主な新興国/米国経済ニュース(24日)
オラクル、創業者のエリソンCEOが退任へ
米業務用ソフト大手オラクル<ORCL>は先週18日、同社の創業者でCEO(最高経営責任者)のラリー・エリソン氏(70)が退任することを明らかにした。後任には、サフラ・カッツ社長と、米コンピューター大手ヒューレット・パッカード<HPQ>のマーク・ハード元CEOの両氏が共同CEOに指名された。エリソン氏は1977年の同社創業以来、CEOを務めており、資産総額は510億ドル(約5.6兆円)で世界5位の大富豪としても知られる。
カッツ氏は2004年から社長を務めており、CEO就任後は生産、財務、法律部門を担当する。一方、ハード氏は2010年にヒューレット・パッカードのCEOの座を追われたあと、オラクルに入社しているが、CEO就任後は営業、サービス、国際部門を担当する。
エリソン氏はCEO退任後も取締役会長兼最高技術責任者(CTO)として社内に残る。これに伴い、ジェフ・ヘンリー会長は副会長となる。
また、同社が18日に発表した2014年6-8月期(第1四半期)決算は、純利益が前年比横ばいの22億ドル(約2400億円)、1株当たり利益(希薄化後)は同2%増の48セントとなった。調整後の1株当たり利益は同4%増の62セントとなったものの、アナリスト予想の64セントを下回った。売上高も同3%増の86億ドル(約9400億円)となったが、アナリスト予想の87億8000万ドル(約9600億円)を下回った。この結果を受けて、同社の株価は19日、4.21%安の39.8ドルで引けている。
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ロシア航空大手アエロフロート会長、年内に株式10%売却へ―民営化で
ロシア航空大手アエロフロートのキリル・アンドロソフ会長は20日、ソチで開かれた国際経済フォーラムで、記者団に対し、民営化の一環として、年内に発行済み株式の10%をモスクワ証券取引所で売り出す計画を明らかにした。ノーボスチ通信(電子版)が伝えた。
同会長は、「現在の同社の時価発行総額は15億ドル(約1640億円)となっており、10%の自社株の売却が必要になっている。市場では10%に相当する1億5000万ドル(160億円)の資金調達に関心を寄せるのは難しいと思うが、全力を尽くしたい」と述べている。10%の売却後の政府の保有比率は51.17%から50%に低下するとしている。
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インドネシア中銀、補助金付き燃料値上げでインフレ9%上昇と警告
インドネシア中央銀行は先週末、国の補助金を受けているガソリンや軽油などの燃料価格が1リットル当たり3000ルピア(約27円)値上げされれば、同国の今年のインフレ率が9%上昇に伸びが加速するとの予測結果を明らかにした。ジャカルタ・グローブ(電子版)が21日に伝えた。
先々週、ジョコ・ウィドド次期大統領(ジャカルタ首都特別州知事)は年間約200億ドル(約2.2兆円)にも達して財政逼迫の原因となっている燃料補助金を削減するため、補助金付き燃料価格を引き上げる方針を示したが、これに対し、中銀のミルザ・アディティヤスワラ副総裁は、「補助金付き燃料価格が1リットル当たり1000ルピア(約9円)引き上げられれば、インフレ率は1.5%ポイント伸びが加速する」と警告している。
現在、CPI(消費者物価指数)で見た8月のインフレ率は前年比3.99%上昇と、7月の4.53%上昇を下回り、29カ月ぶりの低水準となっている。政府では今年末時点でのインフレ達成目標を5.5%上昇と設定する一方で、中銀は3.5%-5.5%上昇を予想している。
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ブラジル中銀週報:2014年GDP伸び率を17週連続で下方修正
ブラジル中央銀行が22日に発表した先週の経済週報「フォーカス・ブルティン」によると、同中銀の委託を受けた民間アナリストが予想した2014年実質GDP(国内総生産)伸び率見通しは、前週予想の前年比0.33%増から0.3%増へ下方修正された。下方修正は17週連続。1カ月前の予想は0.7%増だった。また、2015年のGDP伸び率見通しも前週予想の同1.04%増から1.01%増へ下方修正された。下方修正は2週連続。1カ月前の予想は1.2%増だった。
また、IPCA(拡大消費者物価指数)で見たインフレ見通しは、2014年は前週予想の前年比6.29%上昇から6.3%上昇へ下方修正(悪化方向)された。1カ月前の予想は6.27%上昇だった。2015年の見通しは前週予想の6.29%上昇から6.28%上昇へ上方修正(改善方向)された。1カ月前の予想は6.28%上昇だった。
2014年末時点の政策金利見通しは、前週予想の11%のまま据え置かれた。据え置きは16週連続。1カ月前の予想も11%だった。しかし、2015年末時点の見通しは前週予想の11.5%から11.25%へ引き下げられた。引き下げは4週連続。1カ月前の予想は12%だった。次回10月28-29日の金融政策決定会合時の政策金利の見通しは前週予想の11%のまま据え置かれた。据え置きは18週連続。
為替レートの見通しは、2014年末時点のレアルの対ドルレート(中央値)は、前週予想の1ドル=2.3レアルから2.34レアルへ引き上げられた。2015年末時点の対ドルレートは前週予想の2.45レアルのまま据え置かれた。
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GM、点火スイッチ不具合による死者は21人に―補償請求認定で
米自動車最大手ゼネラル・モーターズ<GM>は、今年2月に発表したエンジン点火スイッチの不具合によるリコール(無償回収・修理)で少なくとも13人以上が死亡し、8月から遺族への補償金制度をスタートさせたが、補償金の運用を管理しているケン・フェインバーグ弁護士はこれまでに、同制度の下で認定された、この不具合による交通事故死者数が21人に拡大したことを明らかにした米経済専門オンラインメディア、CNNマネーなどが21日に伝えた。
1週間前の時点では19人の死亡が認定されており、2人が追加された。また、同弁護士はこの不具合による交通事故の負傷者の認定者数についても、先週の12人から16人に拡大した。
GMは7月下旬に、総額4億‐5億ドル(約440億‐550億円)の補償金を支払う計画を明らかにし、8月1日から遺族補償基金として受け付けを開始。これまでの届出件数は675件(前週時点で445件)で、このうち、死亡は143件(同125件)、負傷が532件(同320件)となっている。
また、この675件の申請のうち、37件は補償金の交付資格がないと認定され、残りは調査中としている。このため、今後の調査結果次第では、補償金支払いの資格があると認定される負傷者数が増える可能性がある。補償金は1人当たり100万ドル(約1億1000万円)が基本額で、これに生涯給与や年収、家族構成などが加味される。
GMはリコール対象となった乗用車のエンジン点火スイッチの不具合を放置しておくと、運転中にエンジンが突然停止し、パワーブレーキ(ブレーキブースター)やパワーステアリング、エアバッグが機能しなくなる恐れがあると警告していた。この不具合で、GMは当初、前座席に座っていた乗客が6人死亡する事故があったと報告していたが、その後、衝突事故の件数も当初の22件から31件、死者数も13人、リコール対象の乗用車台数も260万台に達していた。
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米栄養補助食品大手ハーバライフ、投機的なオプション取引で大幅下落
米栄養補助食品大手ハーバライフ<HLF>の株価が22日、商いを伴って10%を超す大幅下落となった。米経済情報専門サイトのマーケットウォッチが伝えた。
この日の売買高は過去30日間の1日平均の約3倍に当たる約490万株に達した。市場では同社の大株主の一人が同社の株式を大量に売却したとの観測で売りが殺到したもようだ。ニュー・アルビオン・パートナーズのチーフストラテジスト、アダム・パーラキー氏は、「大量の売り注文はなにか戦略的な意図をもって行われたというようなブロック取引ではない」とした上で、「売り注文の大半は、何らかの原因に基づくというよりも、株価の変動に反応して起きた投機的な(プットやコールの)オプション取引で、(オプション期日も)1週間という短期のものだ」としている。
同社の株価は22日、10.31%安の40.21ドルと、5月2日以来4カ月ぶりの安値で引け、その後の時間外取引では米東部時間午後7時59分時点で、1.34%高の40.75ドルと、やや値を戻している。
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ハンガリー中銀、政策金利を据え置き―2会合連続
ハンガリー中央銀行(MNB)は23日の金融理事会で、政策金利の2週間物預金金利を市場の予想通り、過去最低水準の2.1%のまま据え置いた。据え置きは前回8月会合に続いて2回目。
中銀は8月の会合で政策金利の据え置きを決定し、2012年8月から約2年間にわたった24回連続の利下げキャンペーンに終止符を打ったが、今回の金融政策決定会合後に発表された声明文で、「過去2年間の金融緩和キャンペーンで政策金利は合わせて4.9%ポイント引き下げられた。この金融緩和サイクルの終了し、現在の政策金利の水準を長期にわたって(for an extended period)維持することで、中期のインフレ目標が達成され、それなりに実体経済を支えることが可能だ」と述べている。
インフレの見通しについては、「今年のインフレ率はゼロ%に近くになるが、その後は徐々に加速し、来年には中期のインフレ目標の水準である3%程度に達すると見られる」としている。
一方、一部のアナリストは、ハンガリー中銀はECB(欧州中央銀行)が4日に追加利下げに踏み切ったことを考慮して、年末までに利下げを再開する可能性があると指摘している。
次回の金融政策決定会合は10月28日に開かれる予定。(了)