今年ヨーロッパの天気は荒れに荒れています。ドイツやベルギーなど多くの国々で記録的な洪水が発生し、死者は7月から240人を超えています。そんな欧州で4日(月)、大陸の観測史上最大の雨量が記録されました。

現地時間4日(月)、イタリアの北西部ジェノヴァ県ロッシリオーネという小さな町に、半日で742ミリの雨が降りました。これは12時間雨量としては、ヨーロッパの観測史上最大です。イタリア北部は山がちな地形なため、ヨーロッパでも雨の多い地域なのですが、それでも年間降水量は1,200ミリ程度です。つまり半年分以上の雨が半日で降ってしまった計算になります。

またカイロ・モンテノッテでは、6時間で496ミリの雨、ヴァーラ・スペリオーレでは3時間で378ミリの雨が降って、それぞれイタリアの国内記録をあっさりと塗り替えました。

さらにイタリア最大の港町ジェノヴァから程近いヴィコモラッソでは、1時間で181ミリという恐ろしい短時間の大雨が観測されました。

幸い死者は出ていないもようです。しかし洪水や土砂崩れがあちこちで起き、多数が救助されています。

原因は線状降水帯か

下が大雨が降った時のレーダーと雲画像です。

イタリア北西部に注目すると、激しい雨を表す赤い色のエリアが、線のように連なって比較的長い時間とどまっているのが分かります。雲画像にもニンジンのような細長い三角の雲が同じ場所から湧き出ているのが見えます。

南風が山にぶつかって上昇気流が起き雲が発生。それが上空の雲で流され、同じような状態が数時間続いたことから、雲が一直線に並び「線状降水帯」のような現象が発生していたと考えられます。

イタリア版「ゲリラ豪雨」

最近イタリアでは、短時間に降る非常に強い大雨を「水爆弾」などと呼んでいます。今回の雨も「水爆弾」が起きたと、一部のニュースで報じています。

これは2010年あたりからマスコミが使い始めた名称で、今では一般に浸透しているようです。

この話を聞くと、日本の「ゲリラ豪雨」を彷彿とさせます。こちらも1960年代からマスコミなどが使い始め、非公式ながら今では巷で頻繁に使われています。

日本でもイタリアでも、突然の迷惑な雨は派手な名称が似合うようです。