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梅雨寒は終わり 宮城県にも間もなく厳しい暑さがやってくる

小杉浩史気象予報士 / ウェザーマップ所属
(7月23日17時 気象庁発表の予想最高気温)

きょう7月23日は二十四節気の大暑(たいしょ)=1年で最も暑さが厳しくなる頃とされています。

7月23日の最高気温平年差 気象庁HPより
7月23日の最高気温平年差 気象庁HPより

ただきょうも宮城県は日差しがなかったため、最高気温でも22℃前後と暦とは裏腹に平年を下回る気温が続きました。今月はこうして気温の低い日が多くなっています。

7月だけ見れば冷夏

仙台の最高気温の推移 著者作成
仙台の最高気温の推移 著者作成

仙台の7月の最高気温を振り返ると、30℃以上の真夏日になったのは7月2日のみ。その他は平年より気温の低い日がほとんどで、これだけを見れば“冷夏”と言って差し支えないような状況が続いています。既に米などの農作物への影響が心配され始めていますが、今後はこの流れが変わっていきます。

今後一気に強まる夏の高気圧

きょう15時の実況天気図(提供:ウェザーマップ)
きょう15時の実況天気図(提供:ウェザーマップ)

きょうの実況天気図には梅雨前線はなく、また「やませ」をもたらすオホーツク海高気圧もありませんが、夏の暑さをもたらす太平洋高気圧も南に退いています。

あす24日の太平洋高気圧の予想(提供:ウェザーマップ)
あす24日の太平洋高気圧の予想(提供:ウェザーマップ)
7月27日の太平洋高気圧の予想(提供:ウェザーマップ)
7月27日の太平洋高気圧の予想(提供:ウェザーマップ)

今年はこの太平洋高気圧がなかなか強まらないため、ぐずついた天気と平年を下回る気温が続いていますが、今後はこの“夏の天気図の主役”が一気に強まる予想です。

気象庁発表の週間予報では、あさって25日以降は「曇り時々晴れ」や「晴れ時々曇り」が並んでいて、梅雨明けが近いことを感じさせるものになっています。

きょう17時 気象庁発表の週間予報(提供:ウェザーマップ)
きょう17時 気象庁発表の週間予報(提供:ウェザーマップ)

今後は熱中症に注意を

そして太平洋高気圧が強まるということは、厳しい暑さがやってくることを意味します。

きょう17時 気象庁発表の予想気温(提供:ウェザーマップ)
きょう17時 気象庁発表の予想気温(提供:ウェザーマップ)

この先は最低気温でも22℃前後(きょうの最高気温くらい)、最高気温は連日30℃前後まで上がる予想で、宮城県にとっては約1か月ぶりと言える厳しい暑さがやってきそうです。

環境省によると、こうして急に暑くなる時は、体が暑さに慣れていないため熱中症になりやすく、例年7月下旬~8月上旬は熱中症の患者数も多くなる傾向にあるとのことです。

熱中症を防ぐためには

出典:環境省「熱中症環境保健マニュアル2018」

これまでと違って、この先は厳しい暑さが長く続くようになりそうです。「昼間は無理せず冷房を使う」「水分・塩分を意識して取る」「昼間は日陰を選んで歩く」など熱中症対策の「基本のキ」を思い出しておきましょう。

気象予報士 / ウェザーマップ所属

東京都出身。大学卒業後、会社員やフリーターなどを経て、2012年に気象予報士を取得。2015年からミヤギテレビにて気象キャスターとして出演中。趣味はバイクに乗ること、目標は「宮城の天気と言えばこの人!」と言われること。南東北の北東から、天気の怖さと面白さをお伝えします。

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