カリフォルニアに冬の嵐 史上初の「猛吹雪警報」と"HOLLYWOOD"の雪
こんなジョークがあります。
【気温10度の時】アメリカ南部のカリフォルニアの人たちは、震えが止まらなくなる。北部ウィスコンシンの人たちは、日光浴を始める。
【気温-23度の時】カリフォルニアの人たちは、メキシコに逃亡する。ウィスコンシンの人たちは、冬用コートを取り出す。
寒さにめっぽう弱いと思われているカリフォルニア州の人たちが、今、稀にみる大雪と低温に見舞われています。
有名なハリウッドサインの周りにも、うっすらと雪が積もったうえ、ロサンゼルスでは雹が降って一面真っ白になりました。珍しいもの見たさに人々は外に繰り出し、おおはしゃぎする光景も見られています。
(↑動画はハリウッドサインのあるリー山の天気カメラがとらえた映像)
史上初の猛吹雪警報
標高の高いところでは強風も加わって、23日(木)州南部サンディエゴの気象局は、周辺の山間部に「猛吹雪警報(Blizzard warning)」を発令しました。猛吹雪警報は、大雪と強風で視界がゼロに近くなるときに発表されます。
サンディエゴの気象局が猛吹雪警報を出したのは、これが初めてで、あとにも先にも例はありません。
またロサンゼルスにある気象局も、猛吹雪警報を発令しました。標高は高いものの吹雪が起こるのは非常に稀なことです。
気象局を助けたマニアたち
あまりにも珍しいのでロサンゼルスの気象局は、以前いつ猛吹雪警報を出したか考えあぐねていました。そんな中、熱心な天気オタクが助け舟を出してくれたのです。
Foxウェザーで気象予報士をしているG・ダイアモンドさんが、1989年にも同地域で猛吹雪警報が出されたとツイッターで紹介しました。この投稿からまもなく、気象局は次のようなツイートをしています。
「ダイアモンドさんが見つけてくれたおかげで、今回の雪が1989年2月4日ぶりであることが判明しました」。
すると今度は感謝されたダイアモンドさんが、「いや、僕一人のお手柄ではないです。4人のチームワークです」と返答しました。
凍える寒さの中で、SNS上では心温まるやり取りが繰り広げられていたのでした。
記録的高温
人々が震えるカリフォルニアとは対照的に、アメリカ南東部では春を通り越して、夏を思わせる記録的な高温が観測されています。
例えばミシシッピ州テューペロでは30.6度と、平年を17度も上回る高温となって冬期の最高気温記録となりましたし、アラバマ州のマッスルショールズでは30.0度と、2月の観測史上最高気温を更新しました。
広いアメリカの天候は千差万別です。