農家自身が主張する大切さ 農家が語る農業論  

(提供:アフロ)

農家が語る農業論

農家自身が語る農業論が必要な時代になっている。メディアでは農業について様々な意見が出されるが農家としては同調できない事が多く、それならば農家自身で語ることを始めようとタイトルの主張を始めることにした。

「機械産業や化学産業に従属しやすいことを農業の進歩だとうたっていることは、やはり、破滅の道を人より早く歩くことだと思う。そういう意味では進歩など遅い方がよい」        「農家と語る農業論」守田志郎

農家「が」語ることの大切さ

農家に寄り添い農村の現状を書き続けた守田志郎さんが、「農家と語る農業論」を書いたのは1974年、ちょうど私の生年と重なる。その内容の深さと意味を最近の性急な農業改革の動きやマスメディアにおける農業の低い扱いを見る中で改めて感じるようになった。

農業や農村を全く知らないサラリーマンの息子である私が農村に移り住み12年を迎えることになった。農村の現状は、ご存じの通り高齢化まっただ中。これまで続いてきた村のあり方も大きな転換点を迎えている。加えて安倍政権が進める財界や企業主導の農業改革の動きも急速に進んでいる。

2016年の日本の農業就業人口は192万人。人口のわずか約0.02%だ。うち65歳以上が65%で平均年齢は66.8歳という異常な高齢化が進んでいる。つまり農家の意見と言えば、60代後半の人々の声が大きくなるという構造となっているとも言える。うちの集落でも若手世代は私たち一家だけ。他は若手でも本業が忙しく農業は爺さんや婆さん任せにならざるを得ないのが現状だ。

そうした状況の中で農業について土を耕す農家自身が語ることの重要性を痛切するようになったことがこの主張のきっかけとなっている。毎日の農作業の中でどこまで内容を伴った論を展開できるか不安だがとりあえず始めてみたいと思う。

論じたいことは山とあるが、その中から国内外の農業政策、農業や農村事情、食品産業や流通、そして持続可能な農業(技術)について絞って考えてみたい。