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いけいけどんどん状態の東京株式市場、日経平均株価はあっさりと35000円超え

久保田博幸金融アナリスト
(写真:つのだよしお/アフロ)

 11日の東京株式市場、日経平均株価は4日続伸となり、節目の35000円を一時上回って推移した。日経平均が取引時間中に35000円台を付けるのは1990年2月22日以来、33年11か月ぶりとなる。

 10日の米国株式市場でハイテク株を中心に上昇したことで、東京市場でも買いが先行した。

 ただし、日経平均の前日比の上げ幅は一時700円を超えるなどしており、国内では特に好材料も見当たらないなか、やや異常ともいえる勢いでの上昇となっている。

 これはテクニカル的な要因も大きい。日経平均は昨年11月あたりから32000円から34000円のレンジ内での動きとなっていた。しかし、1月10日に34000円台を付けるなどレンジの上限を突破したことで、チャートを意識した先物などの買い戻しを誘発した格好となった。

 連日でバブル後の高値を更新するなどしたことで、買い方に勢いが付いて、買うから上がる、上がるから買うという連鎖モードに入り、いけいけどんどん状態となってきている。

 この動きも冷静にみるとバブルを彷彿とさせる。今年1月から利益に税金がかからないNISAが制度改正によってさらにパワーアップされ、いわゆる新NISAがスタートした。これによって個人の株式投資がさらに拡大するとの思惑なども背景にあるとみられる。

 この勢いがどこまで続くのか。1989年の大納会で付けた日経平均の最高値、引け値での38915円87銭、取引時間中の高値の38957円44銭を果たして抜いてくるのか。

 この勢いが続くのであれば、日銀としても正常化に動きやすくなるのではなかろうか。アベノミクスは物価を上げることが目標とされたが、その成果として何故か円安と株高が指摘されていた。

 日経平均が最高値をトライする状況下、日銀はこのタイミングで一気呵成に金融政策の正常化を進めても良いのではなかろうか。11日には日銀の支店長会議が開催された。「賃金」も重要かもしれないが「株価」も気にしても良いのでは。

金融アナリスト

フリーの金融アナリスト。1996年に債券市場のホームページの草分けとなった「債券ディーリングルーム」を開設。幸田真音さんのベストセラー小説『日本国債』の登場人物のモデルともなった。日本国債や日銀の金融政策の動向分析などが専門。主な著書として「日本国債先物入門」パンローリング 、「債券の基本とカラクリがよーくわかる本」秀和システム、「債券と国債のしくみがわかる本」技術評論社など多数。

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