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今週は夏日続出! 台風2号が気温を押し上げる要因に

三ヶ尻知子気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属
(写真:アフロ)

今週は平年より気温が高く、東日本と西日本では夏日続出の1週間となりそうです。東京は20日(火)、最高気温が26度の予想で今年初めての夏日になりそうです(ちなみにこの時期の初夏日は珍しくはありません)。22日(木)は、暑さでおなじみの熊谷、名古屋で27度と少し動いただけで汗ばむ陽気になり、日傘が活躍するでしょう。この季節外れの暑さの原因の一つが4月史上最強の台風2号です。

ウェザーマップより 予想最高気温
ウェザーマップより 予想最高気温

暑さの原因

◆大陸から暖かい空気が流れ込む

◆高気圧に覆われ晴れて日差したっぷり

◆高気圧の動きが遅いので、暑い空気が蓄積

台風2号が高気圧を強める(台風の上昇流が高気圧圏内で下降流となるため、高気圧が強まる)

運動会の練習は熱中症に注意

暑さのピークは22日木曜日にかけてとなりそうです。この時期は運動会の練習をされるお子さんも少なくないと思います。まだ身体が暑さに慣れていないため、先生方、親御さんは、お子さんが熱中症にならないよう気をつけてあげてください。ただ、夏日といっても、本来の夏の暑さとは決定的に違うことがあります。それは湿度です。同じ25度でもこの時期の25度は乾燥しているので、夏ほど熱中症のリスクは高くありません。それでも強い日差しのもとで数時間、外で運動する場合は、こまめに水分補給をするようにしましょう。

気象庁の台風経路図

ウェザーマップ 台風経路図
ウェザーマップ 台風経路図

ヨーロッパ中期予報センターの予測(地図上の紫色から赤が予測の高い確率 緑は低い確率を示す)

ヨーロッパ中期予報センターHPより 台風の予測
ヨーロッパ中期予報センターHPより 台風の予測

4月としては統計史上最も発達した台風2号、20日の前半までは台風としては、最強レベルの猛烈な勢力で、フィリピンの東の海上を北上する見込みです。その後は、海水温の比較的低い海域を進むため、勢力は衰えますが、それでも暴風域を伴ったまま、週の後半、沖縄の南海上を進む予想です。その後の進路はまだわかりませんが、海外の予測では小笠原諸島に接近する恐れもあるので、今後の動きにご注意ください。

最新の気象庁台風経路図⇒https://www.jma.go.jp/bosai/map.html#5/18.937/128.672/&elem=root&typhoon=all&contents=typhoon

気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属

1996年に気象予報士の資格取得。大分県出身。日本テレビ、NHKを経て、現在は、TBSテレビ気象キャスター。南国から雪国まで住んだ経験を活かし、主婦目線、母目線で天気を解説。著作に『わたしたちも受験生だった 気象予報士この仕事で生きていく』(遊タイム出版/共著)など

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