10月31日に投開票を迎えた衆議院議員選挙。

選挙結果や、若者の投票先は周知の通りであるが、若者がそれぞれの政党に投票した理由は何なのか?

参考までに、筆者が代表理事を務める日本若者協議会では、団体内で、各党に投票した理由について、匿名アンケート(11月12〜15日に実施)を取ったため、一部回答を紹介したい。

もちろん、こうした団体に所属しているため、一般的な有権者より政治リテラシーは高く、投票先も全体的な傾向とはやや異なる。

各メディアの出口調査では自民党がダントツで多かったが、団体内のアンケートでは、上図の通り、全体的に割れており特定の政党支持が多いという結果ではない。

ただ投票した理由を見ていくと、ある程度各党の特徴は出ており、参考になるのではないだろうか。

それぞれ順に見ていきたい。

自民党:政権担当能力、実績

・政権担当能力のある政党を考えたときには、現在の自公連立政権しかない、と考えたのがいちばんの理由です。特に自民党は、10月には岸田政権が発足し、その政権運営の姿勢には、安倍・菅政権から変えるべきところは変えていくという変革の精神がみられ、政策パッケージ、閣僚人事ともども期待するところが多くありました。(19歳)

・安倍政権、菅政権の実績に対して評価したため。経済安全保障政策の推進など自民党の政策に共感したから。(20歳)

・当選して欲しい議員がいた。(27歳)

・自民党幹部が全国各地に、街頭演説で回っており、その時の演説が面白かったから。(19歳)

公明党:子育て・教育政策、公約実現度

・若者政策に一番力を入れていて、公約実現率も高いから。(28歳)

・1番信頼しているから。これからも頑張って欲しいから。(20歳)

・子育て、教育支援に強いのは公明党しかいないから。政策がとても具体的だったから。(21歳)

・まともだから。(20歳)

立憲民主党:ジェンダー、野党第一党

・政権交代を実現するには野党第一党の議席を確保することが重要だったため。(18歳)

・自己責任論が蔓延している生きづらい世の中を変えてほしいから。(22歳)

・政治思想が似ていて、日本共産党よりも多く議席を獲得できると思ったから。思想だけで投票するとしたら日本共産党に入れたいが、戦略的に投票するとしたら立憲民主党に入れた。(19歳)

・コロナの水際対策が他の政党よりも明確であると感じたためです。自分自身大学生であり、授業料に見合った授業を展開して欲しいというのがあります。また医療現場が崩壊しないため(医療従事者の負担を増やさないため)に、デルタ株などが海外から水際対策がしっかりと講じられず、感染爆発が起きた今年の第5波のようなことが起きないような対策として、海外からのウイルスの持ち込みを防ぐというとても有効的な政策をしていると思いました。現在日本の感染状況はとても落ち着いていますが、海外では1日で何万人も感染している国も増えてきており、日本の来月末から1月上旬にかけてこのようになるのではと非常に懸念しています。

以上のことを考慮して、立憲民主党を選びました。(18歳)

・「変えよう」というキャッチフレーズが端的で刺さった。

自分がLGBTQ+当事者なので、ジェンダーの政策に活動的な党に入れたかった。

また、歴史を振り返り第一野党として活躍してほしいと思っていたからだ。(もっと与野党のバランスが良くなってほしいので絶対野党に入れようと思っていた)

しかし、今は立憲民主党に投票したことを少し後悔している。

共産党と組んでイメージダウンになったこと。

自分の候補者以外の演説を聞くと反自民のスタンスで、具体的なスタンスが無いこと。などだ。

あと正直旧民主党政権時代のメンツばかりで刷新がないのもよくないと思う。

私は次の代表選で立憲の顔ぶれが刷新されることを祈る。繰り返しになるが立憲はジェンダー分野など多様性に関する政策が特出していると思うから、女性党首や女性幹部を増やすなどしてジェンダーフリーな政党を目指してほしい。(19歳)

日本共産党:ジェンダー、経済格差

・再分配に最も積極的だと感じたから。(26歳)

・共産党の街頭演説を聞いたり公約を読んだりして、現在の政策にあっていると思うから。(19歳)

・ジェンダーや気候変動対策など、積極的なものが多く、共感できたから。(18歳)

・私自身、経済政策や格差を重要視しており、共産党は、それらをしっかりと取り組んでくれると考えたから。(22歳)

日本維新の会:非自民かつ非野党共闘、大阪での実績

・非自民かつ非野党共闘だから(25歳)

・第三極に期待しているから。(18歳)

・持続可能な社会保障への改革や、教育無償化を掲げていたから。(18歳)

・大阪での改革の実績評価(18歳)

国民民主党:積極財政派、対決よりも解決

・積極財政派であること

批判ばかりでないから(18歳)

・提案実績も素晴らしく、現実路線の改革中道政党だから。(18歳)

・自民党も立憲民主党も嫌だから。具体的な政策に則り問題解決を図る国民民主党がいいと思ったから。(21歳)

・最も自分の志向に合致する政策提言をしているため。必要な改憲に賛成、男女格差への言及、人口減少に対する問題意識、教育・子育て拡充の必要性提言、親米独立外交など。また、「育てるべき野党」として着目している節もある。(21歳)

・現在の自民党の体制に賛同しているわけでは無いので、比例では自民党以外に入れるつもりでいた。その上で、自分が重視する安全保障政策や憲法改正を巡って現実的な案を提示していた国民民主党には期待しているから。(20歳)

・野党の中で唯一政策を提案する野党だったから。

積極財政政策が魅力的だから。

若者政策に力を入れているから。(18歳)

・積極財政への転換や検査の拡充、感染拡大防止政策、ジェンダー政策など現実的に実行可能な公約を掲げ、日本の未来を良い方向に変えてくれるような風を感じたから。(18歳)

社民党:女性議員、存亡の危機

・れいわや共産党と迷ったが、女性議員を増やしたかったので比例名簿1位が女性の社民党にしました。(21歳)

・国民民主党支持だが、小選挙区で維新の候補に入れたのでバランスを取りに(22歳)

・様々な市民運動にコミットしている政党であり、ロビイングした時の感触も良かった。今回存亡の危機とのことで投票した。(22歳)

関連記事:今後若者の投票率は右肩上がりになるのではないかという希望と懸念(室橋祐貴)