
六辻彰二
国際政治学者
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- 国際政治とアフリカ研究のサイト 国際政治学者・六辻彰二
博士(国際関係)。横浜市立大学、明治学院大学、拓殖大学などで教鞭をとる。アフリカをメインフィールドに、国際情勢を幅広く調査・研究中。『21世紀の中東・アフリカ世界』(芦書房)、『世界の独裁者』(幻冬社)、『イスラム 敵の論理 味方の理由』(さくら舎)、『日本の「水」が危ない』(ベストセラーズ)など。
記事一覧
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- ウイグル人と民族的に近いトルコはなぜウイグル弾圧に沈黙しがちか
- ウイグル人はトルコ系であるため、これまでトルコは中国を激しく批判してきたが、ウイグル問題がクローズアップされた現在、むしろ批判を抑えている。そこでは、民族としての共通性より国家の存続が優先されている。
- 12/12(木) 9:06
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- 年金改革にNon!――大ストライキがフランスにもたらすさらなる混迷
- フランスで始まった大ストライキは、年金改革に反対する労働組合が中心にしている。ここにイエローベスト運動が合流したことは、労働組合にとって「援軍の到来」であると同時に、もろ刃の剣となりかねない。
- 12/10(火) 8:36
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- 頼るのは武器とフェイクニュース――加速するロシアのアフリカ進出
- ロシアのプーチン大統領は国内に多くの問題を抱えながらも、海外展開に余念がない。そのなかには、米中が進出を競うアフリカも含まれており、ここに割って入るためにロシアは手段を択ばず参入している。
- 12/5(木) 8:22
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- デモ隊拠点が落城しても香港問題は終わらない――焦点は「若者の扱い」
- 香港理工大学は香港当局によって制圧されたが、たとえデモ隊の拠点が落城しても、香港問題は終わらない。デモに参加した若者の処遇は、今後の香港の行方を大きく左右するとみられるからである。
- 11/21(木) 8:41
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- 「香港に自由を」と叫ぶ前に――「中国だから」の批判は人権尊重ではない
- 「相手が中国だから」という理由で香港デモへの鎮圧を批判するなら、人権を尊重していることにならない。相手を選んで人権侵害を批判するご都合主義は「人権の政治利用」であり、説得力をもたない。
- 11/17(日) 8:54
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- 年金アジアNo.1のシンガポール――「自助努力」重視でも年金は拡充させる
- シンガポールはビジネス分野でもアジア屈伸のパフォーマンスをあげているが、年金制度に関する国際的なランキングでアジアNo.1の国でもある。ここにはシンガポールの国家としての意志を見出すことができる。
- 11/11(月) 8:27
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- ドイツで進むネオナチの武装化――「死のリスト」と「Xデー」の脅威
- ドイツで広がるネオナチの台頭は、大規模な騒乱や政敵の暗殺など、暴力的な事件を多発させている。その過激化は市民の警戒感を強め、銃保持に向かう市民を増やす悪循環を生みつつある。
- 11/8(金) 9:04
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- 他人と簡単に比べられる時代――SNSはデモやテロの引き金になるか
- 世界中で社会や政治に抗議するデモが広がり、政治不信が蔓延する状況は、経済状況の悪化などデータで確認できる客観的条件の変化だけでなく、その状況に対する人々の認識の仕方が変わってきたことにも原因がある。
- 11/4(月) 8:24
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- トランプ大統領とシリアにとっての「IS指導者の殺害」の意味
- トランプ大統領が「IS指導者の殺害」を発表したことは、対テロ戦争にとって一つの節目となる。一方で、その真偽にかかわらず、「IS指導者の殺害」そのものがアメリカの対中東政策の転換を象徴するものでもある。
- 10/28(月) 7:40
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- 不親切大国ニッポンの素顔――台風19号ホームレス排除の論理の非人道性
- 日本は与えることに消極的だが、それが「冷たい」ことを意味しない。むしろ、日本の冷たさは「違う者」に対して集中的に向けられやすい。「同じ人間だから」という感覚が薄いという意味では不親切大国とさえ呼べる。
- 10/21(月) 8:23
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- トルコのクルド攻撃はどこまで本気か?――関係国の落とし所に泣くクルド人
- トルコ軍によるシリア領内でのクルド攻撃は徹底的なものとはみられない。むしろ、クルド人がシリア政府やロシアの保護下に入ったことでトルコの目標はほぼ達成されており、適当なところで矛を収めるとみてよい。
- 10/17(木) 8:23
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- ノーベル平和賞に決まったエチオピア首相――これを喜ばないエチオピア人とは
- 今年のノーベル平和賞がエチオピアのアビー首相に決まったことは、アフリカにとって一つの光明だ。ただし、アビー首相が進めてきた民族間の融和は、この授賞で完成するのではなく、これからが本番である。
- 10/14(月) 7:58
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- イスラーム国(IS)の呪い――イラク反政府デモはなぜ拡大するか
- イラクでの反政府デモには宗派を超えて参加者が増えている。しかし、これはイラク人としての一体性というより、ISの台頭にともなう内戦をきっかけに各宗派がそれぞれの理由から反政府感情を高めた結果といえる。
- 10/7(月) 8:19
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- ラグビーにはびこるフーリガン――なぜ「紳士のスポーツ」が暴力を招くか
- サッカーのものと思われがちなフーリガンは、今やラグビーでも珍しくなくなりつつある。「紳士のスポーツ」ラグビーで暴力事件が頻発することは、自分の存在を誇示しようとする者の増殖と移動を象徴する。
- 10/6(日) 8:44
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- 一線を超えた香港デモ――「優秀な人材が潰されるシステム」はどこへ行く
- 香港デモが浮き彫りにするのは、優秀な人材が潰されるか、体制に順応するために変節を余儀なくされるかの二者択一を迫られるシステムだ。この悲哀は、デモに参加する若者だけでなく、行政長官からもうかがえる。
- 10/3(木) 8:26
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- ソーシャルメディアで社会は変えられるか――エジプト政変に浮かぶ限界
- エジプトではソーシャルメディアで政権の腐敗が内部告発されたことをきっかけに、反政府デモが激化している。ソーシャルメディアは社会を突き動かす原動力になるが、建設的な変革を実現するうえでは限界もある。
- 9/30(月) 7:47
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- トランプはクビになるか――米下院弾劾の焦点「ウクライナ疑惑」とは
- バラエティー番組の司会者の時代、トランプ氏のきめ台詞は「クビだ!」だった。議会下院が弾劾手続きに入ったことで、トランプ氏は「アメリカ史上初めてクビになった大統領」になるのだろうか。
- 9/26(木) 8:18
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- なぜ今サウジ油田が攻撃されたか――思惑の渦巻く対イラン制裁の緩和
- イエメンのフーシ派がイランの承認のもとにサウジアラビア最大の石油企業をドローンで攻撃していたとすると、それはトランプ政権のイラン制裁緩和の兆しを受けた、ディールのための攻撃だったとみられる。
- 9/16(月) 9:04
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- 児童虐待が放置されやすい風土――日本に染みついた「ウチとソト」の思想
- 児童相談所の権限が強化されても、日本では公的機関が家庭内の問題に踏み込むことが難しい。日本の社会と政府には「ウチとソト」の思想が根強く、これが家庭内の暴君と化した親の言い分が通りやすい背景といえる。
- 9/14(土) 9:08
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- 「世界最悪の独裁者」ムガベの死――アフリカの矛盾を体現したその一生
- ジンバブエを35年間支配したムガベ前大統領は、アフリカが抱える矛盾を一身をもって体現した。欧米で「世界最悪の独裁者」と呼ばれたムガベは、突然変異ではなく、アフリカの土壌で生まれるべくして生まれたのだ。
- 9/7(土) 8:01
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- アフリカでの「日中冷戦」は新たなステージへ――ビハインドは埋まるか
- 第7回アフリカ開発会議(TICAD7)で日本政府は中国を念頭にした支援策を打ち出した。それらは中国をけん制する外交的メッセージにはなるが、中国の「債務のワナ」をひっくり返すほどのインパクトはない。
- 9/3(火) 8:31
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- 首脳宣言なきG7サミット――「西側先進国」空中分解の歴史を紐解く
- G7ビアリッツ・サミットで首脳宣言の採択が見送られたことは、そのきっかけはトランプ大統領の独自路線でも、より長期的にみれば「主な西側先進国による集団指導体制」が機能しにくくなった時代の変化を象徴する。
- 8/27(火) 11:39
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- 大量殺人犯の心に巣食う10の特性――テロリストと一般人は何が違うか 2
- 大量殺人を行うテロリストをただ「異常者」や「狂信者」と捉えていては、実態を見誤ることにもなる。テロリストの心に巣食う闇は、程度の差はあれ、我々の周囲でもしばしば見受けられるものだからだ。
- 8/25(日) 8:49
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- 大量殺人犯の心に巣食う10の特性――テロリストと一般人は何が違うか 1
- 自爆テロや銃乱射といったテロには、社会的な背景とともに個人の心の問題がある。心理学や精神分析学の成果を踏まえて大量殺人犯の心を観察すると、虐待によるトラウマなど一般社会でも珍しくない背景が浮かぶ。
- 8/25(日) 8:39
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- 香港に迫る中国のもう一つの軍隊、人民武装警察とは何か
- 抗議デモが広がる香港に迫る人民武装警察は、テロ対策などを専門とする。習近平体制のもとで「共産党体制の番人」としての性格を強める人民武装警察の介入は、天安門事件以上の抑圧を生む可能性がある。
- 8/16(金) 8:11