ノルウェー海軍のイージス艦がタンカーと衝突、大破浸水

ノルウェー沿岸警備隊より浸水で大傾斜したイージス艦「ヘルゲ・イングスタッド」

 11月8日、ノルウェー海軍のイージス艦「ヘルゲ・イングスタッド」とギリシャの船会社TSAKOS(ツアコス)の石油タンカー「ソラTS」がベルゲン北部のステューレ石油ターミナルの付近で衝突、船体に大穴が開き大破浸水したイージス艦はタグボートで曳航され、沈没を避けるために浅瀬まで運ばれて艦尾が大きく沈み大傾斜しながら着底している状況です。イージス艦はNATO軍事演習「トライデント・ジャンクチャー2018」に参加して戻る帰路でした。

ノルウェー沿岸警備隊より浸水で大傾斜したヘルゲ・イングスタッド
ノルウェー沿岸警備隊より浸水で大傾斜したヘルゲ・イングスタッド

 イージス艦「ヘルゲ・イングスタッド」はフリチョフ・ナンセン級フリゲート4番艦で全長132m、満載排水量5100トン。石油タンカー「ソラTS」は全長250m、載貨重量トン数11万3000トン。(※満載排水量は船全体の最大重量、載貨重量トン数は積み荷の最大重量で船自体の重量は含まれません。)

 この衝突事故で死亡者は出ておらず、負傷者が軽傷8人出ています。イージス艦から艦載ヘリコプター用の航空燃料が漏れだしていますが、石油タンカーからの石油流出はありません。事故原因は現在調査中です。イージス艦は軍港に帰る目前でタンカーは石油ターミナルから出発したばかりで、2隻は対向しすれ違う際に、タンカーの右舷船首がイージス艦の右舷後部に衝突したものと見られています。事故後のタンカーは右舷船首のアンカー収納用の突起部分が削れており、突起部分がイージス艦の右舷後部に浅い角度で当たり続けて船体を抉り取っていったものと思われます。これに加えて今のところまだ確認されていませんが、タンカーの水面下で突出している船首のバルバス・バウがイージス艦の喫水線下に損傷を与えている可能性もあります。

ノルウェー国防省より大傾斜する前のヘルゲ・イングスタッド
ノルウェー国防省より大傾斜する前のヘルゲ・イングスタッド
ノルウェー国防省よりヘルゲ・イングスタッドの右舷後方の破孔
ノルウェー国防省よりヘルゲ・イングスタッドの右舷後方の破孔

【外部サイト】

ノルウェーのフリゲート:事故の最新情報 | Mer et Marine フランスの海洋情報サイト「海洋と海軍」。石油タンカー「ソラTS」の右舷船首アンカーが損傷した写真あり。

タンカーとフリゲートの衝突 | ノルウェー沿岸警備隊 事故対応の告知(随時更新、ノルウェー語)