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忙しい年度末 ”これを食べておけば何とかなる!おススメ食材”とは?

松崎恵理一般社団法人日本栄養検定協会代表理事、博士(栄養学)・料理家
日本栄養検定協会

2023年が始まったと思ったら、あっという間にもうすぐ年度末。

月日が経つのは早いですね。

年度末は、人の異動や就職、入学などとにかく忙しい、時間がない、という人も多いのではないでしょうか。

環境が変わったり、時間がなかったりでストレスが溜まりやすい時期でもあります。

そんな時に、とりあえず、これを食べておけば何とかなる!というおすすめの食べ物があります。

それは、「海苔で巻いたおにぎり」です。

理由は、海苔はほぼすべての栄養素を含んだ食品で、おにぎりとして食べることで、炭水化物とたんぱく質もとれる食品だから、です。

疲れやストレスを軽減するには、まず、からだに必要な栄養素が過不足なくとれていることがとても重要です。

そのためには、いろいろな食材を食べることが必要ですが、そんな時間はないです、という時、一通りの栄養素が含まれている食品を取り入れることがおすすめです。

海苔は、ビタミンD以外のすべての栄養素が含まれている、優れた食品なのです。

日本栄養検定協会 食品成分表2020(八訂)より抜粋
日本栄養検定協会 食品成分表2020(八訂)より抜粋

■海苔に含まれる栄養素とその他の成分

海苔は、重量の約40%がたんぱく質です。また、重量の約36%もの食物繊維を含んでいます。鉄や亜鉛、銅といったミネラルの含有量も多く、疲労回復に欠かせないビタミンB群も豊富です。また、脂質では、免疫やアレルギー反応などの調節、血液凝固を抑える働きがあるnー3系脂肪酸であるEPA(エイコサペンタエン酸)も含まれています。

また、食事摂取基準に定める栄養素以外では、タウリンが含まれています。

タウリンは、肝機能を高めたり、動脈硬化や高血圧を予防する働きが期待できます。

写真:イメージマート

■海苔を使ったおにぎりにおすすめの具は?

おにぎりの具は、鮭やツナ缶など魚介系がおすすめです。

なぜなら、海苔に含まれないビタミンDを効率的にとれるのが、魚介類だからです。

ビタミンDは、卵にも含まれますので、卵を使ったおにぎりもおすすめです。

ビタミンDは、鮭20gで6.4μg、卵1個で約1.9μg含まれます。

おにぎりの具は肉系が好き、という方もいらっしゃるかもしれませんが、例えば、肉そぼろに使われる豚ひき肉20gに含まれるビタミンDは、0.08μg、鶏ひき肉20gで0.02μgとかなり少なくなってしまいます。(牛肉には、ビタミンDはほぼ含まれていません。)

写真:イメージマート

■海苔を取り入れて、栄養素のバランスを良くしよう!

海苔は、栄養素のバランスを良くするのに、とても良い食品ということがお分かりいただけたかと思います。

おにぎりは、手軽に食べられるのでおすすめですが、それ以外にも、海苔巻きや

、お味噌汁に海苔を入れる、海苔のふりかけや、麺類やパスタを食べる時に海苔を添えて食べるなど、日々の食事に追加して海苔を使うと、栄養のバランスがとても良くなります。

口さみしい時に、おやつ代わりに焼き海苔などを食べるのもおすすめです。

年度末の慌しい季節、手軽に取り入れられる海苔を食べて、元気に乗り切りたいですね。

一般社団法人日本栄養検定協会代表理事、博士(栄養学)・料理家

一般社団法人日本栄養検定協会代表理事、博士(栄養学)、料理家。専門は栄養疫学。栄養学の基本をだれでも学べる栄養検定を実施・運営。美味しく、健康的なレシピ作りも行う。日本栄養・食糧学会会員。慶應義塾大学卒業。オートファジーコンソーシアムアカデミア会員、栄養士養成校にて「統計学」の非常勤講師。LE CORDON BLEU(代官山校)料理を首席で卒業しグランディプロム取得。Paris Ecole Ritz Escoffier 短期クラス修了。毎週月曜日気軽に読める無料メルマガ配信中!https://system.faymermail.com/forms/7515

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