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吹石一恵、あの福山雅治を射止めた素顔とは?

中西正男芸能記者
福山雅治との電撃婚が話題になった吹石一恵(写真:毎日新聞デジタル)

「今まで会った女優さんで、誰が一番イヤな人でした?」

仕事柄、こういった質問をよくされる。ただし、かなり、かなり、ストレートに答えることがはばかられる質問でもあるので、返答として頻繁に使っていたのが「逆に『この人はエエ人!!』という人を挙げるならば、吹石一恵さんです」というものだった。

DAIGOさんと北川景子さん、片岡愛之助さんと藤原紀香さん、そして、田中裕二さんと山口もえさんに千原ジュニアさん。最近の芸能界結婚報道ラッシュの口火を切ったのが福山雅治さんと吹石さん。

今のタイミングで綴ると、なんとも“あと出しジャンケン”感が出てしまうが、これは偽(いつわ)らざるホントの話。1999年にデイリースポーツに入社し、大阪本社報道部で芸能記者として働きだした頃から、吹石さんは地元・大阪が誇る新進女優だったため、幾度となく取材してきた。

いつ、いかなる時でも笑顔。そして、礼儀正しい。かといって杓子定規(しゃくしじょうぎ)なワケではなく、会話もウイットに富んでいる。

まさかのフォローを何度も

今回の結婚報道を受けて、「今、言ったら“あと出しジャンケン”みたいになるけど…」と、僕と同じようなことを言っている知人や関係者は複数いるが、その中の1人が、お笑いユニット「ザ・プラン9」のヤナギブソンさんだ。

今から2年ほど前、関西テレビのバラエティー番組「マルコポロリ!」のロケで吹石一恵さんをインタビューした時のこと。ヤナギブソンさんといえば、自分の趣味の話や奥さんとのラブラブエピソードを話した後に、「…で、この話、誰が興味あんねん!!」と自らツッコむネタで関西ではお馴染みだが、この日のロケでも、その持ちネタを披露した。

一緒にロケに参加していた「ザ・プラン9」のメンバー・浅越ゴエさんから、お決まりのごとく、家庭の話を振られたヤナギブソンさんは、「そうですねぇ~、僕が妻の手料理で好きなのは、やっぱりカレーですね。…で、この話、誰が興味あんねん!!」といつものムーブを決めたところ、横に座っていた吹石さんがすかさず、「いやいや、私は興味あります!!」とまさかのフォローをしてきたという。この日は「カレー」以外にも、何回か「誰が興味あんねん!!」のネタを披露したが、その連打をすべて「私、興味あります!!お話、うかがいたいです」で返してきたという。

また、その言い方が、イヤミを込めたものやギャグつぶしといったものではなく、ちゃんとした真っ当な受け答えとして「興味あります!!」と言ってくれているのがよく分かったので、完全に心を射抜かれたと振り返っていた。

瞬時に察知して対応

実際、僕が大阪駅前で行われたイベントを取材した際にも、印象深いシーンに出くわした。

インスタント袋麺のPRイベントで、吹石さんが商品のおススメポイントなどを説明するのだが、イベントスペースが道路に面しているため、すぐ横を多くの車が通行していく。

そこに、かなり運転の荒い車が通りかかり、けたたましいクラクションを鳴り響かせた。また、タイミングの悪いことに、それがちょうど吹石さんが話をしている最中。そこで、吹石さんはクラクションで会場の空気がひいてしまっていることを瞬時に察知し、「いや~、いいですねぇ。『大阪に戻ってきたぞ!!』という感じしますもん!!聞こえなかった方のために、もう1回、同じ話をしますね(笑)」と腕のある芸人さんのような切り返しで会場の空気を一気に和らげた。

移籍話もすべて断り…

穏やかに見えて、芯が通っていて物おじしない。13歳のデビュー当時から吹石さんをよく知る関係者が明かす。

「今でも一恵ちゃんは大阪を拠点にする芸能プロダクションの所属なのですが、私が知るかぎりでも、メジャーなプロダクションから移籍も打診されていた。ただ、それでも、お父さん、お母さん、そして、本人が一貫して『本当にありがたいお話ではあるのですが、ずっと昔からお世話になってきたところですので』とかたくなに断り続けた。筋を通すというか、本当に優しい子なんですけど芯は強い。小さい頃から一恵ちゃんを見てきた自分からしたら、逆に『一恵ちゃんを妻にするなんて、さすが福山さん!!見る目がある!!』と思いました(笑)」。

穏やかに、そして、しっかりとキャリアを積み上げてきた吹石さんが、福山さんの妻として、そして女優として、今後、どのような輝きを見せていくのか。注目していきたい。

芸能記者

立命館大学卒業後、デイリースポーツに入社。芸能担当となり、お笑い、宝塚歌劇団などを取材。上方漫才大賞など数々の賞レースで審査員も担当。12年に同社を退社し、KOZOクリエイターズに所属する。読売テレビ・中京テレビ「上沼・高田のクギズケ!」、中京テレビ「キャッチ!」、MBSラジオ「松井愛のすこ~し愛して♡」、ABCラジオ「ウラのウラまで浦川です」などに出演中。「Yahoo!オーサーアワード2019」で特別賞を受賞。また「チャートビート」が発表した「2019年で注目を集めた記事100」で世界8位となる。著書に「なぜ、この芸人は売れ続けるのか?」。

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1999年にデイリースポーツ入社以来、芸能取材一筋。2019年にはYahoo!などの連載で約120組にインタビューし“直接話を聞くこと”にこだわってきた筆者が「この目で見た」「この耳で聞いた」話だけを綴るコラムです。最新ニュースの裏側から、どこを探しても絶対に読むことができない芸人さん直送の“楽屋ニュース”まで。友達に耳打ちするように「ここだけの話やで…」とお伝えします。粉骨砕身、300円以上の値打ちをお届けします。

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