9月の全国消費者物価指数(除く生鮮)は2か月連続で前年比マイナスに
総務省が23日に発表した9月の全国消費者物価指数は、総合で前年同月比0.0%、生鮮食品を除く総合で同マイナス0.3%、生鮮食品及びエネルギーを除く総合で同0.0%となった。ちなみにこれらの数値には昨年10月の消費増税引き上げの影響が加味されている。その影響を除くとさらに低い数字になると予想される。
日銀の物価目標でもある生鮮食品を除く総合は、4月分が2016年12月以来、3年4か月ぶりにマイナスとなり、5月もマイナスが続いた。しかし、6月はガソリンなどエネルギー関連の下落幅が縮小し、横ばいとなり、7月も同様の横ばいに。しかし、8月は再びマイナスに落ち込み、9月もマイナスが続いた。
前年同月との比較での寄与度をみると、灯油(10.8%減)、ガソリン(4.9%減)が影響していた。
原油先物価格をみると、WTIは4月に一時マイナスとなったが。その後、中国などの原油需要の回復などから、徐々に値を戻して、6月には40ドル近くまで上昇した。これにより、エネルギーのマイナス寄与度が縮小した。7月以降のWTI先物は40ドル近辺の膠着相場となっている。前年比ではマイナスが続いている格好に。
そして、前月に続いて宿泊料が前年比30%の大幅下落となったことが影響していた。これは東京を除く全国を対象とした「Go Toトラベルキャンペーン」による宿泊料の割引などが影響したとみられる。
それ以上に影響していたものとして、幼稚園保育料(私立)の94.0%の減少、そして保育所保育料の58.1%の減少があった。
生鮮野菜の上昇などにより、総合はかろうじてゼロ%に。野菜などに加え、7月の天候不順の影響からか、引き続き梨なども値上がりしていた。
また、ゴルフクラブが27.5%の上昇となっていた。ゴルフ需要も少し復活していたのであろうか。