砂漠に湖と花園が出現 米カリフォルニア州
世界最高気温56.7℃の記録を持ち、年間降水量59ミリと、全米一雨の少ないカリフォルニア州デスバレーに、湖ならぬ、巨大な水溜りが出現しました。
下の映像は7日(木)のデスバレーの様子です。
普段は砂や岩が一面に広がる荒涼とした砂漠に、幅16キロものオアシスが現れ、人々を驚かせています。
3ヶ月分の雨が1日で
この湖ができた原因は、5日(火)と6日(水)に降った記録的な大雨です。
気象局によると、6日(水)にはその日における降水量の最大記録となる20ミリの雨が降ったようです。デスバレーの3月の月間平均降水量は7ミリですから、およそ3ヶ月分の雨が1日で降ったことになります。
多雨の2019年
大雨は今月だけの傾向ではなく、ここ数ヶ月間続いています。
今年1月1日から3月13日までに降った降水量は45ミリで、これは年間降水量の75%に匹敵します。
さらに2016年から2018年の年間降水量と比較してみると、今年はすでに過去3年のいずれの年も上回る大雨が降っていることがわかります。
干ばつ解消、花園出現も
大雨のおかげでカリフォルニア州の干ばつは一気に改善しています。下のグラフィックは昨年3月と今年3月の干ばつの状況を表したものです。昨年は48%の地域が干ばつ状態であったものの、今年はそれがたった1%にまで縮小しているのです。
また、カリフォルニア南部アンザボレゴ砂漠州立公園では「スーパーブルーム」と呼ばれる珍しい現象も発生しています。スーパーブルームとは、普段は乾燥している場所が花々で覆われることを指します。
2017年に同じ場所でスーパーブルームが発生した時は、鮮やかな花々が衛星画像からも見て取れましたが、今年のスーパーブルームはそれ以上に大規模なものになるかもしれないと期待されています。