「強烈な」勢力のサイクロン・ケネスが、日本時間25日朝、アフリカ・モザンビーク北部を直撃する見込みです。もし上陸をすれば、この地域における統計史上最も強いサイクロンとなります。

サイクロン・ケネスの現況

23日南西インド洋で発生したケネスは、稀に見る猛スピードで発達をしています。

現地時間24 日朝10時時点の中心気圧は934hPと、24時間前と比べて52hPaも降下しました。また最大風速は60メートルと、これまた24時間前と比べておよそ30メートルも大きくなっています。

ケネスの予想進路

フランス気象局発表のケネスの予想進路図に筆者加筆
フランス気象局発表のケネスの予想進路図に筆者加筆

フランス気象局によると、ケネスは現在最盛期を迎えており、今後やや弱まる見込みとのことです。とはいえ風速50メートル以上の勢力で、日本時間25日朝にモザンビーク北部に上陸するもようです。

予想される高潮の高さは最大で5メートル、降水量は800ミリを超える恐れがあります。

6週間で2個目のサイクロン

モザンビークは今年3月にも「強烈な(Intense)」勢力のサイクロン・イダイの直撃を受け、死者600人超、経済損失10億ドル以上を出す大災害が発生しました。

隣国のマラウィやジンバブエなども含めると、死者は1,000人を超え、イダイは南半球史上3番目に大きな人的被害を出したサイクロンとして記録されています。

モザンビーク北部における史上最強のサイクロン

イダイが上陸したのはモザンビーク南部の都市ベイラで、同市は市の90%が壊滅的被害を受けました。現在ではマラリアやコレラといった伝染病が蔓延しており、180万人以上の人々に助けが必要な状態が続いています。

今回のサイクロン・ケネスは、イダイよりも北寄りの進路を進んでいるために、復旧が必要な南部は直撃を免れそうです。

一方でモザンビーク北部は赤道に近いために、これまでに強いサイクロンの直撃を受けたことがありません。フランス気象局によると、1983年と1996年に2つのサイクロンが接近したことがあるようですが、上陸はしなかったようです。

このため、ケネスがモザンビーク北部に上陸をすれば、この地域における統計史上最強のサイクロンとなり、甚大な被害が出る恐れがあります。

(↑ケネスにより被害が出たコモロ諸島の様子)