臨時休校による学校給食の休止と子どもへの影響どう対策する?

(写真:アフロ)

新型コロナウイルス対策として、3月3日より多くの小中学校が臨時休校となっています。子どもの預け先の問題や学童保育での感染防止対策など、不安の多い保護者の方も多いと聞いています。

 もう一つ、保護者の方を悩ませているのが子どもの昼食についての問題です。休校中は学校給食も中止になるため、週末の買い物で、冷凍惣菜など子どもの弁当用食材を慌てて買い込んだ人もいらっしゃると思います。

 今回は学校給食を長期間休止することで起こりそうな問題と家庭での食事の注意点について述べてみたいと思います。

■給食休止の問題点

 今回の学校給食の休止は、要請から休止までの期間が非常に短く、給食に必要な食材の準備が進んでいたことによる、廃棄や注文のキャンセルなどが大きな問題となっています。発注がまだされていない食品についても、需要予測に基づき生産・製造されているものも多く、保存がきかない食品では、廃棄しなければならない事態も予測されます。学校給食需要の多い牛乳については、搾乳を止めると牛が乳房炎を起こすこともあり、すぐに生産量の調整は困難であり、加工乳の製造へ向けることも、急な受け入れは難しく、価格の安い脱脂粉乳が大量に余ってしまうことも懸念されます。

 

■子どもの栄養確保の問題

 学校給食では、子どもの成長に必要な栄養素が不足しないよう栄養バランスに配慮された献立が提供されています。学校給食のある日とない日の子どもの栄養摂取状態を調査した論文※では、学校給食のある日の方がない日より良好であると報告しています。論文のデータを読むと給食がビタミンA、カルシウム、鉄、カリウム、食物繊維など、不足しがちな栄養の良い補給源になっていることが伺えました。

 休校中の子どもには、不足しやすい栄養素を意識しながら献立を考えると良いと思います。

■給食を参考にした栄養バランスを摂るコツ

 給食の有無で特に差が大きい栄養素はカルシウムです。カルシウムの一番の供給源は牛乳であり、給食のない日には牛乳を飲まない子どもが多いのかもしれません。家庭でも毎日牛乳を飲めるように準備しておいて欲しいと思います。牛乳をそのまま飲むのが苦手な子どもには、料理やおやつに乳製品を利用するのがおすすめです。

【参考レシピ】

ミルク豚汁 4人前

 豚肩スライス

 人参 1/3本

 ごぼう 30g

 たまねぎ 1/2個

 じゃが芋 1個

 青ネギ おこのみ

 だし汁 500ml 顆粒のもの、だしパックでもなんでも

 牛乳200ml

 みそ 大さじ4

通常の豚汁の作り方で、具材に火が入ったら牛乳を入れ煮立て、みそを溶いてできあがり。

ヨーグルトゼリー

 プレーンヨーグルト 300g

 砂糖 30g

 ゼラチン 10g

 水 50g

 

 弾力の楽しめるレシピです。常温に戻したプレーンヨーグルトに砂糖を入れよくかき混ぜてしっかり混ぜ合わせます。ゼラチンを分量のお水でふやかし、ふやけたら湯煎でとかします。溶かしたゼラチンをヨーグルトをかき混ぜながらゆっくりと流し、しっかりと合わせ、冷蔵庫で冷やしてできあがり。 

 野菜や海藻、豆類も給食のない日に不足しやすい食品です。これらは食物繊維や鉄、カリウムの良い補給源になりますので、意識して取り入れるようにすると良いでしょう。

 時間のない朝ですので手間をかけるのは大変ですから、冷凍野菜やレトルト食品などを活用したり、昼食以外の食事でも補えるようにすれば大丈夫です。

 一つの参考例として、私の家庭では、カレーを多めにつくって昼食に準備する、カレーやスープにはひよこ豆やいんげん豆など豆類を加えるなどの工夫をします。子どもでも簡単に準備できる粉末スープに海藻ミックスを足すのもおすすめです。

間食にはミックスナッツ、果物を常備しておき、ソフトドリンクを飲むかわりに食べてもらうようにしています。

 病気の予防には十分な栄養を確保して体力を維持することも重要です。大変な時期ですが知恵を持ち寄り、皆で頑張ってなんとか乗り越えたいですね。

参考文献

※ Asakura K, Sasaki S. School lunches in Japan: their contribution to healthier nutrient intake among elementary-school and junior high-school children. Public Health Nutr. 2017 Jun;20(9):1523-1533.