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伊藤詩織さん勝訴、山口敬之さんに330万円賠償命令 支援者「良かったの一言」

小川たまかライター
判決後、報道陣に答える伊藤詩織さん。地裁前に多くの人が詰めかけた(筆者撮影)

 ジャーナリストの伊藤詩織さんが、元TBS記者の山口敬之さんを訴えた訴訟について12月18日、東京地方裁判所で判決が言い渡された。鈴木昭洋裁判長は、山口さんに330万円の支払いを命じた。山口さん側が1億3000万円の損害賠償や謝罪広告を求めていた反訴は棄却された。

 伊藤さんは2015年4月に山口さんから性的暴行を受けたと訴え、損害賠償を求めていた。

 判決前の記者会見で、刑事事件では不起訴となったことを挙げ、「民事訴訟を起こしてから明らかになったこと、わかったことがあった」と語っていた伊藤さん。

東京地裁前で。集まった支援者らから「おめでとう」という声が上がった(筆者撮影)
東京地裁前で。集まった支援者らから「おめでとう」という声が上がった(筆者撮影)

 判決後は「なかったことになったわけではない」としながらも、「新しい証言をしっかりと聞けた。民事をしたことで、訴訟記録をいろんな人が閲覧できる。どういう理由で結果が出たかわかると思う」と、刑事ではブラックボックスだった判断のプロセスが明らかになったことを喜んだ。

 また、性犯罪刑法改正の見直し検討が求められていることや、「たくさんの方に支えられてここまで来た。今、1人で裁判に向き合っている人もたくさんいると思う。少しでも負担のないように」など、他の被害当事者への言葉も口にした。

 これまでの裁判を見守ってきた支援者の女性は「今までずっと見てきたので、良かったの一言です」と笑顔を見せた。

 山口さんは表情を変えずに判決を聞き、一礼して法廷を去った。

ライター

ライター/主に性暴力の取材・執筆をしているフェミニストです/1980年東京都品川区生まれ/Yahoo!ニュース個人10周年オーサースピリット大賞をいただきました⭐︎ 著書『たまたま生まれてフィメール』(平凡社)、『告発と呼ばれるものの周辺で』(亜紀書房)『「ほとんどない」ことにされている側から見た社会の話を』(タバブックス)、共著『災害と性暴力』(日本看護協会出版会)『わたしは黙らない 性暴力をなくす30の視点』(合同出版)など

トナカイさんへ伝える話

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これまで、性犯罪の無罪判決、伊藤詩織さんの民事裁判、その他の性暴力事件、ジェンダー問題での炎上案件などを取材してきました。性暴力の被害者視点での問題提起や、最新の裁判傍聴情報など、無料公開では発信しづらい内容も更新していきます。

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