NetworksとNetskope

 IDCのレポートによれば同市場の主要プレイヤーは以下の通り。

 リーダ

  Skyhigh Networks

  Netskope

 メジャープレイヤー

  Symantec

  Cisco

  Forcepoint

  Oracle

  Proofpoint

  CipherCloud

  Bitglass

 Contenders

  Microsoft

  Palo alto Networks

 Participants

  Censornet 

 リーダポジションには、Skyhigh NetworksとNetskopeのCASBベンチャーの二社が名前を連ね、その後をSymantec、Cisco等の大手メーカが追随する形となっている。なお、Skyhigh Networks社はForrester WaveのCASB調査レポートでもリーダに選出されており、CASB、クラウドセキュリティゲートウェイの両カテゴリでリーダとして選出された唯一のメーカだ。

 本カテゴリは、機能追加や、大手ベンダーによるベンチャー企業の買収等、変化の激しい領域であり、日々の情報を追いかけるのは大変だが、企業のセキュリテイ・インフラ担当者は本レポートに掲載されたメーカの動向を押さえておいて損は無いだろう。

CISOアドバイザー

通信事業者用スパムメール対策、VoIP脆弱性診断等の経験を経て、現在は企業セキュリティの現状課題分析から対策ソリューションの検討、セキュリティトレーニング等企業経営におけるセキュリティ業務を幅広く支援。 ITやセキュリティの知識が無い人にセキュリティのリスクを解りやすく伝えます。 受賞歴:アカマイ社 ゼロトラストセキュリティアワード、マカフィー社 CASBパートナーオブ・ザ・イヤー等。所有資格:CISM、CISA、CDPSE、AWS SA Pro、CCSK、個人情報保護監査人、シニアモバイルシステムコンサルタント。書籍:『ビッグデータ・アナリティクス時代の日本企業の挑戦』など著書多数。

大元隆志の最近の記事