主な新興国/米国経済ニュース(10月11日)

ポーランド首相、11月に内閣改造へ―財務相の解任報道は否定

ポーランドのドナルド・トゥスク首相は9日の会見で、現在の任期のちょうど折り返しとなる11月に、内閣改造を柱とした、政府の新しい施政方針を発表したい考えを明らかにした。ワルシャワ・ビジネス・ジャーナル(電子版)が10日に伝えた。

同首相は、「欧州債務危機後の今後2-7年先を見据えた、新しい政策方針を示す必要がある」とし、新方針はトゥスク首相が率いる与党の中道右派・市民プラットフォーム(PO)の党大会が開かれる11月23日に発表される見通しも示した。

また、同首相は、ヤツェク・ロストフスキ財務相が解任されるとの外資系通信社の憶測報道について、「それ(解任報道)は事実ではない。引き続き財務相の職務を果たすチャンスを与える」と述べ、全面的に否定した。この報道は地元紙のジェチュポスポリタがロイター通信電を引用して報道したもので、それによると、トゥスク首相は側近に次期財務相候補を探すよう指示し、すでに3人の候補が打診を受けているとしている。

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ウクライナ国営ナフトガス、遅れていた利払い完了でデフォルトを回避

ウクライナ財務省は10日、同国最大の国営ガス会社ナフトガスは投資家への支払いが遅れていた社債の2170万ドル(21億円)相当の利払いを実施したことで、デフォルト(債務不履行)を回避できたことを明らかにした。モスクワ・タイムズ(電子版)が外資系通信社の報道を引用して伝えた。

問題の社債は来年9月に満期を迎える総額7580万ドル(約74億円)の政府保証債で、デフォルトになった場合には政府が肩代わり返済しなければならなかった。この社債は当初、9月30日が1回目の利払いの期限だったが10月10日にまで猶予されていた。

もし、最初の期限を過ぎて10日以内に支払わなければ、クロス・デフォルト(債務者の借り入れの一つがデフォルトとなった場合、残りのすべての借り入れについてもデフォルトになったものと見なされる)となり、ナフトガスの他のすべての既存の借入金だけに影響が及ぶことにとどまらず、最終的には政府の数十億ドル(数千億円)ものソブリン債もデフォルトとなり、同国にとって甚大な影響が及ぶ恐れがあった。

財務省によると、利払いが遅れたのは、一部の投資家がロンドンの裁判所に問題となった社債の利払いの凍結を求める訴訟を起こしていたためだが、9日になって、急きょ、投資家との間で利払いに関し全面的に和解が成立し、利払いが可能になったとしている。

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インドネシアのスズ精錬業者、一部で操業停止とレイオフ―新輸出規制で

世界のスズ生産量の40%シェアを占めるインドネシアで、政府が8月30日から適用を開始したスズ輸出に関する新たな規制ルールが障害となって、スズ精錬メーカーの一部が操業休止に追い込まれ、従業員のレイオフ(一時帰休)に動き出した。ジャカルタ・グローブ(電子版)が9日に伝えた。

スズの輸出規制は、スズ鉱石を精錬したあとの精錬スズを海外に輸出するためには、国内の取引所での売買を義務付けている。しかし、国内のスズ取引所では買い手がほとんど見つからないことや、国内のスズ取引所に対する売買の認可が遅れているため、同国最大のスズ鉱石の生産会社であるティマや中小零細のスズ精錬メーカーは生産・販売を減らしており、事実上の輸出抑制となっている。インドネシアでは今年のスズ輸出量は前年比19%減になると見られている。

地元のスズ生産者18社が参加して今年8月の発足した国内スズ取引所セルンプン・ティンのチャジョヨ・ムクミン理事長は、ジャカルタ商品先物取引所(JFX)のスズ輸出業者と協力して精錬スズを海外に輸出したい考えだが、現在、精錬スズの売買はジャカルタにあるインドネシア商品先物取引所(ICDX)だけが認可されており、JFXは認可されていない。このため、セルンプン・ティンのなどの一部のスズ精錬メーカーは操業を停止に追い込まれている。

ムクミン理事長は、「こうした状態が長期化すれば、スズの生産地バンカ・ブリトゥン州ではスズ関連の労働者は収入が途絶え、大変なことになる」と警告している。

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ベトナム不動産大手ビナグループ、245億円の国際協調融資を獲得

ベトナム不動産・リゾート開発大手ビナグループ9日、開発資金を調達するため、2億5000万ドル(約245億円)の国際シンジケート・ローン(協調融資)契約を結んだ。国内の不動産業界では国際シンジケート・ローンの獲得は同社が初めてとなる。ベトナム通信(電子版)が伝えた。

国際シンジケート・ローンは期間3年で、金利はロンドン銀行間取引金利(ライボー)に5.5%を上乗せしたもの。10月末から有効となる。2億5000万ドルのうち、1回目の融資では1億ドル(約100億円)が貸し出される。引き受けシ団はクレディスイス、マレーシア金融大手メイバンク傘下のメイバンク・インベストメント・バンク、ドイツ銀行など。同社はこれまでに2009年と2012年にそれぞれ1億ドルと3億ドル(約290億円)の転換社債を発行している。

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米コンピューター大手HP、2014年利益は市場予想やや上回る見通し

米コンピューター大手ヒューレット・パッカード<HPQ>のメグ・ホイットマンCEO(最高経営責任者)は9日、アナリスト向けの業績説明会で、2014年の調整後1株当たり利益が3.55-3.75ドルと、アナリスト予想の3.61ドルや2013年の会社予想3.53-3.57ドルをやや上回る見通しを明らかにした。

また、パソコンからタブレットPCに事業の重点をシフトしたのが裏目に出て、過去2年連続で前年水準を下回り続けている売上高についても、同CEOは、「2014年も売り上げの減少は続くものの、減少幅は2013年を下回り安定に向かう」とした上で、「5カ年ターンアラウンド(事業再生)計画(2012-2016年)の達成に極めて強い自信をもっており、(計画最終年度の)2016年には業界リーダーの地位を築いているだろう」と述べた。これを受けて、同社の9日の株価は9%高の22.6ドルと、急伸している。

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米シトリックス・システムズ、7-9月期売上高・利益は予想下回る見通し

米クラウド・コンピューティング関連の技術ソリューションサービス大手シトリックス・システムズ<CTXS>は9日、2013年7-9月期決算の業績内容が財務情報ガイダンス(会社予想)を下回る見通しを明らかにした。

同社は、同四半期の売上高については、7億1000万-7億1200万ドル(約696億-698億円)になったと予想しており、これは会社予想7億3000万-7億4000万ドル(約715億-725億円)を下回っている。調整後1株当たり利益も68-69セントと予想しており、これも会社予想の72-73セントを下回る見込み。詳細については23日のアナリスト向け電話会議で明らかにするとしている。

同社の株価は9日、1.4%安の66.66ドルで引けたが、10日午前11時03分(米東部時間)時点で、11.75%安の58.83ドルと、急落している。

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ブラジル石油大手OGX、操業資金獲得協議が難航―20日以降に破産も

ブラジルの大富豪エイキ・バチスタ氏が率いる石油・ガス生産会社OGXペトロレオが提携パートナーや銀行との間で進めている、OGXのトゥバラウン・マルテロ油田など有望な油・ガス田の操業開始に必要な資金の獲得をめぐる協議は難航しており、同社が経営破たんに向かう可能性が一段と高まっている。ブラジル経済紙バロール・エコノミコ(電子版)が10日に関係筋の話として伝えた。

また、関係筋によると、同社と大口債権者との間で進めている36億ドル(約3530億円)の社債償還をめぐる協議も進展が見られていない状況だ。協議ではデット・エクイティ・スワップ(債務の株式化)による新株発行も検討されているもよう。

一方、米経済通信社ダウ・ジョーンズによると、大口債権者との協議では一部で進展が見られたものの、協議結果がどなるかについては先行き不透明で、最終合意に至るまでにはまだ時間がかかる見通し。また、OGXは今月20日以降に破産法の適用を申請すると予想している。 (了)