スマートな次世代社会が見られるテック系見本市 CEATEC 2019、開催

沖電気ブースに展示されていたAIエッジロボットのコックピット(筆者撮影)

今年で20周年を迎えた、テック系国際展示会CEATECが本日10月15日から18日まで、千葉県・幕張メッセで開催されます。

以前は家電製品の展示会という色合いが濃かったのですが、近年はビジネス創出のためのテクノロジー展覧会へと方向転換。特に今年のテーマは超スマート社会「Society5.0」であり、各企業ともに独自のテクノロジーを駆使した機器・サービスが展示されています。

次世代モバイル通信5Gを生かすIoT(ネット接続が可能なモノの総称)デバイスや、モータリゼーションを大幅に進化させる自動運転技術など、見どころはたくさん。その中でも筆者が気になったブースの展示をいくつかご紹介しましょう。

多彩なセンサーで現場に応じた仕様にカスタマイズ、自動化と人のきめ細やかさをあわせ持つAIエッジロボット(筆者撮影)
多彩なセンサーで現場に応じた仕様にカスタマイズ、自動化と人のきめ細やかさをあわせ持つAIエッジロボット(筆者撮影)

自律駆動型のロボットが増えてきていますが、汎用性面でいま一歩なものが多い。この問題を解決するために、人間による遠隔操作も可能で、音・振動・画像・空間・匂いなどの各種センサーでカスタマイズできるAIロボットを沖電気ブースで見てきました。

クルマでいうところのアラウンドビューカメラを搭載し、前後左右だけではなく俯瞰からの映像を見ることが可能。複数台のロボットを同時に管理して、決められた区域の監視や施設の点検、品出しや商品搬送など、さまざまな分野で活躍するソリューションです。

水中の呼吸音をキャッチして密猟などを防ぐ音響センサー技術(筆者撮影)
水中の呼吸音をキャッチして密猟などを防ぐ音響センサー技術(筆者撮影)

同じく沖電気のブースに展示されていた、水中音響技術による密漁対策IoTサービスも一見の価値あり。

カメラやレーダー、磁気センサーなどによる監視方法は船舶を見つけることはできても、水中で作業している密猟者は発見できません。そこでパッシブソナーを用いて密漁船のエンジン音、スクリュー音、そしてダイバーの呼吸音をキャッチ。漁業組合や海上保安部、警察署から提供されたデータと組み合わせ、不審な音を発見したら即座に通報を行うシステムです。

水産資源の減少が問題視されている現在、このシステムは極めて有効な対策となるのではないでしょうか。

ソニー製センサーが使われている4K内視鏡システム(筆者撮影)
ソニー製センサーが使われている4K内視鏡システム(筆者撮影)
細かな造形も視ることが可能。さらに遅延なく正しい色味を再現・輪郭強調するA.I.M.E.技術で、外科手術をサポートする(筆者撮影)
細かな造形も視ることが可能。さらに遅延なく正しい色味を再現・輪郭強調するA.I.M.E.技術で、外科手術をサポートする(筆者撮影)

数年ぶりにCEATECへの出展を行っているソニー。展示されているのは「ソニーはこういう分野も手掛けているんですよ」とアピールするメディカル・ライフサイエンス領域の機器でした。

4K内視鏡システムも、内視鏡が捉えた人体の内部を表示するためのディスプレイも、ソニーが培ってきたAV機器・デジタルカメラの開発力が生かされているとのこと。従来の医療機器よりも立体感を保ちながら細部まで見通せるため、手術精度が向上する環境となるのでしょう。

画像認識技術により細胞の動きを検出、従来では観測できなかった微細な動きも調べられるライブセルイメージングシステム(筆者撮影)
画像認識技術により細胞の動きを検出、従来では観測できなかった微細な動きも調べられるライブセルイメージングシステム(筆者撮影)
ブルーレイディスクで培ったマイクロ加工技術を用いたセルソーター(筆者撮影)
ブルーレイディスクで培ったマイクロ加工技術を用いたセルソーター(筆者撮影)

またライフサイエンスの分野においては、細胞を培養しながら観察できる細胞分析装置やレーザーを光源とする細胞解析システムを展示。この細胞解析システムには、ブルーレイディスクなど光ディスク開発で培った技術が使われているそうです。

2013年、ソニーの持つセンサー・4K技術と、オリンパスの医療事業における知見を組み合わせるソニー・オリンパスメディカルソリューションズが設立されましたが、今回のCEATECでは同様にタッグを組める医療・ライフサイエンス分野の企業との出会いも期待しているとのことですよ。