豪州シドニーで20年ぶりの雹被害 こぶし大の雹も

巨大な雹が降った20日午後の衛星画像 (画像元: オーストラリア気象局)

20日午後、シドニー周辺で最大8センチの大きな雹(ひょう)が降り、車の窓ガラスが割れるなど被害が広がりました。豪州において最も経済的な損失が大きい自然災害は降雹です。

雹の嵐

現地時間20日(木)午後、オーストラリア南東部ニューサウスウェールズ州に突然の嵐が襲い、大雨、突風、雹が発生しました。

気象局によると雹の大きさは最大8センチで、シドニー近郊でも5センチの雹が観測されたとのことです。SNS上には、テニスボール大の氷の塊や、突起がついた、いかにも痛そうな雹の画像が投稿されています。

この影響で車や家の窓ガラスが割れたり、大規模な停電が起きたりするなどの被害が多数報告されています。

すでに15,000件にも及ぶ保険請求が寄せられていることを受け、オーストラリア保険協会は、この嵐を「大災害」と発表しています。その請求額は、2,000万オーストラリアドルにも上ると試算されているほどです。

1999年シドニーを襲った雹被害

今回の嵐はオーストラリア史上19年ぶりの雹被害ともいわれています。

その19年前の1999年4月に起きた嵐では、直径13センチの雹が報告されるなど、シドニーを含むニューサウスウェールズ州東部で広く被害が発生しました。

保険の損失額は17億オーストラリアドルに達し、国家史上最悪の自然災害として記録されています。

降雹の多いオーストラリア南東部

実際、オーストラリアにおいて最も経済的な損失が大きい自然災害は雹です。保険総額の3分の1は雹によるともいわれています。

さらに豪州最大のニューサウスウェールズ州は最も雹の報告件数が多く、保険がかけられた不動産被害の81%が同州に集中しています。

1951年から2018年にかけての雹被害件数は2,800以上にも及び、これは2位であるクイーンズランド州の620件をはるかにしのぐ数です。

なおシドニーでは年平均で10回の雹の嵐が発生し、11月から12月の午後3時から7時頃に多く起きているという統計があります。

雹から子供を守った母親の話

今年10月にはクイーンズランド州で、雹から乳児を守って大けがを負った母親のニュースが話題になりました。

23歳の母親シンプソンさんは、車の後部座席に4ヶ月の赤ん坊を乗せて車を走行中、突然の雹に見舞われました。後部の窓ガラスが割れたため、母親は車を止めて、とっさに赤ん坊の上にかぶさったといいます。

おかげで赤ん坊はほぼ無傷でしたが、母親の体には痛々しい無数のあざが残りました。その時の写真が↓ですが、雹の恐ろしさをまじまじを感じさせられます。