アインシュタインが呼んだ「人類最大の発明」と大金持ちの法則~数学センスで万事解決(第6回)~【補足】
アインシュタインが呼んだ「人類最大の発明」~数学センスで万事解決(第6回)~
もし年利10%で100万円を孫の孫の世代の100年間貯金したとすれば、いくらになるでしょうか。何と138億円になるのです。100年待たずとも50年後には1億円を超えています。夢が見れる時代だったと言えるでしょう。
上の記事では複利の問題を取り上げました。利子が利子、逆に借金が借金を生む仕組みを説明しました。その中で、極端な話として高金利の時代は預金すれば利子だけで食べていくことも可能とも述べました。金利が6%の時代では、100万円を銀行の定期預金に預ければ12年で倍の200万円になるのです。金利が10%であれば、8年で200万円を超えてしまいます。
定期預金で預けた金額を倍にするためには35,000年かかる金利0.002%である現在では夢のような話ですが、30年以上のバブル時代には倍にするための金利が庶民の関心事になっていたのです。
この問題、すなわち金利がいくらであれば何年で預金額を倍に出来るかは数学で勉強した指数計算、対数計算を用いれば解くことが可能です。一般には電卓でもなければ計算は難しいでしょう。しかし当時、金融業界の人ならば簡単に暗算で求める事が出来たのです。それは「72の法則」を知っているからでした。72の法則とは、元本を2倍にする際の年数と金利を求める方法です。正確ではありませんが、簡単におおよその値をもとめることができます。それは
(金利)[%]×年数[年]=72
という法則です。先の例からほぼ正しい事がわかるでしょう。この72の法則を応用すると、大金持ちの法則、つまり、
(金利)[%]×年数[年]=920
という920の法則が導かれます。これは預金が1万倍になる年数と金利の関係式です。1万円を預ければ、金利が0.5%であるとすると、920/0.5であることから、1840年後には億万長者になれます。