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セリエA、夏の補強の“通信簿” ユーヴェら強豪好評、冨安&吉田の2クラブは苦戦

中村大晃カルチョ・ライター
6月28日、19-20シーズンのセリエAで対戦した吉田麻也と冨安健洋(写真:Maurizio Borsari/アフロ)

10月5日、イタリア・セリエAの夏のメルカート(移籍市場)が終了した。

新型コロナウイルスによる経済的打撃で、縮小することが明白だった夏のメルカート。『ガゼッタ・デッロ・スポルト』紙によると、投資額は6億3000万ユーロ(約780億円)と、記録を樹立した昨年の11億7000万ユーロ(約1450億円)から5億4000万ユーロ(約670億円)少なかった。

10月6日付『ガゼッタ・デッロ・スポルト』紙参照、筆者作成
10月6日付『ガゼッタ・デッロ・スポルト』紙参照、筆者作成

もちろん、特殊な移籍形態でカバーしたケースもある。ユヴェントスのアルバロ・モラタ、フェデリコ・キエーザ獲得が一例だ。

モラタは1000万ユーロ(約12億4000万円)の1年レンタルで、その後4500万ユーロ(約55億8000万円)の3年分割払いで買い取る権利つき。さらに1000万ユーロでレンタルを延長し、2年後に3500万ユーロ(約43億4000万円)の3年分割払いで買い取る権利もついた。総額5500万ユーロ(約68億2000万円)を4年、ないし5年かけて支払うかたちだ。

キエーザは1年目が300万ユーロ(約3億7000万円)、2年目が700万ユーロ(約8億7000万円)の2年レンタルで、その後4000万ユーロ(約49億6000万円)の3年分割払いで買い取る権利(条件次第で義務に変更)と1000万ユーロのボーナスがつく。総額最大6000万ユーロ(約74億4000万円)を5年で支払うかたちだ。

9連覇中の絶対王者であるそのユヴェントスや、対抗馬のインテルをはじめとするビッグクラブ、冨安健洋が所属するボローニャや吉田麻也が在籍するサンプドリアなど、セリエAクラブのメルカートを、地元メディアはどのように評価したのだろうか。

スポーツ紙大手の『ガゼッタ・デッロ・スポルト』と『トゥットスポルト』、一般紙『レプッブリカ』、テレビ局を持つ『メディアセット』、ウェブサイト『Calciomercato.com』のメルカート採点を比べてみた。

筆者作成
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5メディアの平均で及第点の6点を上回ったのは、アタランタ、ベネヴェント、フィオレンティーナ、ジェノア、インテル、ユヴェントス、ミラン、ナポリ、ローマ、サッスオーロの10クラブ。それ以外の10クラブが及第点未満と、二分されたかたちだ。

特に全5メディアから7点以上の高評価を得たのが、インテル、ユーヴェ、ミラン、ナポリの4クラブ。ただ、アタランタも4メディアから7点以上と評価され、うち2メディアからは8点をつけられている。複数から8点をもらったのは、ほかにインテルとナポリだけだ。

また、平均点は及第点に及ばなくても、評価が二分されていたからというクラブもある。カリアリ、クロトーネ、ラツィオ、サンプドリア、スペツィア、ウディネーゼ、ヴェローナは、3メディアから及第点以上の評価を受けた。一方、ボローニャ、パルマは1メディアから、トリノは2メディアからしか、6点以上をつけられなかった。

もちろん、メディアのメルカート採点が順位に反映されるわけではない。ただ、これらの評価が実際にどのような結果につながるかは興味深いのではないだろうか。

カルチョ・ライター

東京都出身。2004年に渡伊、翌年からミランとインテルの本拠地サン・シーロで全試合取材。06年のカルチョーポリ・W杯優勝などを経て、08年に帰国。約10年にわたり、『GOAL』の日本での礎を築く。『ワールドサッカーダイジェスト』などに寄稿。現在は大阪在住。

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