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ブレイク中の「クマムシ」、早くも“コンビ間格差”!?

中西正男芸能記者
向かって右がボケ&歌担当の長谷川、左がツッコミ担当の佐藤

“あったかいんだからぁ”のフレーズでブレイク中のお笑いコンビ「クマムシ」。2月4日にリリースしたCD「あったかいんだからぁ♪」はオリコンウィークリーランキングで2週連続TOP10入りを果たし、「SEKAI NO OWARI」「コブクロ」といったアーティストがネタを“カバー”するなど、勢いは増すばかりです。ツッコミの佐藤大樹(さとう・ひろき=以下、佐藤)とボケで歌担当の長谷川俊輔(以下、長谷川)の絶妙なコンビネーションがウリの同コンビですが、ただ、人気者となったからこその悩みもあるようです。

長谷川「すべてが始まったのは、昨年9月でした。『アメトーーク!』(テレビ朝日系)の企画『ザキヤマ&フジモンがパクリたい-1GP』で“あったかいんだからぁ”を取り上げていただいてから、ガラリと変わりましたね。そこから『SEKAI NO OWARI』さんだとか、最近は『コブクロ』さんが“あったかいんだからぁ”をやってくださって、皆さまに広くネタを知っていただくようになったんです。一番、分かりやすかったのは、ツイッターのフォロワー数でしたね。『アメトーーク!』があって、それまで僕のフォロワーは2000くらいだったんですけど、一気に10倍の20000にまで跳ね上がりました」

すでに悩みが…

佐藤「もちろん、ありがたいことです。…でも、実は、ここなんですよね、最近の悩みは。僕もありがたいことに400から10000くらいに一気に増えました。ただ、今の数字だと2万9000と1万8000。コンビ間で、これだけの差があるわけです…。“歌ってる方”と“歌ってない方”だから、どうしても僕の方が印象が薄いのは分かるんです。ただ、イヤなのが、街で声をかけていただいた時に『クマムシの“あったかくない方”ですよね?』と。その言い方はどうなのよって!!別に冷たい人間じゃないつもりではいるんですけど…(笑)」

長谷川「いや、何にしてもありがたいことですよ。そうやって言っていただけるのは」

佐藤「そりゃ、そっちはいいですけど、やっと名前を知ってもらいかけたところで、早くも“じゃない方芸人”になってるのはね、何ともつらいものがありますよ…。あと、この前も営業に行かせてもらったら、本当に感謝、感謝なんですけど、5000人くらい集まっていただいて。さらにありがたいことに、相方が握手したら泣き崩れる女の子もいたりして。こんなこと、ほんの数ヵ月前までは想像もできなかったですからね。…ただ、そこでも、あるんですよね。また別の女の子がきて、今度は手を握ろうとしたら『あ、こっちじゃなかった!!』って。そんなあからさまなこと…。だからね、今は“あったかいんだからぁ”をやる前よりも、ハングリーさは強いです。負けてなるものか!!と。これまでになかった炎が燃え上がっています(笑)」

“ヒモ”情報が拡散

長谷川「でも、独自のキャラクターもあるもんね?」

佐藤「確かに、僕、カノジョにお世話になってる“ヒモ芸人”ということをいろいろな番組でお話をさせてもらってるんですけど、コンビとして急に存在を知ってもらって、あまりにもハイスピードでヒモの情報が広まってしまったので、変なイメージばっかりついちゃって。ツイッターに、誹謗中傷みたいな書き込みもたくさんきてるんですよね。中にはバイト募集みたいな感じで『クマムシ佐藤の顔面を蹴る簡単なお仕事です』みたいなのもあって…(苦笑)。林修先生の『今でしょ!!』みたいな感じで『ヒモでしょ!!』というくだりもあったんですけど、これが一向に浸透しませんでしてね…」

長谷川「そりゃね、浸透しにくいですよ。いろいろなところに反感買うよ(笑)。でも、そもそも“あったかいんだからぁ”ができたのは、コントをやっていてもなかなか日の目を見ない。何か新しいことをやらないと…と思って、もともと僕が歌好きだったので、このルックスでビジュアル系の歌を歌ったり、さらにギャップがあった方がいいということで、アイドルソングを歌ったりするところからの、歌ネタだったんです。だから、歌が好きな自分からすると、ユニバーサルさんからCDが出せるなんて、ありがたい限りです。あと、僕、こんな顔なのに、小さなお子さんが手紙を書いてくれたりもするんです。そこに『早く本物のアイドルになってください』って書いてあって『あっ、僕はアイドルを目指している人だと思われてるんだ…』と(笑)。その子たちも『よかったね!!』と思ってくれてるかもしれません」

佐藤「あと、すみません。これだけは声を大にして、お伝えしたいんですけど、あくまでもCDは『クマムシ』のCDなので、印税はコンビで五分五分なんです!!しっかりと、ここだけは記録に残しておいてください!!」

「紅白」に「ご飯大盛り」

長谷川「そりゃ、印税が入ってきたら、それはそれでとってもうれしいですけど、せっかく歌ネタをやらせてもらってるので、今年の夏、音楽フェス的なものにも呼んでいただけたら、こんなにうれしいことはないですよね。あと、最終的には、『紅白』だとかも…(笑)」

佐藤「ずいぶん、大きく出たね」

長谷川「ま、あくまでも長期的な目標ということで…。当面の短期的な目標は、定食屋さんで、迷いなくご飯大盛りを選べるようになることですね。そこの50円、100円、それは、それは、大きいですから…。一切のためらいなく、大盛りにできる日。早くそこにたどり着きたいと思います」

佐藤「目標の振れ幅、大きすぎるだろ!!」

■クマムシ

1988年3月30日生まれ富山県出身の佐藤大樹(さとう・ひろき)と、85年12月18日生まれ埼玉県出身の長谷川俊輔(はせがわ・しゅんすけ)のコンビ。 コワモテの長谷川が歌を担当。イケメンの佐藤はツッコミ、そして、交際女性に生活の面倒を見てもらっている“ヒモ”キャラクターとしての顔も。2010年、ワタナベコメディスクールの同期として出会い「クマムシ」を結成。オリジナルソングを熱唱する長谷川の「あったかいんだからぁ」のフレーズが注目され、一躍ブレイク。15年2月4日、ユニバーサル・ミュージックからCD「あったかいんだからぁ♪」でデビューも果たした。

芸能記者

立命館大学卒業後、デイリースポーツに入社。芸能担当となり、お笑い、宝塚歌劇団などを取材。上方漫才大賞など数々の賞レースで審査員も担当。12年に同社を退社し、KOZOクリエイターズに所属する。読売テレビ・中京テレビ「上沼・高田のクギズケ!」、中京テレビ「キャッチ!」、MBSラジオ「松井愛のすこ~し愛して♡」、ABCラジオ「ウラのウラまで浦川です」などに出演中。「Yahoo!オーサーアワード2019」で特別賞を受賞。また「チャートビート」が発表した「2019年で注目を集めた記事100」で世界8位となる。著書に「なぜ、この芸人は売れ続けるのか?」。

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1999年にデイリースポーツ入社以来、芸能取材一筋。2019年にはYahoo!などの連載で約120組にインタビューし“直接話を聞くこと”にこだわってきた筆者が「この目で見た」「この耳で聞いた」話だけを綴るコラムです。最新ニュースの裏側から、どこを探しても絶対に読むことができない芸人さん直送の“楽屋ニュース”まで。友達に耳打ちするように「ここだけの話やで…」とお伝えします。粉骨砕身、300円以上の値打ちをお届けします。

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